平成25年4月2日 学校等と法務省の人権機関との連携強化について(通知)

25初児生第3号
平成25年4月2日

各都道府県教育委員会指導事務主管課長 殿
各指定都市教育委員会指導事務主管課長 殿
各都道府県私立学校主管課長 殿
附属学校を置く各国立大学法人担当課長 殿
小中高等学校を設置する学校設置会社を所轄する構造改革特別区法第12条第1項の認定を受けた各地方公共団体の担当課長 殿

文部科学省初等中等教育局児童生徒課長
 白間 竜一郎(印影印刷)

 標記については、これまでも各学校及び教育委員会(私立学校においては知事部局。以下「学校等」という。)において積極的に取り組んでいただいているところですが、いじめの問題は依然として深刻な状況にあります。
 昨年実施した「いじめの問題に関する児童生徒の実態把握並びに教育委員会及び学校の取組状況に係る緊急調査」調査結果においては、「いじめの問題に関し、地方法務局の人権擁護担当部局との連携を図っている」と回答した都道府県・政令指定都市教育委員会が約8割、市区町村教育委員会が約5割にとどまっている状況が明らかになりました。
 また、本年2月26日に取りまとめられた教育再生実行会議の第一次提言においては、いじめから一人でも多くの子どもを救うために、社会総がかりでいじめに対峙していくため、関係機関との連携・協力が求められており、学校等が連携する機関として、法務局・地方法務局とその支局及び人権擁護委員(以下「人権機関」という。)があります。これらの機関では、児童生徒を含む国民一人一人が人権への理解を深めるための「人権啓発」及び、人権問題全般について相談に応じ、学校におけるいじめの事案等について人権侵犯事件として調査を行い、被害の救済を図る「人権救済」を行っています。

 貴職においては、これらの取組を活用するなど、更なる連携を推進するため、管下の学校等に対し、下記の事項の周知をお願いします。

 なお、本件については、法務省人権擁護局と協議済みであることを申し添えます。

  1. いじめの未然防止のためには、道徳教育の充実を図るとともに、児童生徒一人一人の人権意識を高める教育を充実することが重要であり、授業や講演会、教員研修等において、法務局職員や人権擁護委員を招くなどの連携を図ることが効果的であること。
     また、児童生徒に対する人権機関の取組や相談窓口が周知されるよう、その取組に関するポスターの学校内掲示等の広報に積極的に協力するよう努めること。
  2. 人権侵犯事件の調査について理解するとともに、学校等に調査の協力を求められた場合は、速やかに協力すべきであること。
     また、学校におけるいじめ問題の解決を図るため、当事者や保護者による話合いや有識者を交えてのケース会議などの各種協議の場に法務局職員や人権擁護委員の出席を求めるなどの連携を図ることは重要であること。


添付資料

お問合せ先

初等中等教育局児童生徒課

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-- 登録:平成27年06月 --