推進事業実施要項

平成16年5月28日
初等中等教育局長決定

1  趣旨
文部科学省は,専門(職業)教育を主とする学科などを置く高等学校等(以下「専門高校等」という。)における「日本版デュアルシステム(実務・教育連結型人材育成システム)」の効果的な導入方法等について実証的資料を得るため、このシステムの研究開発を行う地域を指定し、専門高校等における「日本版デュアルシステム」推進事業(以下「推進事業」とする。)を実施するものとする。

2  専門高校等における「日本版デュアルシステム」推進地域の指定
(1)  推進地域の指定を希望する教育委員会は、専門高校等における「日本版デュアルシステム」推進事業指定申請書(以下、「指定申請書」という。)を提出するものとする。指定申請書には、当該学校の専門高校等における「日本版デュアルシステム」推進事業に関する同意書を添付するものとする。
(2)  申請に当たっては、教育委員会は、あらかじめ、この「日本版デュアルシステム」に取り組む地域を定め,その地域内の専門高校等を1校以上選定する。(以下、この地域を「推進地域」、選定された専門高校等を「指定校」という。)文部科学省は、指定申請書に記載された研究開発実施計画を審査し、適切と認める推進地域を指定する。

3  専門高校等における「日本版デュアルシステム」推進事業の運営
(1)  教育委員会は、専門高校等における「日本版デュアルシステム」推進事業の運営に関し、専門的見地から指導、助言、評価に当たる運営委員会を設けるものとする。運営委員会は、学校教育に専門的知識を有する者、学識経験者、企業等の関係者、経済・産業団体関係者、県・市町村等の商工、労働、産業、経済等関係行政機関の職員等によって組織するものとする。
(2)  文部科学省は、推進事業における研究開発の実施状況及び経理処理状況について、実地に調査する事ができる。

4  指定及び研究開発の期間
 推進事業の指定期間及び研究開発の委託期間は、原則として3年とする。

5  実績の報告
 教育委員会は、専門高校等における「日本版デュアルシステム」推進事業における研究開発の成果・実績を毎年度文部科学省に報告するものとする。

6  経費等
(1)  文部科学省は、予算の範囲内で、研究開発を行う上で適切と認められる経費を委託費により支出する。
(2)  文部科学省は、毎年度事業終了後、委託事業完了報告に基づき、研究開発の実施状況及び経理処理状況について実態調査を行う。

7  専門高校等における「日本版デュアルシステム」企画評価会議
(1)  専門高校等における「日本版デュアルシステム」の育成に係る教育に関する研究開発の推進に係る企画、研究開発実施計画の審査及び研究開発の実績の評価等を行うため、文部科学省に専門高校等における「日本版デュアルシステム」企画評価会議を置く。
(2)  専門高校等における「日本版デュアルシステム」企画評価会議は、学校教育に専門的知識を有するもの、学識経験者、企業等関係者、産業・労働団体関係者、関係行政機関の職員等をもって構成する。

8  文部科学大臣の是正措置
 文部科学大臣は、推進事業における研究開発の内容が指定の趣旨に反すると認めるときは、専門高校等における「日本版デュアルシステム」企画評価会議の意見を聴いて、必要な是正措置を講ずる。

9  その他
 この要項に定める事項のほか、本研究開発に係る関係書類の様式、研究開発に係る委託費の事務処理要項等、本研究開発の実施にあたり必要な事項については、別途定める。

(初等中等教育局参事官付)


 

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