平成27年度公立学校教員採用選考試験の実施状況について

文部科学省では、各都道府県・指定都市教育委員会が実施した公立学校教員採用選考試験(以下「採用選考」という。)の実施状況について、例年調査を行っています。
このたび、平成27年度採用選考の実施状況を取りまとめましたのでお知らせします。
(平成28年1月29日 公表)

1.調査の概要

本調査は、全68都道府県・指定都市・豊能地区(大阪府)教育委員会において平成26年度に実施された平成27年度採用選考を対象として、受験者数、採用者数、受験者及び採用者の経歴等採用選考の実施状況について調査したものです。

2.結果のポイント

  • 受験者総数は、174,976人で、前年度に比較して2,844人(1.6%)の減少
    過去の推移をみると、昭和54年度から平成4年度までは一貫して減少を続けていたが、以後平成17年度までほぼ連続して増加、以後横ばい傾向の後、平成22年度から再び増加。近年は横ばい傾向となり、平成27年度は微減し、昭和61年度と同程度の水準となっている。
  • 採用者総数は、32,244人で、前年度に比較して985人(3.2%)の増加
    昭和54年度以降最も少なかった平成12年度を最低値として、増加が続いている。平成27年度は平成元年度~3年度と同程度の水準となっている。
  • 競争率(倍率)は、全体で5.4倍で、前年度の5.7倍より減少
    昭和54年度以降最高であった平成12年度をピークに減少傾向が続き、平成27年度は昭和54~63年度と同程度の水準となっている。
  • 学歴別の採用率(受験者数に対する採用者数の割合)
    国立教員養成大学・学部の出身者で29.5%、大学院で18.6%、一般大学で16.2%となっており、国立教員養成大学・学部出身者が他の出身者に比べて高い率で採用されている。

平成27年度公立学校教員採用選考試験の実施状況について

1 概要

本調査は、平成26年度に68の各都道府県・指定都市・豊能地区(大阪府)教育委員会(以下「県市」という。)において実施された平成27年度公立学校教員採用選考試験(以下「平成27年度選考」という。)の実施状況について、その概要を取りまとめたものである。
平成27年度選考の実施状況のポイントは、次のとおりとなっている。

  1. 受験者総数は174,976人で、前年度に比較して、2,844人(1.6%)の減少となっている。 
  2. 採用者総数は32,244人で、前年度に比較して、985人(3.2%)の増加となっている。
  3. 競争率(受験者÷採用者)は全体で5.4倍で、前年度に比較して、0.3ポイントの減となっている。

2 受験者数について

(1)平成27年度選考における受験者数の状況(第1表、第2表、第3表、第4表)

受験者総数は174,976人で、前年度に比較して、2,844人(1.6%)の減少となっている。
受験者数の内訳は次のとおりであり、特別支援学校、養護教諭、栄養教諭は増加している。 
  なお( )内は前年度に対する増減率である(以下同じ)。

  • 小学校 55,834人(2.4%減)
  • 中学校 60,320人(2.7%減)
  • 高等学校 36,384人(2.0%減)
  • 特別支援学校 11,004人(5.9%増)
  • 養護教諭 9,783人(2.1%増)
  • 栄養教諭 1,651人(5.7%増)

(2)受験者数の推移(第4表、図1)

受験者総数について過去の推移をみると、昭和54年度から平成4年度までは一貫して減少を続けていたが、以後平成17年度まで連続して増加、以後横ばい傾向の後、平成22年度から再び増加。近年は横ばい傾向となり、平成27年度は微減し、昭和61年度と同程度の水準となっている。

3 採用者数について

(1)平成27年度選考における採用者数の状況(第1表、第2表、第3表、第4表)

採用者総数は32,244人で、前年度に比較して、985人(3.2%)の増加となっている。
採用者数の内訳は次のとおりであり、高等学校を除き増加している。

  • 小学校 14,355人(4.2%増)
  • 中学校 8,411人(0.6%増)
  • 高等学校 5,037人(1.8%減)
  • 特別支援学校 2,924人(10.2%増)
  • 養護教諭 1,338人(14.0%増)
  • 栄養教諭 179人(9.8%増)

(2)採用者数の推移(第4表、図2)

採用者総数について過去の推移をみると、昭和54年度以降最も少なかった平成12年度を最低値として、増加が続いている。平成27年度は平成元年度~3年度と同程度の水準である。

4 競争率(倍率)について

(1)平成27年度選考における競争率(倍率)の状況(第1表、第2表、第3表、第4表)

競争率(倍率)は、全体で5.4倍であり、前年度の5.7倍より減少した。
試験区分別に見ると次のとおりであり、高等学校を除き減少している。

  • 小学校 3.9倍(0.3ポイント減)
  • 中学校 7.2倍(0.2ポイント減)
  • 高等学校 7.2倍(前年度同)
  • 特別支援学校  3.8倍(0.1ポイント減)
  • 養護教諭 7.3倍(0.9ポイント減)
  • 栄養教諭 9.2倍(0.4ポイント減)

(2)競争率(倍率)の推移(第4表、図3)

競争率(採用倍率)について過去の推移をみると、昭和54年度以降最高であった平成12年度をピークに減少傾向が続き、平成27年度は前年度より0.3ポイント減少した。これは昭和54~63年度と同程度の水準である。

5  各県市における受験者数、採用者数、競争率(倍率)の状況について(第2表、第3表)

受験者総数が多い県市は、次のとおりとなっている。

  1. 東京都 15,596人
  2. 大阪府 9,159人
  3. 埼玉県 9,036人
  4. 愛知県 8,110人
  5. 千葉県 7,211人

採用者総数が多い県市は、次のとおりとなっている。

  1. 東京都 2,972人
  2. 大阪府 1,910人
  3. 埼玉県 1,699人
  4. 愛知県 1,541人
  5. 千葉県 1,465人

昨年度と比較し受験者数等に大幅な変動があった県市は、次のとおりとなっている。

  • 受験者数について
    香川県 255人増
    東京都 688人減
    愛知県 522人減
    兵庫県 391人減
    京都府 389人減
  • 採用者数について
    東京都 616人増
    大阪市 261人増
    茨城県 176人増
    横浜市 217人減
    神奈川県 216人減

競争率(倍率)が高い県市は、次のとおりとなっている。

  1. 鹿児島県 11.9倍
  2. 沖縄県 10.2倍
  3. 宮崎県 9.9倍
  4. 秋田県 9.0倍
  5. 熊本市 8.6倍

競争率(倍率)が低い県市は、次のとおりとなっている。

1. 富山県 3.3倍
2. 大阪市 3.5倍
3. 滋賀県、新潟市 3.8倍
5. 堺市、北九州市 3.9倍

競争率(倍率)を学校種別にみると、競争率(倍率)が高い県市は、次のとおりとなっている。

小学校

  1. 鹿児島県 11.0倍
  2. 岩手県 10.2倍
  3. 宮崎県 10.0倍
  4. 愛媛県 7.7倍
  5. 熊本市 7.6倍

中学校

  1. 秋田県 13.7倍
  2. 鹿児島県 12.9倍
  3. 宮崎県 12.5倍
  4. 豊能地区 12.2倍
  5. 新潟県 11.4倍

高等学校

  1. 鹿児島県 19.4倍
  2. 福島県 15.3倍
  3. 秋田県 14.5倍
  4. 大分県 14.3倍
  5. 山梨県 13.3倍

競争率(倍率)が低い県市は、次のとおりとなっている。

小学校

  1. 大阪市 2.1倍
  2. 山口県 2.3倍
  3. 茨城県 2.7倍
  4. 富山県、滋賀県、鳥取県、新潟市 2.8倍

中学校

1. 群馬県 3.6倍
2. 岐阜県 3.8倍
3. 静岡県、佐賀県 4.4倍
5. 茨城県、さいたま市 4.6倍

高等学校

  1. 滋賀県 4.7倍
  2. 大阪府 5.4倍
  3. 岐阜県 5.9倍
  4. 茨城県 6.2倍
  5. 静岡県 6.3倍

※校種別の競争率(倍率)については、県市での合同実施や異なる校種区分との共通実施、一括選考を行っている県市を除く。

6 受験者、採用者における女性の比率について(第4表、第5表)

受験者総数、及び採用者総数に占める女性の割合は、次のとおりとなっている(養護教諭、栄養教諭を除く。)

1.受験者 44.8%(1.0ポイント減)

  • 小学校 53.8%(0.8ポイント減)
  • 中学校 41.3%(1.2ポイント減)
  • 高等学校 32.9%(0.7ポイント減)
  • 特別支援学校 58.5%(1.6ポイント減)

2.採用者 53.0%(前年度同)

  • 小学校 61.3%(0.4ポイント減)
  • 中学校 45.0%(0.1ポイント減)
  • 高等学校 36.5%(前年度同)
  • 特別支援学校 64.2%(0.3ポイント減)

7 受験者、採用者の学歴(出身大学等)別内訳について(第6表)

受験者の学歴別内訳は、次のとおりとなっている。

  • 一般大学出身者 121,155人 69.2%
  • 国立教員養成大学・学部出身者 29,323人 16.8%
  • 大学院出身者 17,032人 9.7%
  • 短期大学等出身者 7,466人 4.3%

採用者の学歴別内訳は、次のとおりとなっている。

  • 一般大学出身者 19,672人 61.0%
  • 国立教員養成大学・学部出身者 8,640人 26.8%
  • 大学院出身者 3,169人 9.8%
  • 短期大学等出身者 763人 2.4%

学歴別の採用率(採用者数を受験者数で除したものを百分率で表したもので、受験者の何%が採用されたかを示す。以下同じ。)は次のとおりとなっており、国立教員養成大学・学部出身者が他の出身者に比べて高い率で採用されている。

  • 国立教員養成大学・学部出身者 29.5%
  • 大学院出身者 18.6%
  • 一般大学出身者 16.2%
  • 短期大学等出身者 10.2%

8 受験者、採用者における新規学卒者等の比率について(第7表、図4)

受験者総数、及び採用者総数に占める新規学卒者の割合は、次のとおりとなっている。

  • 受験者 30.3%(前年度同)
  • 採用者 35.1%(1.5ポイント増)

採用者総数に占める新規学卒者の割合について、過去の推移を見ると、平成6年度から平成14年度まで減少が続いたが、平成15年度に増加に転じて以降、平成17年度にわずかに減少した以外は、平成27年度まで増加している。
採用率は次のとおりとなっており、前年度同様新規学卒者が既卒者よりも高い率で採用されている。

  • 新規学卒者 21.4%
  • 既卒者 17.2%

9 採用者における民間企業経験者等の人数及び比率について(第8表)

採用者に占める教職経験者、民間企業等勤務経験者の割合は次のとおりとなっている。

  • 教職経験者 49.2%(2.8ポイント減)
  • 民間企業等勤務経験者 4.6%(0.7ポイント減)

なお、教職経験者とは、採用前の職として国公私立の教員であった者(非常勤講師も含む。)であり、民間企業等勤務経験者とは、採用前の職として教職以外の継続的な雇用に係る勤務経験(いわゆるアルバイトの経験は除く。)のあった者である。

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総合教育政策局教育人材政策課

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(総合教育政策局教育人材政策課)

-- 登録:平成28年02月 --