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障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律等の施行について(通知)

20文科初第805号
平成20年9月17日

各都道府県知事 殿
各都道府県教育委員会 殿
附属学校を置く各国立大学法人の長 殿

文部科学省初等中等教育局長
金森越哉

 このたび、別添のとおり、障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律(平成20年法律第81号。以下「法」という。)が施行されるとともに、関係政省令が公布・施行されました。
 この法は、教育の機会均等の趣旨にのっとり、障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の発行の促進を図るとともに、その使用の支援について必要な措置を講ずること等により、教科用特定図書等の普及の促進等を図り、もって障害その他の特性の有無にかかわらず児童及び生徒が十分な教育を受けることができる学校教育の推進に資することを目的とするものです。
 法令の概要及び留意事項等は下記のとおりですので、事務処理上遺漏のないよう対応するとともに、各都道府県教育委員会におかれては、所管の学校及び域内の市町村教育委員会等に対して、各都道府県知事におかれては、所轄の学校法人等に対して、各国立大学法人の長におかれては、その管下の学校に対して、本法令の趣旨及び内容を周知し、適切な事務処理が図られるよう御配慮願います。
 また、各法令の公布期日及び施行期日は次のとおりです。

  • (1) 障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律
    平成20年6月18日公布・9月17日施行
  • (2) 障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律施行令(平成20年政令第281号。以下「施行令」という。)
    平成20年9月12日公布・9月17日施行
  • (3) 障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律施行規則(平成20年文部科学省令第29号。以下「施行規則」という。)平成20年9月16日公布・9月17日施行

 なお、本通知については、関係資料と併せて文部科学省ホームページに掲載していますので、御参照ください。

1.概要

第1 障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律関係

1 目的(第1条関係)

 この法は、教育の機会均等の趣旨にのっとり、障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の発行を促進し、障害その他の特性の有無にかかわらず児童及び生徒が十分な教育を受けることができる学校教育の推進に資することを目的とすること。

2 定義(第2条関係)

 この法において「教科用特定図書等」とは、教科用拡大図書、教科用点字図書その他障害のある児童及び生徒の学習の用に供するため作成した教材であって検定教科用図書等に代えて使用し得るものをいうものとすること。

3 国及び教科用図書発行者の責務(第3条及び第4条関係)

  • (1)国は、教科用特定図書等の供給の促進並びに児童及び生徒への給与その他教科用特定図書等の普及の促進等のために必要な措置を講じなければならないものとすること。
  • (2)教科用図書発行者は、その発行をする検定教科用図書等について、適切な配慮をするよう努めるものとすること。

4 教科用特定図書等の発行の促進等

  • (1)教科用図書発行者による電磁的記録の提供等(第5条関係)
    • 1 教科用図書発行者は、文部科学省令で定めるところにより、その発行をする検定教科用図書等に係る電磁的記録を文部科学大臣又は当該電磁的記録を教科用特定図書等の発行をする者に適切に提供することができる者として文部科学大臣が指定する者(以下「文部科学大臣等」という。)に提供しなければならないものとすること。
    • 2 教科用図書発行者から1による電磁的記録の提供を受けた文部科学大臣等は、文部科学省令で定めるところにより、教科用特定図書等の発行をする者に対して、その発行に必要な電磁的記録の提供を行うことができるものとすること。
    • 3 国は、教科用図書発行者による検定教科用図書等に係る電磁的記録の提供の方法及び当該電磁的記録の教科用特定図書等の作成への活用に関して、助言その他の必要な援助を行うものとすること。
  • (2)教科用特定図書等の標準的な規格の策定等(第6条関係)
    • 1 文部科学大臣は、教科用拡大図書その他教科用特定図書等のうち必要と認められるものについて標準的な規格を定め、これを公表しなければならないものとすること。
    • 2 教科用図書発行者は、指定種目の検定教科用図書等に係る標準教科用特定図書等(1の規格に適合する教科用特定図書等をいう。以下同じ。)の発行に努めなければならないものとすること。
    • 3 国は、教科用図書発行者による指定種目の検定教科用図書等に係る標準教科用特定図書等の発行に関して、助言その他の必要な援助を行うものとすること。
  • (3)発達障害等のある児童及び生徒が使用する教科用特定図書等に関する調査研究等の推進(第7条関係)
     国は、発達障害その他の障害のある児童及び生徒であって検定教科用図書等において一般的に使用される文字、図形等を認識することが困難なものが使用する教科用特定図書等の整備及び充実を図るため、必要な調査研究等を推進するものとすること。
  • (4)障害その他の特性に適切な配慮がなされた検定教科用図書等の普及(第8条関係)
     国は、障害その他の特性の有無にかかわらずできる限り多くの児童及び生徒が検定教科用図書等を使用して学習することができるよう適切な配慮がなされた検定教科用図書等の普及のために必要な措置を講ずるものとすること。

5 小中学校及び高等学校における教科用特定図書等の使用の支援

  • (1)小中学校及び高等学校における教科用特定図書等の使用等(第9条関係)
    • 1 小中学校(小学校及び中学校(中等教育学校の前期課程を含む。)をいい、特別支援学級を除く。以下同じ。)及び高等学校(中等教育学校の後期課程を含み、特別支援学級を除く。以下同じ。)においては、当該学校に在学する視覚障害その他の障害のある児童及び生徒が、その障害の状態に応じ、採択された検定教科用図書等に代えて、当該検定教科用図書等に係る教科用特定図書等を使用することができるよう、必要な配慮をしなければならないものとすること。
    • 2 国及び地方公共団体は、1による配慮がなされるよう、発行が予定される教科用特定図書等に関する情報の収集及び提供その他の必要な措置を講ずるものとすること。
  • (2)小中学校の設置者に対する教科用特定図書等の無償給付(第10条関係)
     国は、毎年度、小中学校に在学する視覚障害その他の障害のある児童及び生徒が検定教科用図書等に代えて使用する教科用特定図書等を購入し、小中学校の設置者に無償で給付するものとすること。
  • (3)契約の締結(第11条関係)
     文部科学大臣は、教科用特定図書等の発行をする者と、(2)により購入すべき教科用特定図書等を購入する旨の契約を締結するものとすること。
  • (4)教科用特定図書等の給与(第12条関係)
    • 1 小中学校の設置者は、(2)により国から無償で給付された教科用特定図書等を、それぞれ当該学校の校長を通じて、当該学校に在学する視覚障害その他の障害のある児童又は生徒に給与するものとすること。
    • 2 学年の中途において転学した視覚障害その他の障害のある児童又は生徒については、その転学後において使用する教科用特定図書等は、1にかかわらず、文部科学省令で定める場合を除き、給与しないものとすること。
  • (5)その他給付の完了の確認の時期の特例、政令への委任等について規定すること。(第13条から第15条まで関係)

6 標準教科用特定図書等の円滑な発行の確保

  • (1)標準教科用特定図書等の需要数の報告(第16条関係)
    • 1 市町村の教育委員会並びに国立学校及び私立学校の長は、次に掲げる標準教科用特定図書等の需要数を、文部科学省令で定めるところにより、都道府県の教育委員会に報告しなければならないものとすること。
      • 1)小中学校について採択された検定教科用図書等に係る標準教科用特定図書等であって、当該標準教科用特定図書等を使用する年度において発行が予定されているもののうち、小中学校に在学する視覚障害その他の障害のある児童及び生徒が当該検定教科用図書等に代えて使用するもの
      • 2)特別支援学校の小学部及び中学部並びに小学校及び中学校に置かれる特別支援学級について学校教育法附則第9条に規定する教科用図書として採択された標準教科用特定図書等であって、当該標準教科用特定図書等を使用する年度において発行が予定されているもの
    • 2 都道府県の教育委員会は、11及び2に掲げる標準教科用特定図書等の都道府県内の需要数を、文部科学省令で定めるところにより、文部科学大臣に報告しなければならないものとすること。
  • (2)標準教科用特定図書等の発行の通知等(第17条関係)
    • 1 文部科学大臣は、(1)の2による報告に基づき、標準教科用特定図書等の発行を予定している者にその発行をすべき標準教科用特定図書等の種類及び部数を通知しなければならないものとすること。
    • 2 文部科学大臣は、必要に応じ、1の通知を受けた者に対し報告を求めることができるものとすること。

7 施行期日等

  • (1)施行期日(附則第1条関係)
     この法は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行し、平成21年度において使用される検定教科用図書等及び教科用特定図書等から適用すること。
  • (2)検討(附則第2条関係)
     国は、高等学校において障害のある生徒が使用する教科用拡大図書等の普及の在り方並びに特別支援学校に就学する児童及び生徒について行う援助の在り方について検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。
  • (3)著作権法の一部改正(附則第4条関係)
    • 1 教科用図書に掲載された著作物は、視覚障害、発達障害その他の障害により教科用図書に掲載された著作物を使用することが困難な児童又は生徒の学習の用に供するため、著作権者の許諾なく当該児童又は生徒が当該著作物を使用するために必要な方式により複製することができるものとすること。
    • 2 4の(1)により教科用図書に掲載された著作物に係る電磁的記録の提供を行う者は、その提供のために必要と認められる限度において、著作権者の許諾なく当該著作物を利用することができるものとすること。
  • (4)その他所要の規定の整備を行うこと。

第2 障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律施行令関係

1 教科用特定図書等の無償給付及び給与の手続

  • (1)教科用特定図書等発行者からの教科用特定図書等の受領及び小中学校の設置者に対する無償給付に関する事務については、当該学校を所管する教育委員会等の実施機関がこれを行うものとすること。(第1条関係)
  • (2)教科用特定図書等の無償給付等に関して、実施機関、都道府県教育委員会、教科用特定図書等発行者及び小中学校の設置者が行う事務について定めること。(第2条から第5条まで関係)
  • (3)文部科学大臣は、無償給付等の実施状況を調査し、及び小中学校の設置者に対し報告を求めることができるものとすること。(第6条関係)

2 施行期日等

  • (1)この施行令は、法の施行の日(平成20年9月17日)から施行し、平成21年度において使用される教科用特定図書等から適用すること。(附則第1条関係)
  • (2)その他関係規定の整備を行うこと。

第3 障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律施行規則関係

1 電磁的記録の提供

  • (1)教科用図書発行者が文部科学大臣等に対して行う電磁的記録の提供は、文部科学大臣が定める種目の検定教科用図書等について、光ディスクにより行うものとし、その他必要な事項は文部科学大臣が定めるものとすること。(第1条関係)
  • (2)文部科学大臣等が教科用特定図書等の作成者に対して行う電磁的記録の提供は、光ディスクにより、文部科学大臣が定める基準に適合する者に対して行うものとし、その他必要な事項は文部科学大臣が定めるものとすること。(第2条関係)

2 教科用特定図書等の無償給付及び給与に関する事務

 施行令で定める事項を受けて、都道府県・市町村教育委員会や教科用特定図書等発行者等が行う無償給付の事務等の具体的手続を定めること。(第3条から第7条まで関係)

3 標準教科用特定図書等の需要数報告

 標準教科用特定図書等の需要数に関し、都道府県・市町村教育委員会等が行う報告の具体的手続について定めること。(第8条及び第9条関係)

4 施行期日

 この施行規則は、法の施行の日(平成20年9月17日)から施行し、平成21年度において使用される検定教科用図書等及び教科用特定図書等から適用すること。(附則第1項関係)

5 義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行規則(昭和39年文部省令第2号)の一部改正

 本施行規則の制定に伴い、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行規則における教科用図書の無償給付等に関する事務に係る様式を別に定めることとすること。(附則第2項関係)

2.留意事項

1 電磁的記録の提供関係

  • (1)法第5条第1項及び第2項に規定する教科用図書発行者による文部科学大臣等への電磁的記録の提供及び文部科学大臣等から教科用特定図書等発行者への電磁的記録の提供に係る電磁的記録の方式等の具体的手続等の内容については、平成20年4月より拡大教科書の普及推進策等について検討を行っている「拡大教科書普及推進会議」(平成20年4月21日文部科学省初等中等教育局長決定により設置。以下「推進会議」という。)において検討がなされているところであり、今後その検討成果を踏まえ、別途告示等で定めるとともに、関係者に対して必要な周知を行う予定であること。
  • (2)法第5条第3項に規定する教科用図書発行者による検定教科用図書等に係る電磁的記録の提供の方法及び当該電磁的記録の教科用特定図書等の作成への活用に関する助言その他の必要な援助については、推進会議の検討成果を踏まえつつ、必要な措置を行う予定であること。

2 教科用特定図書等の標準的な規格の策定等関係

  • (1)法第6条第1項に規定する教科用特定図書等の標準的な規格の策定については、推進会議の検討成果を踏まえ、教科用拡大図書について標準的な規格を定め、これを公表する予定であること。
  • (2)法第6条第2項において教科用図書発行者が発行に努めなければならないこととされている指定種目については、推進会議の検討成果を踏まえ、別途定める予定であること。
  • (3)法第6条第3項に規定する教科用図書発行者による標準教科用特定図書等の発行に関する必要な援助については、推進会議の検討成果を踏まえつつ、必要な措置を行う予定であること。

3 発達障害等のある児童及び生徒が使用する教科用特定図書等に関する調査研究等の推進関係

 法第7条に規定する発達障害その他の障害のある児童及び生徒が使用する教科用特定図書等に関する調査研究については、今後、発達障害その他の障害のある児童及び生徒の障害の状態等に応じた教科用特定図書等の在り方及びそれらを利用した効果的な指導方法等についての実証的研究を行う予定であること。

4 障害その他の特性に適切な配慮がなされた検定教科用図書等の普及関係

 法第8条に規定する障害その他の特性の有無にかかわらずできる限り多くの児童及び生徒が使用するための配慮がなされた検定教科用図書等の普及については、今後、紙面のレイアウトや配色、図や写真の使用方法、ルビの取扱いや紙質など、教科用図書の体裁・体様等に関する適切な配慮の方策についての調査研究を行い、その成果を教科用図書発行者に周知するなど、必要な措置を行う予定であること。

5 小中学校及び高等学校における教科用特定図書等の使用の支援関係

  • (1)法第10条に規定する小中学校の設置者に対する教科用特定図書等の無償給付については、法第2条第1項において教科用特定図書等が「検定教科用図書等に代えて使用し得るもの」と定義されていることから、現状における学校での使用状況や指導の実態に照らして、当面は、教科用拡大図書及び教科用点字図書について対象とすることとし、その具体的な手続は別途通知等で周知する予定であること。また、その他の図書等が児童及び生徒の障害の状態に応じた教科用特定図書等に該当するかどうかについては、上記3に掲げる研究成果や学校での使用状況等を踏まえ検討することとし、今後、法第9条第2項に基づき、関係機関に対して、教科用特定図書等についての必要な情報の提供を行う予定であること。
  • (2)施行規則第4条から第7条までにおける教科用特定図書等の無償給付及び給与に関する事務において、実施機関、都道府県教育委員会、教科用特定図書等発行者及び小中学校の設置者が作成する書類の様式については、別に定め、別途通知等で周知する予定であること。

6 標準教科用特定図書等の円滑な発行の確保関係

 法第16条並びに施行規則第8条及び第9条における標準教科用特定図書等の需要数の報告に関する事務において、都道府県・市町村教育委員会並びに国立学校及び私立学校の長が作成する書類の様式については、別に定め、別途通知等で周知する予定であること。

7 高等学校段階における教科用拡大図書等の普及等関係

 法附則第2条による高等学校において障害のある生徒が使用する教科用拡大図書等の普及の在り方の検討については、推進会議において高等学校段階における弱視生徒への教育方法及び教材の在り方等について検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずる予定であること。

〔参考〕

  • 別添1~3 (略)

[お問い合わせ先]

文部科学省初等中等教育局教科書課
電話:03-5253-4111(代表)(内線2576)

(初等中等教育局教科書課)

-- 登録:平成21年以前 --