第2章 学校における人権教育の指導方法等の改善・充実

   前章では、人権教育の目標に関連して、人権に関する知的理解の促進と深化、並びに人権感覚の育成の意義と必要性とについて指摘した。さらに、人権教育の成立基盤としての学校・学級の在り方そのものが持つ重要性にも言及した。これを受けて、本章では、学校における人権教育がその目標を達成するためにどのような点に留意すべきかについて示した。その際、「学校としての組織的な取組等に関すること」、「人権教育の内容及び指導方法等に関すること」、そして「教職員研修等に係る教育委員会の取組に関すること」の3つの観点から検討することとした。
 なお、本調査研究会議は、都道府県教育委員会の協力を得て人権教育の実践状況及び指導事例等を収集した。これらの事例と海外の人権教育に関する理論的・実践的研究成果を踏まえて、上記のそれぞれの観点ごとに具体的に検討すると共に、今後の人権教育の推進に資すると考えられる基本的、一般的な事例も併せて示した。


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-- 登録:平成21年以前 --