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参考

平成11年12月10日 教育職員養成審議会第3次答申(抄)

3   採用の改善
 
2. 改善の方向
 
 教員の採用については、多面的な人物評価を積極的に行う選考に一層移行することが必要である。
 採用側において、採用選考に当たり重視する視点を公表することにより、求める教員像を明確化することが必要である。
 条件附採用制度の一層の運用の改善を図ることが必要である。

3. 具体的方策
 
(1) 採用選考の多面化
 
 例えば、大学の新規学卒者・大学院修了者、教職経験を有する者、民間企業等の勤務経験を有する者等について、それぞれに応じた採用選考の方法及び評価基準を設定することを検討するなど採用選考の一層の多面化を図る必要がある。

 得意分野を持つ個性豊かな多様な教員を採用し、教員の多様な人材構成を図るため、採用選考を多面化し、例えば、大学の新規学卒者及び大学院修了者(以下「新規学卒者」という。)、教職経験を有する者、民間企業での勤務経験を有する者等について、それぞれに応じた採用選考の方法及び評価基準を設定することを検討することが必要である。また、志願者の得意分野を考慮した採用選考を行うため、面接において得意分野や重点履修分野について詳しく聴取するなど、小論文や面接等において自己アピールを求めたり、全員同一課題ではなく、複数の課題の中から得意なものを選択する実技試験を実施するなど、採用選考の方法を工夫することが望まれる。
1  新規学卒者の採用選考
   新規学卒者の採用選考については、試験方法の多様化、重点化を図る必要があり、学力試験については一定の水準に達しているかどうかを評価するために活用することとし、その水準に達した者については、大学の推薦、教育実習・養護実習の評価、得意分野、ボランティア活動の実績等を選考のための資料として活用し、多様な人材の確保を図る仕組みを工夫することが必要である。
2  教職経験や民間企業等の勤務経験を有する者の採用選考
   教職経験や民間企業等の勤務経験を有する者については、選考において知識・技能が一定の水準に達していることを測るほかは、一般の学力試験を課さず、教職経験の実績、民間企業等での勤務経験に基づいた専門的能力・識見を適切に評価するなど、新規学卒者とは別途の方法により選考を行う仕組みを工夫することが必要である。なお、民間企業等の勤務経験を有する者の採用を一層促進する観点から、任命権者の判断により、一定の採用枠を設けた選考を実施することも有意義である。
3  実技試験の充実及び資格試験等の活用
   今後の国際化・情報化の進展する社会で必要とされる資質能力にかんがみ、外国居住や海外留学の経験等を考慮したり、情報リテラシーを有する者の採用を促進する観点から、教員採用選考試験においてパソコンの実技試験を実施するなどの工夫について検討することが必要である。
 また、近年、例えば外国語教員採用選考の実技試験として、リスニングはもとより、スピーチ、グループディスカッション、ディベート等を実施する教育委員会も見られるところであり、このような選考を一層徹底するとともに、筆記試験結果に加え、TOEFL(トーフル)やTOEIC(トーイック)、実用英語技能検定等のスコア等を考慮するなど、外国語教員の採用選考に際しては、実践的なコミュニケーション能力の評価を適切に行うことを検討することが必要である。
 さらに、例えば、高等学校の工業・商業等の教科の教員採用選考において、情報処理技術者試験や日商簿記検定試験等の合格を考慮に入れることを検討することが必要である。
 養護教諭については、救急処置や心や体の健康観察及び健康相談活動の方法等についての能力の評価が適正に行われるよう検討することが必要である。
(2) 採用選考の内容・基準の公表
 
 教育委員会が求める教員像を明らかにするとともに、採用選考の透明性を高めて公教育への信頼性を確保するため、学力試験問題等の公表、採用選考基準の公表を検討することが必要である。

 教員志願者、教育関係者、地域住民等に教育委員会が求める教員像を明らかにして、各学校や地域のニーズに対応した適格な教員の確保を促進するとともに、採用選考の透明性を高めて公教育への信頼性を確保するため、学力試験問題等の公表、採用選考基準の公表を検討することが必要である。
 その際、教員採用が競争試験ではなく選考であることにかんがみ、学力試験問題、論文課題のみを公表するのではなく、実技試験及び面接試験等の他の試験・課題のおおよその内容、各試験の比重や配点の目安を公表して、採用選考試験全体の情報公開を進め、これらにより教育委員会が求める教員像の全体を明確に示すよう工夫を講じることが望まれる。
(3) 良質な学力試験問題の研究開発
 
 教員採用試験における一般の学力試験については、教員として最小限修得しておくべき基本的な事項に係る問題など良質なものであることが必要であり、良質な学力試験問題をより効率的に研究開発するため、都道府県教育委員会等が共同して学力試験問題の研究開発を行う方策について検討することも必要である。

 教員採用試験における一般の学力試験については、教員の一定の水準を担保する観点から、志願者が一定の知識等の学力を持っていることを確認する趣旨で行われるものであり、教員として最小限修得しておくべき基本的な事項に係る問題など良質なものであることが必要である。
 このため、都道府県教育委員会等において、良質な学力試験問題の研究開発や作成のための体制を整備し、例えば、試験問題の研究開発や作成、試験の実施を各都道府県等の人事委員会と共同で行うなどの方策を検討することが望まれる。
 また、良質な学力試験問題をより効率的に研究開発するため、都道府県教育委員会等が共同して学力試験問題の研究開発を行う方策について検討することも必要である。
 なお、良質な学力試験問題の研究開発に際しては、第1次答申で指摘した養成段階で特に教授・指導すべき内容の範囲を踏まえたものになるようにする観点からも、教員養成大学・学部等を中心に大学との連携を図るよう努めることが必要である。
 採用選考の学力試験問題に、障害のある幼児・児童・生徒の教育に関する問題を含むように、試験問題の研究開発や作成において努めることも必要である。
(5) 障害者の受験に対する配慮
 
 多様な人材を確保する観点から、教員を志望する障害者の受験に対する配慮が必要である。

 多様な人材を確保する観点から、例えば、点字での試験問題の作成や手話による面接等の実施により受験の機会の拡大を図るなど、教員を志望する障害者の受験に対する配慮が必要である。

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