2.11.沖縄県恩納村立仲泊中学校

自然に関わる体験活動、交流に関わる体験活動

【活動のポイント】

 本校の児童生徒は、明朗、実直で活気があるが、少人数学級及び閑静な地域にあり、切磋琢磨の機会に乏しいところがある。

  • → 沖縄を離れ、異文化に触れる6泊7日の修学旅行に交流学習を交えることで、多くの人々との関わりの中でコミュニケーション能力、個性の成長を促すため、「豊かな体験活動」の研究を進めた。

【活動内容(対象:2年生)】

<事前指導>

  • 長期宿泊体験学習での訪問地を調べ、発表することで、興味関心を高める。
  • 学校交流に向けての学校紹介・沖縄の伝統工芸紹介・文化芸能紹介・食べ物紹介に分け、パワーポイントを使い作成し、発表会を行った。
  • 毎年幼小中学校合同運動会で披露する地域の伝統芸能「エイサー」の練習にも取りかかった。

1学校交流

  • 熊本県の高森東中学校との交流会。仲泊中学校は沖縄伝統のエイサーを披露した。
  • パワーポイントを使い、お互いの地域・学校の紹介についてプレゼンテーションを行った。
  • 高森東中学校主催のゲーム(構成的グループエンカウンターのエクササイズ)を行い、交流を図った。一緒に給食を食べ、さらに交流を深めた。交流を通じて山の学校(高森東中学校)と海の学校(仲泊中学校)との環境の違いについて学習することができた。

2農家民泊体験(一泊)

  • グリーン・エコ・ツーリズムセンターが企画する阿蘇グリーンストックの「農家民泊体験」を実施した。阿蘇の一般農家に宿泊(一泊)し、軽作業を一緒に行ったり、夕食の準備をみんなでしたり、家族とのバーベキュー交流や夜の満天の星空見学をし、ゆったりとした時間を過ごした。
    • 生徒の割り振りは、グリーン・エコ・ツーリズムセンターから宿泊受入れ可能な農家民泊先の人数の報告を受け、その受入れ人数に応じて学校側が、生徒の割り振りを行った。
  • 阿蘇の自然と大地の中で、農家の皆さんに温かく迎えられた。

3その他

  • そばうち体験・杵島岳登山・地震(震度7)体験、野球観戦

【体験活動の支援体制】

 体験を一過性で終わらせないように、また、多面的な意見を体験に反映させるため、小中連携で各部において体験についての検討を校内研修等で行う(将来的にカリキュラム評価につなげるのが目標)。

豊かな体験活動推進委員会(2年プロジェクトチーム)
校内推進委員会 学校支援委員会
研究推進部・調査研究部・地域連携研究部体験学習研究部 村教育委員会・保護者・教職員・受入地域(学校)・地域自治体・関係機関など

「研究推進部」:小学校研究主任・中学校研究主任プラス今年度「検証授業者」

  • 校内研修を推進する学力向上対策委員会に、「長期宿泊体験学習」に関わってもらい、体験活動で学んだ検証授業等に役立てるのが目的。

「調査研究部」:小学校教務主任・中学校教務主任が中心

  • 基本的生活習慣の定着を図るために、実態把握として行う「子どもの生活実態調査」等と今回の「長期宿泊体験学習」での子どもの変容を比較検討したり、行動目標アンケートから子どもの課題に対する手だてを「長期宿泊体験学習」に反映させるのが目的。

「地域連携研究部」:小学校生徒指導主任・中学校生徒指導主任が中心

  • 生活指導の面から地域連携を図る「生活指導部」に、地域性と子どもの実態から「長期宿泊体験学習」の取組をサポートして貰うのが目的。体験を通して、「何を学ばせ、どのような心を育むのか」を意見を聞きながら明確にする。

「体験学習部」:小学校総合学習担当者・中学校総合学習担当者が中心

  • 「長期宿泊体験学習」で実践したことを、総合的な学習の一環として行う他の体験学習に活かすのが目的。特に事前・事後学習の効果的な取組を検討する。

【体験活動の成果と課題】

  • 1学校交流・農家民泊で、沖縄とは違う環境で過ごす人たちの生活にふれ、他者理解を深めることができた。
  • 2沖縄では体験できない活動に子どもたちは目を輝かせていた。
  • 3長期にわたる宿泊学習において、集団生活の中で自分勝手な面が後半見られた。また、体調管理がうまくできない様子の生徒も数名見られた。

-- 登録:平成21年以前 --