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新学習指導要領・生きる力

Q&A

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4.算数・数学に関すること

Q(小学校)問4−1

 「算数的活動」について詳しく説明して下さい。

A答4−1

 算数的活動とは,児童が目的意識をもって主体的に取り組む算数にかかわりのある様々な活動を意味しています。

 ここでいう「目的意識をもって主体的に取り組む」とは,新たな性質や考え方を見いだそうとしたり,具体的な課題を解決しようとしたりすることです。算数的活動を通して,数量や図形の意味を実感をもってとらえたり,思考力,判断力,表現力等を高めたりできるようにするとともに,算数を学ぶことの楽しさや意義を実感できるようにするためには,児童が目的意識をもって主体的に取り組む活動となるように指導する必要があります。その意味で,例えば,教師の説明を一方的に聞くだけの学習や,単なる計算練習を行うだけの学習は,算数的活動には含まれません。

 算数的活動は,様々な活動が含まれ得るものであり,作業的・体験的な活動など身体を使ったり,具体物を用いたりする活動を主とするものが挙げられることが多いですが,そうした活動に限られるものではありません。算数に関する課題について考えたり,算数の知識をもとに発展的・応用的に考えたりする活動や,考えたことなどを表現したり,説明したりする活動は,具体物などを用いた活動でない場合であっても算数的活動に含まれます。

 このような,算数的活動を通した指導は各領域に示すすべての事項において行われる必要があるものですが,その指導の過程において,必要に応じて教師が説明をしたり,計算練習を行う場面を設けたりすることは,当然あり得るものであり,そのことを否定するものではありません。

 今回の改訂では,授業における算数的活動の在り方を明確にし,算数的活動の一層の充実を図るために,各学年の内容において具体的な算数的活動を示すこととしました。

 内容において示している算数的活動は,児童が取り組む代表的な活動と考えられるものです。算数的活動には,指導する内容や学習指導の進め方に応じて様々なものがあり,そのすべてを示すことはできません。各学年の内容において,「例えば」としていることからも分かるように,ここで示している算数的活動をその通りに行うこともありますし,また類似した活動を設定して指導に取り入れることも考えられます。さらに,ここで示されていない算数的活動についても,各学校や教師が工夫をして,授業の中に取り入れていく必要があります。

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Q(小学校)問4−2

 スパイラルの指導に当たっての留意点はどのようなことが挙げられますか。

A答4−2

 今回の改訂では,算数としての内容の系統性を大切にしながら,学年間で内容の程度を少しずつ高めてつなげていくスパイラルな教育課程を編成することを重視しています。スパイラルの例として,「A数と計算」でいえば,第1学年での「簡単な3位数の表し方」,「簡単な2位数の加法及び減法」,第2学年での「簡単な3位数の加法及び減法」,「簡単な2位数と1位数の乗法」,第3学年での「商が2位数になる簡単な除法」,第4学年での「整数の計算の能力の定着」などの内容が挙げられます。学年間の指導内容を円滑に接続させるため,同じ系統の内容について取扱いを少しずつ高め発展させていくように,各学年において適切な反復による学習指導を進めていく必要があります。

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Q(中学校)問4−3

 「数学的活動」を内容に位置付けた理由について教えて下さい。

A答4−3

 数学的活動とは,生徒が目的意識をもって主体的に取り組む数学にかかわりのある様々な営みです。「数学にかかわりのある様々な営み」には,多様な活動が含まれ得るものであり,そのような数学的活動を通した指導は各領域において行われる必要があるものです。

 今回の改訂では,数学的活動のうち,特に中学校数学科において重視するものとして,数や図形の性質などを見いだすことや,学んだ数学を利用すること,またその過程で数学的な表現を用いて説明し伝え合うことを内容の〔数学的活動〕に位置付けています。

 数学的活動は,学習指導要領上,「A数と式」,「B図形」,「C関数」及び「D資料の活用」の4領域と並列に示されていますが,4領域とは縦軸と横軸の関係にあり,中学校数学科の教育課程に構造的に位置付けられます。数学的活動は従来の教育課程においても重視され,多様な取り組みが行われてきましたが,外的活動に偏ってとらえられるなど,その趣旨が十分に理解されていない状況が見られます。このため,数学的活動の趣旨を確認し,共通理解を図ることができるよう,数学的活動を4領域の指導内容からいったん切り離し,生徒が目的意識をもって主体的に取り組む数学にかかわりのある様々な営みという観点から4領域を包括する三つの活動に集約して,学習指導要領の内容に位置付けました。

 これらの数学的活動は,4領域の内容やそれらを相互に関連付けた内容の指導の過程において行われるものであり,数学的活動を4領域の内容と別に指導することを意味するものではありません。指導に当たって,それぞれの数学的活動が有効に機能する場面を明らかにし,生徒の学習状況にも配慮して適切に位置付けることが求められます。したがって,1時間の授業の中に三つの活動が必ず位置付けられることを求めるものではありません。また,「観察,操作や実験などの活動」は,必ずしも数学的活動になるわけではありません。上述した数学的活動の過程において,生徒が目的意識をもって主体的に取り組むことが必要であることに注意しなければなりません。

 数学的活動を学習指導要領の内容に位置付けたもう一つの理由は,数学的活動に取り組むことの意味を明らかにするためです。数学的活動が,基礎的・基本的な知識及び技能を習得するために行われることは,実体験を通して学ぶという意味で大変重要です。こうした意味で,数学的活動に主体的に取り組むことは,生徒にとっては学習の方法,教師にとっては指導の方法です。また,数学的活動に主体的に取り組むこと自体が,知識及び技能を活用して問題を解決し,思考力,判断力,表現力等を育成するために必要であるという意味で,それは指導の内容でもあります。さらに,数学的活動に主体的に取り組むことができるようにすることで,その後の学習や日常生活において,自ら学び自ら考える活動ができるようにすることを目指しているという意味で,それは指導の目的のひとつでもあります。

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Q(中学校)問4−4

 新しい領域の「資料の活用」について詳しく教えて下さい。

A答4−4

 急速に発展しつつある情報化社会においては,確定的な答えを導くことが困難な事柄についても,目的に応じて資料を収集して処理し,その傾向を読み取って判断することが求められます。「資料の活用」の領域では,そのために必要な基本的な方法を理解し,これを用いて資料の傾向をとらえ説明することを通して,統計的な見方や考え方及び確率的な見方や考え方を培うことが主なねらいです。

 なお,ここでいう資料とは,様々な事象から見いだされる確率や統計に関するデータのことです。我々の日常生活においては,不確定な事象について判断しなければならないことが少なくありません。その際,資料を活用することで導かれる情報に基づいて適切に判断することが必要です。この領域の名称を「資料の活用」としたのは,これまでの中学校数学科における確率や統計の内容の指導が,資料の「整理」に重きをおく傾向があったことを見直し,整理した結果を用いて考えたり判断したりすることの指導を重視することを明示するためです。

 各学年の指導事項の概観は次の通りです。

  • 第1学年 目的に応じて資料を収集し,コンピュータを用いたりするなどして表やグラフに整理し,代表値や資料の散らばりに着目してその資料の傾向を読み取ることができるようにする。
  • 第2学年 不確定な事象についての観察や実験などの活動を通して,確率について理解し,それを用いて考察し表現することができるようにする。
  • 第3学年 コンピュータを用いたりするなどして,母集団から標本を取り出し,標本の傾向を調べることで,母集団の傾向が読み取れることを理解できるようにする。

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Q(中学校)問4−5

 3章指導計画の作成と内容の取扱いに「学び直しの機会を設定」とありますが,留意点などを詳しく教えて下さい。

A答4−5

 学習指導要領においては,一度示した内容を再度示すことは原則としてしていません。しかし,実際の指導においては,ある内容を取り上げる際にそれまでに指導した内容を意図的に取り上げることが,生徒の理解を広げたり深めたりするために有効な場合があります。例えば,第2学年において一次関数の変化の割合について指導する際に,第1学年で指導した反比例を再度取り上げ,その変化の様子やグラフの形状についての理解をより確かなものにするとともに,反比例を例にとることで変化の割合が一定でない関数が存在することを具体的に理解できるようにすることが考えられます。

 このように,学び直しの機会を設定することは,単に復習の機会を増やすことだけを意味するものではないことに注意し,適切に位置付ける必要があります。

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Q(小・中学校)問4−6

 移行期間中の補助教材については,いつ頃,どのように配布されるのですか。

A答4−6

 平成21年度に指導内容が追加される学年(算数・数学:小1〜小6,中1,理科:小3〜小6,中1・3)のすべての児童生徒・担当の先生方等に対し,教科書を補完する補助教材を作成し,配布することとしています。補助教材は,先生方の指導のしやすさ,児童生徒の使いやすさの観点から,各学校で使用されている教科書のスタイルに準拠したもの(補遺)となるように,教科書会社に作成を依頼することとしています。また,移行期間中に追加して指導すべき内容は年度ごとに異なるため,それぞれの年度ごとに補助教材を作成・配布する予定です。平成21年度に児童生徒が使用する補助教材について平成21年3月末までに各学校に配布できるよう現在準備を進めているところです。また,各教育委員会などに対しては,補助教材の内容が確定した段階(2月中・下旬)で,できるだけ速やかにその内容をお知らせする予定です。具体的な配布方法については,今後決まり次第すみやかにお知らせします。

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お問合せ先

初等中等教育局教育課程課