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特別支援教育について

小・中学校等における病気療養児に対する同時双方向型授業配信を行った場合の指導要録上の出欠の取扱い等について(通知)

30文科初第837号 
平成30年9月20日 

 各都道府県教育委員会教育長
 各指定都市教育委員会教育長
 各都道府県知事
 附属学校を置く各国公立大学法人の長
 構造改革特別区域法第12条第1項の認定を受けた各地方公共団体の長  殿


文部科学省初等中等教育局長
髙橋 道和


(印影印刷)
  

小・中学校等における病気療養児に対する同時双方向型授業配信を
行った場合の指導要録上の出欠の取扱い等について(通知)

 疾病による療養のため又は障害のため、相当の期間学校を欠席すると認められる児童生徒(以下「病気療養児」という。)に対する教育については、関係者においてその充実を図るための様々な取組が行われているところです。
 この度、病気療養児に対する教育の一層の充実を図るため、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校の前期課程、特別支援学校小学部・中学部(以下「小・中学校等」という。)において、病院や自宅等で療養中の病気療養児に対し、インターネット等のメディアを利用してリアルタイムで授業を配信し、同時かつ双方向的にやりとりを行った場合(以下「同時双方向型授業配信」という。)の指導要録上の出欠の取扱い等については、下記によることとしましたので、適切に対応されるようお願いします。
また、各都道府県教育委員会におかれては所管の学校及び域内の指定都市を除く市町村教育委員会に対して、各指定都市教育委員会におかれては所管の学校に対して、各都道府県知事及び構造改革特別区域法(平成14年法律第189号)第12条第1項の認定を受けた地方公共団体の長におかれては所轄の学校及び学校法人等に対して、附属学校を置く各国公立大学法人の長におかれては管下の学校に対して、このことを十分周知願います。


第1 趣旨
小・中学校等では、病院や自宅等で療養中の病気療養児に対する学習支援として同時双方向型授業配信やそれを通じた他の児童生徒との交流を行っている場合があり、それにより病気療養児の教育機会の確保や学習意欲の維持・向上、学習や学校生活に関する不安感が解消されることによる円滑な復学につながるなどの効果が見られている。このような状況を踏まえ、病気療養児に対する教育の一層の充実を図るため、小・中学校等において同時双方向型授業配信を行った場合、校長は、指導要録上出席扱いとすることができることとするものである。

第2 指導要録上の取扱い等
  小・中学校等において、当該学校に在籍する病院や自宅等で療養中の病気療養児に対し、受信側に教科等に応じた相当の免許状を有する教師を配置せずに同時双方向型授業配信を行った場合、校長は、指導要録上出席扱いとすること及びその成果を当該教科等の評価に反映することができることとする。
なお、同時双方向型授業配信を行うに当たっては、学校教育法(昭和22年法律第26号)、学校教育法施行規則(昭和22年文部省令第11号)、小・中学校の設置基準及び学習指導要領等の関係法令の規定に留意して行う必要があること。特に、以下のような事項に留意すること。
(1)教育職員免許法(昭和24年法律第147号)の規定を踏まえ、配信側の教師は、当該病気療養児が在籍する学校の教師の身分を有する者であり、中学校等においては同時双方向型授業配信を行う教科等に応じた相当の免許状を有する者である必要があること。
(2)配信側及び受信側で同時に授業を受ける一学級の児童生徒の合計数は、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校の前期課程にあっては、小学校設置基準(平成14年文部科学省令第14号)第4条及び中学校設置基準(平成14年文部科学省令第15号)第4条の規定を踏まえ、原則として40人以下とすること。特別支援学校の小・中学部にあっては、学校教育法施行規則第120条第2項の規定を踏まえ、視覚障害者又は聴覚障害者である児童生徒に対する教育を行う学級では原則として10人以下を、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む。)である児童生徒に対する教育を行う学級では原則として15人以下を標準とすること。
(3)教室等で授業を受ける場合と同様、教科用図書や教材については、学校教育法第34条(同法第49条、第49条の8、第70条第1項、第82条において準用する場合を含む。)の規定や「学校における補助教材の適切な取扱いについて」(平成27年3月4日付け26文科初第1257号文部科学省初等中等教育局長通知)等に基づき、適切に対応すること。なお、小・中学校等のうち、特別支援学級及び特別支援学校の小・中学部にあっては、同法附則第9条の規定にも留意すること。
第3 留意事項
  本取扱いに当たっての留意事項は、以下のとおりであること。
 1 本取扱いにおける病気療養児に該当するか否かの判断は、疾病や障害に関する医師等の専門家による診断書等や、文部科学省が就学事務の参考資料として作成し配布している「教育支援資料」に示された障害種ごとの障害の状態等を基に、文部科学省が平成26年度に実施した長期入院児童生徒に対する教育支援に関する実態調査で示された年間延べ30日以上の欠席という定義を一つの参考としつつ、小・中学校等又はその管理機関が行うこと。

2 受信側は、学校と保護者が連携・協力し、病気療養児の状態等を踏まえ、体調の管理や緊急時に適切な対応を行うことができる体制を整えること。受信側で当該対応を行う者としては、例えば、保護者自身、保護者や教育委員会等が契約する医療・福祉関係者等が考えられること。

3 同時双方向型授業配信を行うに当たっては、以下のような事項について配慮すること。
(1)教師と病気療養児が、互いにやりとりを行うこと。なお、病気療養児の状態等を踏まえ、音声や文字のみによるやりとりも可能であること。
(2)病気療養児の教師に対する質問の機会を確保すること。
(3)画面では黒板の文字が見づらい等の状況が予想される場合には、あらかじめ病気療養児にプリント教材等を準備するなどの工夫をすること。
(4)病気療養児が同時双方向型授業配信に係るシステムを利用するに当たって必要な支援を行うこと。
(5)病気療養児の体調の変化等に留意し、同時双方向型授業配信を行うことが適当でないと考えられる場合には、直ちに中止できるようにすること。

4 配信側の教室等において実施している授業を配信する場合だけでなく、配信を行う場所には教師だけがいて、授業を受けている児童生徒がいない場合も同時双方向型授業配信に含まれること。

5 同時双方向型授業配信と併せて、教師が定期的に病気療養児を訪問することにより、その学習や生活の状況を把握し、適切な指導や必要な支援を行うことが望ましいこと。なお、病気療養児の状態等により訪問することが難しい場合は、インターネット等のメディアを利用して行うことも考えられること。

6 本取扱いにおける病気療養児に対する同時双方向型授業配信は、原則として「学校の管理下」ではなく、独立行政法人日本スポーツ振興センター法(平成14年法律第162号)による災害共済給付の対象とならないが、独立行政法人日本スポーツ振興センター法施行令(平成15年政令第369号)で定める「学校の管理下」の範囲において、学校が受信側に教職員や教育委員会等が契約する医療・福祉関係者などの安全管理を行う者を配置することにより、病気療養児が、当該校の指示、監督の下で同時双方向型授業配信を受けていると認められる場合は、給付の対象になり得るため、具体の事例については必要に応じて独立行政法人日本スポーツ振興センターに照会されたいこと。

7 このほか、高等学校段階におけるインターネット等のメディアを利用した授業等については、「学校教育法施行規則の一部を改正する省令の施行等について」(平成27年4月24日付け27文科初第289号文部科学省初等中等教育局長通知)及び「特別支援学校高等部学習指導要領解説の一部改訂について」(平成27年4月24日付け27文科初第195号文部科学省初等中等教育局長通知)を、病気療養児に対する教育については、「病気療養児の教育について」(平成6年12月21日付け文初特第294号文部科学省初等中等教育局長通知)及び「病気療養児に対する教育の充実について」(平成25年3月4日付け24初特支第20号文部科学省初等中等教育局特別支援教育課長通知)を参照すること。
特に、入院等により特別支援学校等に一時転学等している児童生徒に対し、復学を見据えた支援を行うことは重要であり、入院等の前に通学していた学校が転学先の特別支援学校等と連携し、交流及び共同学習などの取組を行うことは有効であると考えられること。

第4 指導要録における記載等
 1 本通知に沿って病気療養児に対する同時双方向型授業配信を行い、指導要録上出席扱い等とする場合は、指導要録の様式2(指導に関する記録)の「出欠の記録」において出席扱いとすることができること。その際、出席日数の内数として出席扱いとした日数及び病気療養中の授業配信によることを記入すること。

 2 その他、指導要録における記載等については、引き続き、「小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について」(平成22年5月11日付け22文科初第1号文部科学省初等中等教育局長通知)及び「学習指導要領の一部改正に伴う小学校、中学校及び特別支援学校小学部・中学部における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について」(平成28年7月29日付け28文科初第604号文部科学省初等中等教育局長通知)によるところとすること。


【本件連絡先】
文部科学省初等中等教育局特別支援教育課企画調査係
TEL:03-5253-4111(内線3193)


お問合せ先

文部科学省初等中等教育特別支援教育課企画調査係

(文部科学省初等中等教育特別支援教育課企画調査係)

-- 登録:平成30年11月 --