| 1 |
趣旨
| ○ |
教育委員会は,教育支援センター(以下,センターという。)の整備に当たって,この指針の定めるところに留意し,不登校児童生徒に対する適切な支援を行わなければならない。 |
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| 2 |
設置の目的
| ○ |
センターは,不登校児童生徒の集団生活への適応,情緒の安定,基礎学力の補充,基本的生活習慣の改善等のための相談・適応指導(学習指導を含む。以下同じ。)を行うことにより,その学校復帰を支援し,もって不登校児童生徒の社会的自立に資することを基本とする。 |
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| 3 |
自己評価・情報の積極的な提供等
| ○ |
センターは,その目的を実現するため,その相談・適応指導,その他のセンターの運営状況について改善・充実を図るとともに,自ら点検及び評価を行い,その結果を公表するよう努めるものとする。 |
| ○ |
センターは,その相談・適応指導,その他のセンターの運営の状況について,保護者等に対して積極的に情報を提供するものとする。 |
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| 4 |
対象者
| ○ |
入室や退室等に関する方針や基準が明らかにされていること。 |
| ○ |
不登校児童生徒の入退室等の決定については,その態様等を踏まえ,センターにおける指導の効果が達せられるよう児童生徒の実情等の的確な見極め(アセスメント)に努めるものとする。その際には,当該児童生徒が在籍する学校関係者はもとより,専門家を含めて検討を行うことが望ましい。 |
| ○ |
必要に応じて,中学校を卒業した者についても進路等に関して主として教育相談等による支援を行うことが望ましい。 |
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| 5 |
指導内容・方法
| ○ |
児童生徒の立場に立ち,人命や人格を尊重した人間味のある温かい相談・適応指導を行う。 |
| ○ |
相談に関しては,共感的な理解に立ちつつ,児童生徒の自立を支援する立場から実施する。 |
| ○ |
各教科等の学習指導に関しては,在籍校とも連絡をとり,センター及び児童生徒の実情に応じて実施する。 |
| ○ |
指導内容は,児童生徒の実態に応じて適切に定め,個別指導と併せて,センター及び児童生徒の実情に応じて集団指導を実施するものとする。その際,児童生徒の実情に応じて体験活動を取り入れるものとする。 |
| ○ |
家庭訪問による相談・適応指導は,センター,地域,児童生徒の実情に応じて適切に実施することが望ましい。通室困難な児童生徒については,学校や他機関との連携の下,適切な配慮を行うことが望ましい。 |
| ○ |
センターは,不登校児童生徒の保護者に対して,不登校の態様に応じた適切な助言・援助を行うものとする。 |
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| 6 |
指導体制
| ○ |
センターには,相談・適応指導などに従事する指導員を置くものとする。 |
| ○ |
指導員は,通所の児童生徒の実定員10人に対して少なくとも2人程度置くことが望ましい。 |
| ○ |
指導員は,相談・適応指導,学習指導等に必要な知識及び経験又は技能を有し,かつその職務を行うに必要な熱意と識見を有するものをあてるものとする。 |
| ○ |
教育委員会は,指導員の資質向上のため適切な研修の機会を確保するよう努めることとする。 |
| ○ |
カウンセラーなどの専門家を常勤又は非常勤で配置し,児童生徒の指導方針等につき,協力を得ることが望ましい。 |
| ○ |
その他,年齢,職種等,多様な人材の協力を得ることが望ましい。その際,協力を得る人材の実情に応じ,適切な研修を行い,又は指導体制等を整えることが望ましい。 |
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| 7 |
施設・設備等
| ○ |
施設・設備は,相談・適応指導を適切に行うために,保健衛生上,安全上及び管理上適切なものとする。 |
| ○ |
センターは,集団で活動するための部屋,相談室,職員室などを備えることが望ましい。 |
| ○ |
センターは,運動場を備えるなどスポーツ活動や体験活動の実施に関する配慮がなされていることが望ましい。適切な施設を有しない場合は,積極的に他のセンター等と連携することが望ましい。 |
| ○ |
センターでの個別学習や,家庭との連絡のため,必要な情報通信機器・ネットワークが整備されていることが望ましい。 |
| ○ |
センターには,相談・適応指導を行うため,児童生徒数に応じ,保健衛生上及び安全上必要な教具(教科用図書,学習ソフト,心理検査用具等)を備えるものとする。また,これらの教具は,常に改善し,補充するよう努めなければならない。 |
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| 8 |
学校との連携
| ○ |
指導員等は,不登校児童生徒の態様に応じ,その支援のため,在籍校との緊密な連携を行うものとする(定期的な連絡協議会,支援の進め方に関するコーディネート等の専門的な指導等)。 |
| ○ |
指導員等は,不登校児童生徒の学校復帰後においても,必要に応じて在籍校との連携を図り,継続的に支援を行うことが望ましい。 |
| ○ |
指導員等は,児童生徒の実情等の的確な見極め(アセスメント)にそった児童生徒の個々の回復状況を把握し,守秘義務に配慮した上で,本人,保護者の意向を確かめて在籍校に学習成果等を連絡するものとする。 |
| ○ |
指導員等は,不登校に関し,学校に対する専門的な指導・助言・啓発を行う。 |
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| 9 |
他機関・民間施設・NPO法人等との連携
| ○ |
センターは,教育センターや社会教育施設などの教育機関や児童相談所,警察,病院,ハローワーク等の関係機関との連携を適切に図り,不登校に関する地域ぐるみのサポートネットワークづくりに努めるものとする。 |
| ○ |
センターは,不登校関係の民間施設,NPO法人等との連携・協力を適切に図ることが望ましい。 |
| ○ |
民間施設との連携については国が示している「民間施設についてのガイドライン(試案)」等に留意するものとする。 |
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| 10 |
教育委員会の責務
| ○ |
教育委員会は,前各項の趣旨が達せられるよう,教育委員会規則の制定や指導体制の充実等,センターの整備に関し必要な方策を講じなければならない。 |
| ○ |
教育委員会は管轄地域以外のセンターの連携・協力関係が,適切に図ることができるよう配慮しなくてはならない。 |
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このガイドラインは,個々の民間施設についてその適否を評価するという趣旨のものではなく,不登校児童生徒が民間施設において相談・指導を受ける際に,保護者や学校,教育委員会として留意すべき点を目安として示したものである。
民間施設はその性格,規模,活動内容等が様々であり,民間施設を判断する際の指針をすべて一律的に示すことは困難である。したがって,実際の運用に当たっては,このガイドラインに掲げた事項を参考としながら,地域の実態等に応じ,各施設における活動を総合的に判断することが大切である。
| 1 |
実施主体について
法人,個人は問わないが,実施者が不登校児童生徒に対する相談・指導等に関し深い理解と知識又は経験を有し,かつ社会的信望を有していること。
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| 2 |
事業運営の在り方と透明性の確保について
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不登校児童生徒の不適応・問題行動に対する相談・指導を行うことを主たる目的としていること。 |
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著しく営利本位でなく,入会金,授業料(月額・年額等),入寮費(月額・年額等)等が明確にされ,保護者等に情報提供がなされていること。 |
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| 3 |
相談・指導の在り方について
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児童生徒の人命や人格を尊重した人間味のある温かい相談や指導が行われていること。 |
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情緒的混乱,情緒障害及び非行等の態様の不登校など,相談・指導の対象となる者が当該施設の相談・指導体制に応じて明確にされていること。また,受入れに当たっては面接を行うなどして,当該児童生徒のタイプや状況の把握が適切に行われていること。 |
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指導内容・方法,相談手法及び相談・指導の体制があらかじめ明示されており,かつ現に児童生徒のタイプや状況に応じた適切な内容の相談や指導が行われていること。また,我が国の義務教育制度を前提としたものであること。 |
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児童生徒の学習支援や進路の状況等につき,保護者等に情報提供がなされていること。 |
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体罰などの不適切な指導や人権侵害行為が行われていないこと。 |
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| 4 |
相談・指導スタッフについて
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相談・指導スタッフは児童生徒の教育に深い理解を有するとともに,不適応・問題行動の問題について知識・経験をもち,その指導に熱意を有していること。 |
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専門的なカウンセリング等の方法を行うにあっては,心理学や精神医学等,それを行うにふさわしい専門的知識と経験を備えた指導スタッフが指導にあたっていること。 |
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宿泊による指導を行う施設にあっては,生活指導にあたる者を含め,当該施設の活動を行うにふさわしい資質を具えたスタッフが配置されていること。 |
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| 5 |
施設,設備について
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各施設にあっては,学習,心理療法,面接等種々の活動を行うために必要な施設,設備を有していること。 |
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特に,宿泊による指導を行う施設にあっては,宿舎をはじめ児童生徒が安全で健康的な生活を営むために必要な施設,設備を有していること。 |
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| 6 |
学校,教育委員会と施設との関係について
児童生徒のプライバシ-にも配慮の上,学校と施設が相互に不登校児童生徒やその家庭を支援するために必要な情報等を交換するなど,学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていること。
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| 7 |
家庭との関係について
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施設での指導経過を保護者に定期的に連絡するなど,家庭との間に十分な連携・協力関係が保たれていること。 |
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特に,宿泊による指導を行う施設にあっては,たとえ当該施設の指導方針いかなるものであっても,保護者の側に対し面会や退所の自由が確保されていること。 |
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