複合化公立学校施設PFI事業のための手引書 第3章 複合化公立学校施設PFI事業の進め方1(2)


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(2) 複合化公立学校施設の整備等におけるPFI導入に当たって考えられる効果
 複合化施設の整備等においてPFIを導入する場合、一般的なPFI事業において期待される財政負担の縮減や平準化、サービス水準の向上のほか、次のような効果が考えられます。

  (複合化施設の維持管理の向上)
複合化施設の維持管理を一括して民間事業者に任せることにより、各施設の一体的な維持管理がなされ、効率的・機能的なものとなることが期待されます。
維持管理や併設施設の運営と設計・建設を一括して請け負うことにより、民間事業者の責任の範囲において維持管理や運営に配慮した施設の整備が可能になると考えられます。
(民間創意工夫の余地の拡大)
複合化施設については、学校施設のみの場合と比べて事業規模が増大することに加え併設施設の運営業務について民間事業者の創意工夫の余地が拡大し、民間事業者のPFI事業への参画意欲が向上することが期待されます。
(教育上の効果)
学校施設の整備に当たり、複合化施設として、例えば社会教育施設や社会福祉施設を一体的に整備することを通じて、特色ある学校教育の実現に向けた効率的な施設の整備が可能になると考えられます。

 なお、複合化施設PFI事業の実施に当たっては、以下のような課題も想定されるため、地方公共団体において慎重に検討することが必要です。
  公立学校施設を含めた複数の公共施設の整備等を実施することとなるため、学校施設のみの場合と比較して財政負担が重くなること
  地方公共団体においてそれぞれの公共施設ごとに担当部局が異なる場合、事業実施に当たり、十分な連絡調整が必要となること
  事業内容の複雑化に伴いリスク配分の一層の明確化が必要となること 等

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-- 登録:平成21年以前 --