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特別支援教育
第2章 都道府県・市区町村・学校の取組
子どもたちの豊かな生活を目指して 千葉県立船橋養護学校
概要
本校は肢体不自由児養護学校である。子どもたちのほとんどが車椅子を利用していて、自宅と学校との往復以外に外出する機会はあまり多くなく、どうしても生活経験が狭くなりがちである。そんな子どもたちにいろいろな世界を知ってほしいと、小学部では各方面にボランティア(地域などの一般の方々)の依頼をしている。校内での人形劇公演や、読み聞かせの「おはなし会」実施、近隣へ出かけるときの車椅子介助ボランティアなどが主な内容である。
キーワード
人との関わり 世界を広げる 地域との関わり 見る、聞く、触れる体験
1.
人形劇公演について
平成13年の2月、小学部の集会に船橋市内のアマチュア人形劇団「MあんどB」がやってきて、人形劇を上演した。初めてみる本格的な人形劇に、子どもたちは目を丸くして惹きつけられていた。子どもたちの嬉しそうな様子を見て、劇団の方も喜び、「是非今後も人形劇の上演を続けていきたい」との申し出を受けたのである。
平成14年度には「MあんどB」が中心となり、船橋地区アマチュア人形劇団連絡会所属の劇団が、定期的に来校し上演してくれることになった。現在は年間6回、6つの劇団が交代で来校し、人形劇、音楽劇、パネルシアター、ボードビルなど多彩な内容の公演を行っている。5年目となる今は、劇団の方たちも子どもたちの喜ぶポイントをつかみ、台詞の言い回しや効果音などに工夫を凝らし、時には子どもたちが飛び上がるほどびっくりしたり、大笑いが止まらなくなったりするような場面が繰り返されている。毎回登場する人形がかわいく、面白く、子どもたちは上演後の人形との握手を楽しみにしている。
2.
「おはなし会」の実施について
「おはなし会」は船橋市内の「塚田おはなしの会」がボランティアで来てくれ、子どもたちにいろいろな絵本の読み聞かせや紙芝居などを見せている。1回10名前後の小グループで行い、学期ごとに1グループ1~2回、実施している。
ボランティアとして来てもらうようになったのは、平成16年度からで、今年度で3年目である。回を重ねていくうちに子どもたちの絵本に向かう様子が変わり、お話やことばのリズム、掛け合いの面白さ等々を、楽しむことができるようになった。小集団で取り組むことで、絵本などをより身近に感じ、その雰囲気や読み手の温かさなども感じることができるようである。
最近では子どもたちから次回のお話のリクエストが出てくるなど、子どもたちがお話を好きになり、その世界を広げることができていることを感じる。
3.
車椅子介助ボランティアについて
本校の周辺は坂道や細い道が多く、また車の量も多いため、学校を離れて近くの公園に行くのにも注意が必要である。それでも子どもたちにいろいろな場所に行く機会を作りたいと考え、地域のボランティアグループに協力をお願いしている。
平成15年から「法典ひまわり助け合いの会」と連絡を取り、近隣へ出かけるときの車椅子の介助をお願いしている。主に近くの公園へ出かけたり、スーパーへ買い物に行ったりすることが多いが、ボランティアのおかげで定期的に校外学習を計画できるようになった。校外に出ることで季節ごとの様子を見たり感じたりすることができ、地域の人に養護学校のことを知ってもらう機会も増え、多くの方が声をかけてくれるようになった。10名程度のボランティアが入れ替わり介助に来てくれるが、今ではすっかり顔なじみになり、ボランティアが玄関にいると「公園に行ける」と分かり喜ぶ子もいる。人と話をするのが苦手な子どもも、次第にボランティアとの会話ができるようになり、「
してください。」と自分から言えるようになってきた。
この経験を生かし、電車を利用して出かける校外学習でもお手伝いしてもらう計画もたてた。この時は校外学習の事前学習の中で、子どもたちが自分でボランティアに依頼の電話をかけている。電話でのやりとりなどを経験することで、将来自分がボランティアを頼む時に、どのように依頼すればよいのかなどを学習してほしいと考えている。また、事後学習ではお礼の手紙を書くなどして、学習のまとめをしている。
車椅子介助を依頼するようになって、いろいろな所に気軽に出かけられるようになったことや、いろいろな人と関わる経験ができるようになったことで、子どもたちの世界が広がっている。
4.
地域との関わり
校外学習に出かける先の1つに、梨園がある。この地域では梨の栽培が盛んで、子どもたちが地域のことを知るための手立てとして、梨園の見学や梨の生長の様子を学習している。ここでも一年を通して丁寧に梨の木の変化を教えてもらったり、実際に受粉や収穫の体験をさせてもらったりしている。
また、毎年地域の子ども会が校内の花壇に花を植えてくれるが、今年はその活動に一緒に参加したり、町内会の方たちが行っている清掃活動に参加したりして、多くの人が町や学校を支えてくれていることを学ぶことができた。
低学年の集会では毎年船橋レクリエーション協会の協力で、昔遊びや巨大シャボン玉、郷土芸能の踊りを教えてもらっている。身近な素材を使った簡単で、面白い遊びの数々に、子どもも大人も夢中で取り組んでいるのである。
5.
子どもたちの豊かな生活を
これら多くのボランティアの協力で、子どもたちが今まであまり経験できなかった活動に取り組めるようになっている。身体に不自由があるということは生活していく上での不自由がとても多いものである。学習を進めるに当たっても、机上の学習だけでは理解しにくいこともあり、実際に行って、見て、聞いて、触れて学習することが大切だと考えている。これからも校内だけでは、提供できないいろいろな学習を、多くの方たちに協力してもらいながら進め、子どもたちの生活を豊かなものにしていけるように取り組んでいきたい。
※
ボランティアは、特に資格を必要とせず、無償で依頼している。
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特別支援教育
1.はじめに
2.特別支援教育の現状
3.就学指導の在り方について
4.それぞれの障害に配慮した教育
5.特別支援教育に関する学習指導要領等
6.特別支援学校の教科書
7.少人数の学級編制
8.特別支援学校の教員
9.早期からの教育相談
10.交流及び共同学習
11.施設・設備の整備
12.特別支援教育就学奨励費
13.卒業生の進路
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