平成17年度・18年度みんなの専門高校プロジェクト推進事業報告書の概要

都道府県名 山形県
推進地域名 米沢市

○研究テーマ及び研究において特に重点を置いたところ

研究テーマ

−商品開発と販売実習を通して米沢の街を盛り上げよう−

重点

  • 1平成16年度まで生徒による商品開発を行い、地域の方々より多くの評価を受け、生徒の商業の学習への興味、関心が高まった。特に本校生が開発、商標登録している「いなごまクッキー」(いなごとごまを合わせたクッキー)を更に広め、その商品の流通分野の研究を行う。
  • 2本校を卒業した生徒は販売職に就く者も多いが、今までの実践的な学習は2年次に行われるインターンシップのみであった。本校としてのチャレンジショップを持ち、そこでの接客マナーの学習や、地域に根差した商店街のあり方の研究など実体験を通して、望ましい職業観・勤労観及び職業に関する知識技術を身につけることを目的としたい。
  • 3米沢市内も他地区と同様に空洞化が目立つ、高校生の力で市内中心部を活性化し、地域行事である祭りなどの各種行事に参加することで、活気ある街作りの一翼を担いたい

○活動の成果

 本プロジェクトを実施したことにより生徒は各種の調査、実習、会計処理などの実践活動を通して、それに対応する教育課程上の商業科目のより多くの実感を持って理解することができた。また、様々な企画がマスコミに取り上げられることが多く、地域の人たちはもちろん、卒業生からも本校生の努力に対して評価や激励の言葉をいただくことが多かった。それらが生徒の自信につながり、普段の学習活動などにも良い影響が出たと思われる。その顕著な例として、本校における検定取得率が前年の3倍以上にもなり、多くの生徒が上級資格を取得した。さらに、高校生と地域商店街が一体となって様々なイベントに取り組むことにより、珍しさも手伝って集客率が高くなるという効果も生まれた。
 昨年度の本校の高校入試倍率が2倍を超え、県内一の高倍率であったことは、本プロジェクトを通して中学生の関心を集めたことも一つの要因であると考えられる。

○今後の課題及びこれからの取組

 今後の課題としては、本プロジェクトが終了することによって、この2年間で積み上げた実績を基に、そのノウハウを次年度へどのように引き継ぎ発展させていくかということである。商業科をはじめ全校的な課題として検討し、計画を立てていかなければならない。
 当面する問題としては、予算面であるが、何とか工夫して可能な限り研修なども実施したい。現在の空き店舗賃借料については、米沢商工会議所から、今までの実績が認められ、来年度いっぱいは援助をいただくことになっている。
 今後とも、「米商っぷ」をはじめ様々な活動を通して、地域に根ざし、地域に愛される専門高校となるよう一層努力していきたい。