自立教科等担当教員講習会

1.趣旨
視覚障害者を教育する特別支援学校においては、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師、理学療法士を養成する理療科、理学療法科が設けられており、指導に当たっては、医療技術の進歩に伴った高度な専門性が必要である。このため、当該教科の担当教員を対象とした講習会を行い、教員の資質向上を不断に図る必要がある。
また、聴覚障害者を教育する特別支援学校においては、印刷科、クリーニング科など独自の教科が多くあるほか、障害の特性に応じた専門的な指導を行う必要があるため、担当教員の専門性を向上する必要がある。
さらに、平成21年3月には特別支援学校の学習指導要領等が改訂され、障害の重度・重複化、多様化への対応や、自立と社会参加に向けた職業教育の充実が示されたことから、新しい学習指導要領等の改善点を踏まえた指導の改善が必要となる。
これらに対応し、視覚障害及び聴覚障害の特性に応じた教育の充実を図るため、理療科、理学療法科及び聴覚障害教育担当教員に対する講習会を行う。


2.事業の内容
委託を受けた団体は、次のうち1又は複数の講習会を行う。
(1)視覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校高等部の理療に関する学科(理療科)を担当する教員を対象とした講習会を行う。
(2)視覚障害者である生徒に対する教育を行う特別支援学校高等部の理学療法に関する学科(理学療法科)を担当する教員を対象とした講習会を行う。

(3)聴覚障害者である幼児児童生徒に対する教育を行う特別支援学校の担当教員を対象とした講習会を行う。


3.事業の実施方法
(1)理療科担当教員講習会
○1 理療科の担当教員を対象とした研修を企画・運営することのできる専門性を持った指導者を運営担当に宛てること。
○2 視覚障害者である生徒の特性に応じた指導方法について、講義等の中で取り上げること。
○3 視覚障害者の受講のため、講習会において配布される教材・資料について、点字版・拡大版を用意するなど、必要な配慮を行うこと。
○4 受講者に対するアンケートや、受講者への受講後の追跡調査などにより、講習会の効果測定を適切に行うこと。
(2)理学療法科担当教員講習会
○1 理学療法科の担当教員を対象とした研修を企画・運営することのできる専門性を持った指導者を運営担当に宛てること。
○2 視覚障害者である生徒の特性に応じた指導方法について、講義等の中で取り上げること。
○3 視覚障害者の受講のため、講習会において配布される教材・資料について、点字版・拡大版を用意するなど、必要な配慮を行うこと。
○4 受講者に対するアンケートや、受講者への受講後の追跡調査などにより、講習会の効果測定を適切に行うこと。
(3)聴覚障害教育担当教員講習会
○1 聴覚障害者である幼児児童生徒に対する教育を行う特別支援学校の担当教員等を対象とした研修を企画・運営することのできる専門性を持った指導者を運営担当に宛てること。
○2 聴覚障害者である幼児児童生徒の特性に応じた指導方法について、講義等の中で取り上げること。
○3 聴覚障害者の受講のため、講習会内の講義等につき、手話通訳者や要約筆記等の対応を行うこと。また、聴覚障害教育に必要な補聴システム、文字による情報提示等の設備やパソコン等の情報機器を用意すること。
○4 幼稚部、小学部、中学部及び高等部における授業公開を実施すること。授業公開においては、聴覚障害教育の実践経験の豊富な教員により指導方法等を受講者に対して提示できること。
○5 受講者に対するアンケートや、受講者への受講後の追跡調査などにより、講習会の効果測定を適切に行うこと。
(4)各講習会の実施に当たっては、カリキュラム内に受講者同士の研究協議の時間を設定すること。


4.委託先
国立大学法人筑波大学

お問合せ先

初等中等教育局特別支援教育課

(初等中等教育局特別支援教育課)