新しい学習指導要領についてのQ&A

 
(Q1)
 「円周率は【3.14】ではなく【3】としか教えなくなるのですか。」
(A1)
 そんなことはありません。円周率については、【3.14】と教えるだけではなく、それが本当は、3.1415…とどこまでも続く数で、【3.14】も概数にすぎないということをこれまで通り、きちんと教えます。
 なお、円周率については、これまでも「目的に応じて3を用いる」こととしていますが、これは、およその長さが知りたい場合には、3を用いて計算するなど、様々な状況に応じて自分の判断により、使い分けられるようになってもらいたいからです。


 
(Q2)
 「小学校では、台形の面積を求める学習は行われなくなるのですか。」
(A2)
 そんなことはありません。確かに、新しい学習指導要領では、これまで教えていた「台形の面積の公式」については扱いませんが、台形の面積を求める学習はこれまで通り行います。
 これは、台形の面積を求めるときに、単なる公式((上底+下底)×高さ÷2)の暗記に頼りがちであったこれまでのやり方を改め、自分の頭で考えて、高さが同じ三角形を組み合わせるなど、工夫して面積を導き出すようなやり方に変えていくことが大切だと考えているからです。


 
(Q3)
 「子どもたちが学習する漢字の数が減ると聞いたのですが。」
(A3)
 小・中学校を通じて、身に付けさせる漢字の数は、現在と変わりません。
 なお、漢字の指導にあたっては、「読み」よりも「書き」の方が身に付けるのに時間がかかるため、小学校においては、漢字の「書き」について、繰り返し学習し、より確実に書くことができるよう2学年にわたって指導することとしています。


 
(Q4)
 「中学校で学ぶ英単語の数が、大幅に削減されると聞いたのですが。」
(A4)
 これまで、中学校で学ぶ英単語の多くを国が示していましたが、新しい学習指導要領において示しているのは、代名詞や前置詞など、文章を作る上で必ず用いなければならない単語に限っています。そして、それ以外の様々な名詞や形容詞など、どの単語を教えるかについては、各学校の判断に任せることとしました。
 ただし、これは決して英単語や文法の暗記の必要性を否定するものではありません。子どもたちが日常必要な会話力を身に付けるために、各学校がより創意工夫を生かした授業を行うことができるようにするためのものです。

-- 登録:平成21年以前 --