「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」最終報告書(平成18年12月)(抜粋)

別添4

バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会
(※警察庁ホームページへリンク)

第2 携帯電話について

2 携帯電話が子どもにもたらす弊害

(1)子どもが違法・有害情報にさらされていること

<違法・有害情報を掲載したサイトの具体例>
  • 女性を監禁・緊縛し、屈辱的な性行為を強いる状況や、子どもに性行為を強いる状況等のサンプル動画を配信し、アダルトDVD等の購入者を募るサイト
  • ひったくり、架空請求等の違法行為の共犯者を募る書き込みが繰り返されるサイト
  • 実際に人間の首が切断されるシーンの動画等の残虐な映像や、多数の人を殺した者の人生と殺人の手口を紹介したサイト
  • 知人の自殺を美化したり、「自分は自殺したいけれども、仲間はいませんか」と自殺仲間を募る、自殺志願者用のサイト
  • 家出中の宿泊地、生活費の確保等のノウハウ、家出少女の受入体験談、女の子に家出を誘う書き込み等が繰り返される掲示板を掲載するサイト
<出会い系サイト等を通じた成人男性との接触による弊害例>
  • 15歳の女子は、遊ぶ金が欲しかったことや、売春客とトラブルが発生してもバックがいるので安心だと思ったことから援助交際を敢行しているグループに参加した。同グループでは大学生の男が出会い系サイトに援助交際を誘引する書き込みを掲示する方法で多数の売春客を募るとともに、各人の分け前を増やそうとしたため、同女は1ヶ月の間に約80人の者との売春を強いられた。
  • 15歳の女子は、小遣い稼ぎのため、モデル求人サイト中の「ビデオや写真を撮らせてお金を稼いでみませんか」との書き込みにメールを送り、3時間3万円で性行為の撮影を許してしまった。ビデオは個人で楽しむだけとのことであったが、買春被疑者はアダルトビデオの制作販売業者であり、わいせつ画像のマスターテープは1本50万円で売買されていた。
  • 15歳の女子は、携帯電話のサイトに「東京で一人暮らしを考えている子、興味があったら返事くれ。住むところは大丈夫」との書き込みを発見し、仕事をしながら一人暮らしができると思い、上京した。同女はロリコン専門デリヘルで稼動することとなり、約1ヶ月の間に約150人との売春を強いられた。
【参考】警察庁出会い系サイトにかかる犯罪予防ホームページより

 平成19年中のいわゆる出会い系サイトに関係した事件として警察庁に報告のあった件数は1,753件であり、前年(1,915件)と比べて162件(8.5パーセント)減少しましたが、出会い系サイトを利用して犯罪被害にあった児童は1,100人であり、依然として高い水準で推移しています。(※ここにおける「児童」とは、18歳未満の者をいう。)

-- 登録:平成21年以前 --