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【中学校・勤労生産,自然に関わる体験活動】 農業体験活動を中心とした自然体験学習 青森県名川町立剣吉中学校

  学校の概要

  1. 学校規模
    • 学級数:5学級
    • 生徒数:128人
    • 教職員数:14人
    • 活動対象学年:1学年・33人
  2. 体験活動の観点から見た学校環境
    • 名川町は青森県の南端に位置し、北西部は丘陵が続き、南東部は平坦地で町の中心を馬淵川が流れて八戸に至り、太平洋に注いでいる。馬淵川流域は、低い大地をなし、肥沃な土地と温暖な気候条件の下に、水田が開け、畑地では、サクランボやリンゴなどを主とした果樹園芸の生産活動が盛んである。
    • 豊かな心を育む教育活動昭和22年、剣吉中学校JRCを結成。以来50有余年にわたる奉仕活動を継続している。近年は町のボランティアスタッフとして、各種イベントに参加する生徒も増えている。
    • 進路学習の一環としての体験活動
      • 1学年…勤労生産体験及び自然体験活動
      • 2学年…職場体験(地域の職場を訪問し、職業に関する体験活動を実施)
      • 3学年…福祉体験(福祉施設での体験活動、子育て体験学習等を実施)
  3. 連絡先

  体験活動の概要

  1. 活動のねらい
    • 勤労生産に関わる体験活動
      地域や農業高校の農園で、農産物の栽培から収穫までを体験することにより、自分の生まれた郷土を愛する意識の高揚と地域社会との好ましい関係づくりを推進する。
    • 自然に関わる体験活動
      2泊3日で野外生活をしながら、海や山などの自然に親しみ、自然への関心を高める。また、基礎的生活技能に習熟させるとともに、創造性や協力性を高めさせる。
      未知の活動に挑戦させることにより、生徒の意欲を高め、たくましい精神力や生きる力を高める。
  2. 活動内容と教育課程上の位置付け
    <勤労生産に関わる活動>
    • 勤労体験
      (総合的な学習の時間 2時間)
      • サクランボの収穫と梱包
      • サクランボの販売
    • 農業体験
      (総合的な学習の時間 16時間)
      • 果樹(リンゴ)の摘果、摘花
      • リンゴの袋かけ、文字入れ
      • 野菜の播種と定植、草取り
      • 野菜の収穫
      • 畜産(鶏、豚、肉牛)の作業体験
      • 鶏卵の採集、選別、箱詰め
    <自然に関わる活動>
    • 野外キャンプ(2泊3日)
      (総合的な学習の時間 18時間)
      • 魚釣り(自然の物を生かした調理の学習)
      • 登山(ロープやひもの結び方等の学習)
      • 牛の乳搾り(農業体験と関連させて)

1 活動に関する学校の全体計画

(1)昨年度の取り組み(自然、勤労体験学習1学年で実施)

  自然に関わる体験活動、勤労生産に関わる活動をとおして、「将来の生き方を考える力」を育てるとともに、自分の生まれた郷土を愛する意識の高揚と地域社会との好ましい関係づくりを推進する。

1.農業体験(6月から11月)

  名久井農業高等学校において、農業(農作物の栽培、管理、利用等)に関する体験学習

2.野外体験(7月)

  2泊3日のキャンプを行い、地域の農園でのサクランボの収穫と梱包・販売、種差海岸でのいかだづくり、そば打ち等の体験

3.活動の成果

    • 他者への思いやりの心が育ってきた。
    • 自分たちの生活環境を自分たちで作り、改善していく喜びを知った。
    • 自然の中で何にでも挑戦してみる意欲と勇気が育った。

(2)今年度の取り組み(自然、勤労体験学習1学年で実施)

1.活動のねらい

  自然に関わる体験活動、勤労生産に関わる活動をとおして、「将来の生き方を考える力」を育てるとともに、自分の生まれた郷土を愛する意識の高揚と地域社会との好ましい関係づくりを推進する。

2.全体の指導計画

活動の名称 主な活動内容 教育課程上の位置づけ 実施学年
生産体験 地域の農園、道の駅
サクランボの収穫と梱包
サクランボの販売
総合的な学習の時間
7月4日(2時間)
1学年(33名)
農業体験 名久井農業高等学校
果樹(リンゴ)の摘果、摘花、摘葉
リンゴの袋かけ、文字入れ
野菜の播種と定植、草取り、
野菜の収穫
畜産(鶏、豚、肉牛)の作業体験
鶏卵の採集、選別、箱詰め
総合的な学習の時間
5月21日、6月11日
6月25日、7月9日
9月3日、9月17日
9月24日、10月15日
(計8回、16時間)
1学年(33名)
自然体験
(野外キャンプ)
新郷村キャンプ場
魚釣り(自然の物を生かした調理の学習)
登山(ロープやひもの結び方等の学習)
牛の乳搾り(農業体験と関連させて)
総合的な学習の時間
8月27日から29日
(2泊3日)
1学年(33名)

3.学習指導との関連

  総合的な学習の時間のテーマ「将来の生き方を考える」の中での活動で、体験は「進路」の学習の一貫として行っている。また、道徳及び教科と関連させながら指導を行っている。特に体験の「生産・農業体験」は教科「社会」での「地理(身近な地域の調査)」の学習活動に生かすことになっている。

2 活動の実際‐名久井農業高等学校での農業体験‐

  名久井農業高等学校において、農業高校の教職員・生徒の協力のもと、「果樹」、「野菜」、「畜産」の3つのグループに別れ、5月から10月までの水曜日(計8回)農業体験を実施した。

(1)果樹

1.参加者

  1学年 13名(男9名 女4名) 引率教員1名

2.活動内容

  • 割当てられたリンゴの木の世話
  • 摘花、摘果、袋かけ、文字や絵のシール作り
    シールつけ、外袋はずし、内袋はずし、摘葉、収穫

3.8回の活動をとおして(生徒の感想)

  • 初めはそんなに手をかけなくても勝手に育つものだと思っていたけれど、今は手をかけないと大変なことになるんだと思う。すべての生物は姿形が違っても、人間と同じようなところがあるから、大事にしなければいけないと思った。
  • 最初のころは、(この木の実を収穫するのが楽しみだ。)と思っていたけれど、次第に(行ったとき、実が落ちていないか。)などと不安な気持ちになった。その分愛情をたくさん注ぐことができた。

農業体験写真その1

(2)野菜

1.参加者

  1学年 11名(男子7名 女子4名) 引率教師1名

2.活動内容

  • スイカとメロンの苗植えや葉切り、草取り、セロリの定植、大根の草取り、かぶの間引き、ビニールはりと取り、ジャガイモ・サツマイモ掘り、ナスやししとうの収穫、食用菊の収穫と袋詰
  • 名久井農業高校の2年生との共同学習

3.8回の活動をとおして(生徒の感想)

  • 今までより、作ってくれた人のことを考えて、食べ物を大切にするようになった。
  • 体験活動を始めてから、祖父母の畑を手伝うようになった。
  • 野菜を栽培している人は、大変だと思った。なぜなら、きちんと世話をしていても、その年の天気によって、少ししか収穫できないかもしれないのに、全国の人たちのために栽培しているからだ。僕もそんな人になりたいと思った。

農業体験写真その2 

(3)畜産

1.参加者

  1学年 9名(男7名 女2名) 引率教師1名

2.活動内容

  • 鶏卵の採集、卵のサイズ分けと箱詰め、えさやり、鶏舎の清掃
  • 豚の体重測定、子豚に薬を飲ませる、豚舎の消毒・清掃
  • 肉牛のブラッシング、牛舎の清掃、えさやり、冬の準備

3.8回の活動をとおして(生徒の感想)

  • 動物には興味がなかったが、畜産を体験して、だんだん興味がわいてきた。
  • 最初は、動物が臭くて、汚くて嫌だと思っていたけど、だんだん行くうちに臭くなくなってきて、かわいいいと思うようになった。
  • 体験活動を始める前より動物に慣れた。もっと動物を恐れずに触れ合いたい。

農業体験写真その3  農業体験写真その4

(4)事前指導・事後指導について

  1. 事前指導
    全ての活動において、疑問や質問をあらかじめ考えさせ、課題意識を持たせて活動を行った。
  2. 事後指導
    活動ごとにまとめを行い、参観日を利用して報告会を開き、互いの活動や考えを確認させ、今後の学習活動や学校生活及び社会生活に生かすよう指導している。

3 体験活動の実施体制

(1)校内推進委員会

  校長、教頭、教務主任、主担当教員(1名)、各学年主任(3名)

(2)学校支援委員会

  校長、教頭、1学年主任、PTA会長、地域・保護者

4 体験活動の評価の工夫と指導の改善

  活動の評価として、生徒の体験後の自己評価、体験中の教職員の観察評価などを行った。また、第一回目体験の感想と最終体験の感想からの生徒の変容をとらえることも評価の一つと考え、毎回感想文を記入させた。さらに、発表会を実施し、発表の内容も評価の一つとした。

(1)生徒の自己評価例(4段階で実施)

  「活動に対して意欲的に取り組めたか。」「楽しく活動に取り組めたか。」
「協力して取り組めたか。」「体験後の感想」 等

(2)名久井農業高等学校での体験活動(計8回)自己評価結果

項目 1(まだまだ) 2 3 4(満足)
活動に対して意欲的に取り組めたか。   0人   0人   5人   28人
楽しく活動に取り組めたか。 0人 0人 4人 29人

5 活動の成果と課題

(1)活動の成果

  1. 生産体験(農業体験)をとおして、自分たちの住む地域を意識して見るようになり、郷土の良さを再確認することができた。また、郷土に対して愛着を示すようになった。
  2. 体験をとおして、農作物は天候に左右されることを体験し、食べ物を大切に扱おうとする姿勢が見られるようになった。また、苦手意識を持っていた生徒が、動物に抵抗なく接するようになり、進んで活動するようになった。さらに、動植物に対していとおしむ心が育った。
  3. 自然体験(キャンプ)をとおして、自然の中で、自分たちの生活環境を自分たちで作り、改善していく喜びを知ったとともに、多少の困難に対してくじけず、前向きに取り組もうという意欲が育ってきた。

(2)今後の課題

  1. 体験をとおして高められた意欲を、今後の活動にいかに生かしていくかを検討し、次の体験活動へとつなげていく必要がある。
  2. 具体的・計画的な評価方法をさらに工夫し、指導改善に役立てる必要がある。

お問合せ先

初等中等教育局児童生徒課

-- 登録:平成21年以前 --