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社会教育法の一部を改正する法律について(通知)

13文科生第279号
平成13年7月11日

各国公私立大学長 殿
各国公私立高等専門学校長 殿
国立久里浜養護学校長 殿
放送大学長 殿
各都道府県教育委員会教育長 殿
各都道府県知事 殿
独立行政法人国立特殊教育総合研究所理事長 殿
独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センター理事長 殿
独立行政法人国立女性教育会館理事長 殿
独立行政法人国立青年の家理事長 殿
独立行政法人国立少年自然の家理事長 殿
独立行政法人国立科学博物館長 殿
独立行政法人国立美術館理事長 殿
独立行政法人国立博物館理事長 殿
独立行政法人文化財研究所理事長 殿

文部科学事務次官
小野 元之

(印影印刷)

  先の第151回国会において「社会教育法の一部を改正する法律」が成立し、別添のとおり、平成13年7月11日付けをもって、法律第106号として公布され、同日から施行されました。
  今回の改正は、家庭教育の向上のため、家庭教育に関する学習の機会を提供するための講座の開設等を教育委員会の事務として規定するとともに、社会教育委員及び公民館運営審議会の委員に家庭教育の向上に資する活動を行う者を委嘱できるようにするものであります。また、青少年の社会性や豊かな人間性をはぐくむ観点から、ボランティア活動など社会奉仕体験活動、自然体験活動等の体験活動を促進するため、様々な体験活動の機会の提供等を教育委員会の事務として規定するとともに、社会教育行政の活性化を図るため、社会教育主事となるための実務経験の要件を緩和する等、所要の改正を行うものであります。
  その概要等は下記のとおりですので、十分に御了知の上、適切に御対処くださるようお願いいたします。
  各都道府県教育委員会及び都道府県知事におかれては、域内の市町村教育委員会、市町村長等に対しても、改正の趣旨について周知を図るとともに、必要な指導、助言又は援助をお願いいたします。
  なお、今回の改正事項に係る社会教育主事の実務経験に関する告示の制定については、追ってこれを行い、別途通知する予定ですので、予め御承知おき下さい。

1.家庭教育に関する学習機会の充実等(第5条第7号関係)

(1)改正内容の概要

  家庭教育に関する学習機会の充実を図るため、「家庭教育に関する学習の機会を提供するための講座の開設及び集会の開催並びにこれらの奨励に関すること」を教育委員会の事務として規定したこと。

(2)基本的な留意点

  1. 今回の改正の趣旨は、家庭教育の向上を図るため、教育委員会や公民館等の社会教育施設が自ら講座や集会を開催すること、及び民間の社会教育団体等が開催する講座や集会を奨励することを教育委員会の事務として規定するものであること。
  2. 「家庭教育に関する学習の機会を提供するための講座の開設及び集会の開催」については、各教育委員会において、従前より、家庭教育学級・講座の開設などにより取り組まれてきたところであるが、今後、就学時健康診断や乳幼児健康診断のほか、学校説明会や学校への体験入学、PTAの会合など、できる限り多くの親が集まる機会に講座等を開設することや、企業等の職場内で講座を開設することなど、参加者の学習要求や地域の実情に応じた多様な学習機会がより多く提供されるよう、一層の充実を図ること。
  3. PTAや子育てサークル等が行う家庭教育に関する学習機会の提供について、公民館等の社会教育施設や学校施設の利用に当たって便宜を図ること、指導者の養成を図ること、日頃から情報交換を密に行うことなどにより、これらの団体等が実施する家庭教育の講座や集会の奨励に努めること。
  4. 各教育委員会における家庭教育に関する学習機会の提供に当たっては、事業の円滑な実施が図られるよう、学校、母子保健部局、PTAをはじめとする関係機関・団体等との連携協力に努めるとともに、乳幼児を持つ親や仕事を持つ親なども参加しやすいものとなるよう、託児への対応や講座等の実施日・時間帯などに配慮すること。

2.ボランティア活動など社会奉仕体験活動、自然体験活動その他の体験活動の充実(第5条第12号関係)

(1)改正内容の概要

  青少年の社会性や豊かな人間性をはぐくむため、「青少年に対しボランティア活動など社会奉仕体験活動、自然体験活動その他の体験活動の機会を提供する事業の実施及びその奨励に関すること」を教育委員会の事務として規定したこと。

(2)基本的な留意点

  1. 今回の改正の趣旨は、教育委員会や公民館等の社会教育施設が自ら体験活動の機会を提供する事業を実施すること、及び民間の社会教育団体等が実施する事業を奨励することを教育委員会の事務として規定するものであること。
  2. 併せて学校教育法を改正し、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、盲学校、聾学校及び養護学校において、児童生徒の「体験的な学習活動、特にボランティア活動など社会奉仕体験活動、自然体験活動その他の体験活動の充実に努めるものとする」とともに、「社会教育団体その他の関係団体及び関係機関との連携に十分配慮しなければならない」としており、これは、学校教育と社会教育とがあいまって体験活動を促進していく趣旨であること。
  3. 体験活動の実施に当たってのその他の留意点については、別途通知する予定であること。

3.社会教育主事の資格要件の緩和(第9条の4関係)

(1)改正内容の概要

  1. 大学に2年以上在学等の基礎資格を有する者が社会教育主事となるための実務経験の要件を緩和し、「官公署又は社会教育関係団体が実施する社会教育に関係のある事業における業務であって、社会教育主事として必要な知識又は技能の習得に資するものとして文部科学大臣が指定するものに従事した期間」を通算できるようにしたこと。(第1号)
  2. 大学において社会教育関係科目の単位を修得した者が社会教育主事となるための実務経験の要件を緩和し、「官公署又は社会教育関係団体における社会教育に関係のある職で文部科学大臣の指定するものにあった期間」及び「官公署又は社会教育関係団体が実施する社会教育に関係のある事業における業務であって、社会教育主事として必要な知識又は技能の習得に資するものとして文部科学大臣が指定するものに従事した期間」を通算できるようにしたこと。

(第3号)

(2)基本的な留意点

  1. 第1号の改正の趣旨は、従来は「社会教育主事補」又は「社会教育に関係のある職」の経験に限られていた社会教育主事となるための実務経験の範囲を、「社会教育に関係のある事業における業務」に拡大することによって、地域における社会教育関係団体の事業の企画・立案や指導等の重要な業務にボランティアとして携わっている人材等を社会教育主事として登用しやすくすることにより、社会教育行政の一層の活性化を図るものであること。
  2. 第3号の改正の趣旨は、従来は「社会教育主事補」の経験のみに限られていた社会教育主事となるための実務経験の範囲を、「社会教育に関係のある職」及び「社会教育に関係のある事業における業務」に拡大することにより、大学において専門科目を修得した者を社会教育主事として登用しやすくするものであること。
  3. 社会教育主事の果たす役割の重要性にかんがみ、社会教育主事を配置していない市町村においては、今回の改正による実務経験の要件の緩和も踏まえ、社会教育主事の積極的な配置に努めること。特に、未配置市町村のうち、社会教育法第9条の2の規定に基づき社会教育主事が必置とされている市町村については、できる限り早く社会教育主事を配置すること。
  4. 今回の改正事項に係る「社会教育に関係のある事業における業務であって、社会教育主事として必要な知識又は技能の習得に資するもの」及び「社会教育に関係のある職」に関する文部科学大臣の指定については、追って告示するものであること。

4.社会教育委員及び公民館運営審議会の委員の委嘱範囲の拡大(第15条第1項及び第30条第1項関係)

(1)改正内容の概要

  社会教育委員及び公民館運営審議会の委員に「家庭教育の向上に資する活動を行う者」を委嘱できるようにしたこと。

(2)基本的な留意点

  1. 今回の改正の趣旨は、従来の「学校教育及び社会教育の関係者」及び「学識経験のある者」に加えて、「家庭教育の向上に資する活動を行う者」を、社会教育委員や公民館運営審議会の委員に委嘱できることとすることにより、家庭教育の向上のための施策の一層の充実を図るものであること。
  2. 「家庭教育の向上に資する活動を行う者」とは、例えば、以下のような者を指すものであること。
    • ア.子育てサークル(子育て中の親が任意に集まり、親子のふれあいや仲間づくり等を目的に活動を行うサークル)のリーダー
    • イ.子育てサポーター等、自らの子育て経験を活かすことなどにより、家庭教育に関する悩みや不安を抱く親からの相談に対応したり、情報提供を行う者
    • ウ.家庭教育に関する相談員や児童福祉司等、子育てに関する親からの相談に対応している者
  3. 各教育委員会においては、今回の改正の趣旨を踏まえ、家庭教育の向上に資する活動を行う者を社会教育委員及び公民館運営審議会の委員に委嘱し、これらの者の意見を積極的に家庭教育の向上のための諸施策に反映させるよう努めること。そのためにも、社会教育委員の会議等を活性化し、各種審議、提言活動、調査研究等をこれまで以上に積極的に行っていくよう努めること。

5.国及び地方公共団体の任務に関する規定の改正(第3条第2項関係)

(1)改正内容の概要

  国及び地方公共団体が、社会教育に関する任務を行うに当たって、「社会教育が学校教育及び家庭教育との密接な関連性を有することにかんがみ、学校教育との連携の確保に努めるとともに、家庭教育の向上に資することとなるよう必要な配慮をするものとする」こととしたこと。

(2)基本的な留意点

  1. 今回の改正の趣旨は、生涯学習社会を構築するという観点からも、また、青少年の健全育成を図るという観点からも、社会教育と学校教育が相互に協力し、連携していくことが重要であること、さらに、社会教育行政として今後より一層積極的に家庭教育の向上に取り組んでいく必要があることにかんがみて、社会教育行政の果たすべき任務を遂行するに当たって、特に学校教育との連携の確保及び家庭教育の向上について配慮すべきことを規定するものであること。
  2. 今後、社会教育と学校教育が協力し、双方の施設や指導者・教員を相互に有効に活用したり、両者が連携して様々な学習や体験活動の充実を図ることなど、これまで以上に社会教育と学校教育との連携に努めること。
  3. 今後、社会教育委員等に家庭教育の向上に資する活動を行う者の登用を進めることや、社会教育に関する諸計画に家庭教育の向上に資する施策を積極的に位置づけることなどにより、家庭教育に関する学習機会や情報提供の充実、相談体制の整備、地域で子育てを支援する体制の整備など、家庭教育の向上のための諸施策の充実に努めること。

お問合せ先

生涯学習政策局社会教育課法規係

電話番号:03‐3581‐4211(内線:2973)

(生涯学習政策局社会教育課法規係)

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