[子どもと話そう] News letter Vol.4
戻る
子どもと話そう

 [子どもと話そう]

News letter Vol.4



[子どもと話そう]ニューズレター 
第4号 平成10年10月1日 

発行:文部省生涯学習局生涯学習振興課 
〒100-0013  東京都千代田区霞が関3−2−2 
TEL:03-3581-4211(ex 2642,2092) 
FAX:03-3597-9197 
e-mail:voice@monbu.go.jp 




[子どもと話そう]全国キャンペーンの概要
  最近、ナイフを使用した殺傷事件、学校でのいじめ、性をめぐる問題など、子どもたちをめ ぐる問題は極めて深刻な状況にあります。この現状を真剣に受け止めて、文部省では、昨年8  月来、家庭や地域社会全体で子どもとふれあい話し合う機会を充実するとともに、心豊かな子 どもたちを育むため、「[子どもと話そう]全国キャンペーン」を実施しています。
 私たちは、大人たちが、日頃から子どもたちとふれあい話し合う時間を持つことによっては じめて、彼らの心のシグナルに気づき、受け止めることができるようになる、と考えます。心  の奥で悩み、救いを求めている子どもたちに正面から、暖かくかつ毅然と向かい合うことがで きるようになる、と考えます。

 各機関、団体・企業におかれては、このキャンペーンの趣旨を御理解いただき、引き続き積極的な取組を行っていただきますよう、よろしくお願いいたします。 

 ◎特集:子どもの文部省見学デー 

  文部省は、平成10年8月26日(水)に、「[子どもと話そう]全国キャンペーン」の一環として、文部省職員の子どもと一般から公募した子どもを対象として文部省見学を実施した。 

 ○「文部省職員の子どもの文部省見学」 
 見学デーの午前中は、文部省の職員の子どもを対象とした文部省見学が実施された。親の働く姿を見ることにより、家庭でのふれあいを深める機会とする趣旨で、平成8年から開催され、今年で第3回目。約130人の子どもたちが参加した。 
 子どもたちは、見学の目的と文部省の仕事の説明を受けた後、親の所属する局課ごとのグループに分かれて、親の職場と大臣室、政務次官室等を見学した。大臣室では、有馬文部大臣との懇談の場も設けられ、子どもたちは大臣に質問したり、大臣の椅子に座ったりするなど、貴重な体験をすることができた。 

 ○「子どもの文部省見学デー」 
 午後には、一般から公募した子どもたちを対象とした文部省見学、「子どもの文部省見学デー」が実施された。 
 この「見学デー」は、広く社会を知る体験活動の一環として、一般から公募した子どもたちに文部省の仕事に対する理解を深めてもらうことを目的として平成9年から実施しており、今年は、小学5〜中学3年生を対象に、20グループ約100人の子どもたちが参加した。 
 参加者は、最初に文部省見学の目的及び仕事の説明を受けた後、5班に分かれて、職員の案内で約1時間にわたり省内を見学した。主な見学先は、大臣室、生涯学習局、初等中等教育局などで、大臣室では、午前中と同様に大臣との懇談が行われた。 
 省内見学の後、参加者全員で有馬文部大臣及び森田政務次官のお話を聞く場が設けられた。有馬大臣は白衣姿で登場し、ガイガーカウンターやリトマス試験紙などを用いた実験も交えてやさしい科学の話をされ、「自然も科学技術も美しく楽しいもの。勉強で苦労するからといって科学を嫌いにならず、自然や科学技術に対する好奇心を大いに持って下さい。」と話しかけた。その後の質疑応答では、子どもたちから「なぜ小・中学校は義務教育なのですか」、「なぜ文部大臣になろうと思ったのですか」などといった質問が次々と飛び出した。政務次官のお話では、完全学校週5日制の導入や子供の頃の将来の夢などが話題となった。大臣・政務次官の退室後も、活発な質疑が引き続き行われ、予定時間を約30分過ぎて、見学デー終了となった。 

子どもの文部省見学デー
子どもたちの前で科学実験を行う有馬文部大臣(左から2番目) 


 ◎ 取組事例紹介コーナー 

 ここでは、民間の団体・企業、地方公共団体、関係省庁等におけるキャンペーン事業について、いくつかの事例を紹介します。 

 ○大分大学(大分) 
「学長と語ろう」の会(8月27日) 
  大分市内の6高校から29人の生徒(2・3年生)が参加し、学生部長の司会のもと、1時間半にわたって学長との懇談会が行われた。大学側からは教授や事務局長なども参加。従来の高校生に対しての大学説明会は受験テクニックに偏る傾向にあったが、この会では、今の高校生が考えている、現代社会への不満、未来に対する不安や希望、そして彼らが生きる21世紀をどうとらえ、大学に何を期待するかなどを語ってもらった。生徒からは、「大学で福祉を学び、関連の仕事に就きたいが可能か」「環境問題に興味があるが、どんな研究があるのか」と言った自分の将来と大学の勉強についての質問や、「受験勉強は何の役に立つのか」「知識だけで評価される学歴社会はおかしい」と言った意見が出され、学長からは真摯な受け答えがなされた。大学では、今後も高校生との意見交換の場を増やしていく方針。 

 ○「子どものための学校」を考える会(栃木) 
「中学生と話そう会」(6月13日) 
  表面上何の問題もなさそうに見える中学生も、一人一人は様々な問題を抱えており、時にはそれが他人や自身に危害を加えたりする結果にまでなる。こうしたことについて考えるため、地元の有志が集まり、「子どものための学校」を考える会が作られた。今回の会合には、教師、マスコミ関係者の協力も得て、中学生とその保護者ら約100名が参加し、子どもの事件が多発する中で、中学生に直接意見や気持ちを聞く場を持つことができた。今後もこれを機に、率直に親・子ども・教師が話し合えるような学校づくりのための活動を行うことを予定している。 

 ○財団法人 日本棋院(東京) 
「ファミリー囲碁教室」 
  親子・家族で囲碁に親しんでもらうために、毎年4〜6回、全国各地で実施。保育園・幼稚園児、小学生とその家族を対象に、囲碁の基本になる石取りゲームを始めとした様々なゲーム等を行う。今年は、3月に横浜で、9月に八戸で開催された。 

 ◎ キャンペーン事業の御案内 

 第7回全国一斉親子で楽しむネイチャーゲーム大会「地球と遊ぼう。自然と話そう」 
  近年、我が国では、子どもたちをとりまく自然の減少とともに、子どもたちが自然を体験する機会が少なくなりつつあります。 
 こうした中、ネイチャーゲームは、ゲームを通して楽しみながら自然とふれあう新しい自然体験プログラムとして、1979年に米国の自然教育者ジョゼフ・コーネル氏により発表されました。自然に対する特別な知識がなくても、五感を通して身近な自然を楽しむことができますので、子どもと大人が一緒になって自然体験を分かち合うことができます。 
 本大会では、全国各地の親子等の家族連れが、身近な公園や緑地あるいは森林で、全国一斉にネイチャーゲームを通して自然との触れ合いを促進します。 
○主催: 社団法人日本ネイチャーゲーム協会 
○後援(予定): 文部省、建設省、環境庁、林野庁、財団法人公園緑地管理財団、 
         財団法人日本レクリエーション協会 ○日時: 平成10年10月18日(日) 10:00〜12:20 
        (小雨決行。会場によっては一部日程を変更する場合があります) 
○場所: 全国各地の公園、緑地、森林等 124会場 
○参加予定人数: 7,000名(各会場30〜100名) 
○参加対象: 家族連れ・大人・子ども(小学生以上は子どものみの参加も可) 
○参加費: 大人(高校生以上) 400円、子ども 300円 
○申込方法: 往復ハガキに、参加希望者全員の「住所、氏名、年齢、電話番号」を明記の上、10月4日までに現地事務局(担当する地域ネイチャーゲームの会)宛郵送してください。  │ 

 詳しくは、社団法人日本ネイチャーゲーム協会(〒156-0043 東京都世田谷区松原2-42-14 明大前高山ビル TEL:03-5376-2733/FAX:03-5376-2732)にお問い合せ下さい。 

  子どもの悩み事相談 
  第二東京弁護士会の弁護士が、いじめ・体罰・校則・登校拒否・非行など、子どもたちがぶつかるあらゆる問題に、電話や面接で相談に応じます。 

○テレフォン相談: 毎週火、木、金曜日 午後3:00〜5:00 
電話番号 03−3581−1885


○面接相談: 毎週火、木、金曜日 午後3:00〜5:00 
        (前日午後5時までに予約が必要です。ただし、緊急の場合はいつでも受け付けます) 
予約・お問い合せ 03−3581−2259 
場所  第二東京弁護士会

東京都千代田区霞が関1−1−3 
弁護士会館9階(受付) 
いずれも相談料は無料です。


 ここに紹介したものはキャンペーン参加事業の一部です。 
  この他、多くの民間企業・団体や地方公共団体が、キャンペーンに関する様々な取組を行っています。 
 ○ キャンペーンの御案内 
 キャンペーンに参加いただける場合、文部省で作成したロゴマーク、ポスター、チラシ等の図案を御利用いただけます。 
 これらの図案の使用を希望される団体、キャンペーンの協賛事業を実施される団体や、ポスターの掲示や広報誌等への掲載によりキャンペーンの趣旨を普及宣伝していただける団体におかれては、各都道府県・政令指定都市教育委員会又は文部省生涯学習振興課までお問い合わせください。   キャンペーンの詳細については、文部省のホームページ(http://www.monbu.go.jp/kodomo/kodomo.html)もご覧下さい。 

 ○ 本ニューズレターへの掲載について 
  本ニューズレターでは、これからも、民間団体、各省庁、地方公共団体などの取組事例を具体的に紹介していきたいと考えております。 
 掲載の御希望がございましたら、文部省生涯学習振興課までお気軽に御連絡ください。 


 ☆ [子どもと話そう]全国キャンペーンは全国で展開しています。 
 各地でキャンペーンの輪が広がるよう、御家族や近所のお子さま、管下の市(区)町村、各地の小・中学校等にも幅広く配布・周知していただければ幸いです。(このニューズレターは自由に複写・配布できます。)