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視覚に障害のある児童生徒に対する「拡大教科書」の無償給与について(依頼)

16文科初第46号
平成16年4月1日

各都道府県教育委員会教育長 殿

文部科学省初等中等教育局長
近藤 信司

 標記のことについて,文部科学省では,このたび,別添の「視覚に障害のある児童生徒に対する「拡大教科書」の無償給与実施要領」を定め,平成16年度より実施することとしました。
 ついては,実施要領の内容について,事務処理上遺漏なきようよろしくお願いします。
 また,その円滑な実施が図られるよう,域内の市町村教育委員会及び国立大学法人立・私立の小中学校への周知方よろしくお願いします。


(初等中等教育局教科書課)


(別添)

視覚に障害のある児童生徒に対する「拡大教科書」の無償給与実施要領

1. 趣旨
   義務教育教科書無償給与制度の趣旨を踏まえ、通常の学級に在籍する視覚に障害のある児童生徒に対し、その障害の程度に応じて検定教科書の文字等を拡大等した図書であって、検定教科書と内容が同一と認められる図書(以下、単に「拡大教科書」という。)を検定教科書に代えて無償給与することにより、教育における機会均等の実質的な保障及び視覚に障害のある児童生徒の教育条件の改善に資する。

2. 給与対象者
   国立大学法人・公・私立の小・中学校(中等教育学校の前期課程を含む。)に在籍する者(学校教育法第75条に規定する特殊学級に在籍する者を除く。)であって、視覚障害の程度が学校教育法施行令第22条の3に規定する「盲者」又は「障害のある児童生徒の就学について」(平成14年5月27日付14文科初第291号文部科学省初等中等教育局長通知)に定める「弱視者」に相当する児童生徒及びこれらに準ずる程度の視覚に障害のある児童生徒のうち、他の児童生徒に比べて通常の検定教科書の文字、図形等の視覚による認識に相当程度の時間を要する等学習に困難を来たす者であって、拡大教科書を使用することが教育上適当であると所管の教育委員会(国立大学法人・私立の学校にあっては学校長。以下「教育委員会等」という。)が認めた者とする。ただし、眼鏡等で視力を矯正しうる者を除く。

3. 給与される拡大教科書
   給与される図書は、給与対象者が在籍している学校において使用する教科書と同一の内容の拡大教科書とする。
 また、給与される種類及び冊数については、他の児童生徒が当該学年に給与される検定教科書の種類及び冊数に準ずるものとし、拡大教科書が給与された教科については、当該教科に係る検定教科書の給与は行わない。
 なお、文字等の拡大等に伴う頁数の増等の理由により拡大教科書が分冊となる場合にあっては、当該分冊による冊数を1冊とみなし給与する。

4. 給与申請手続き等
 
(1)  教育委員会等は、域内の小・中学校に給与対象者が在籍する場合には、別紙様式1の「「拡大教科書」需要数報告書」により、給与対象者数、給与拡大教科書の種類及び冊数、拡大教科書発行者名等の必要事項を記入し、所定の期日までに都道府県教育委員会に提出する。
(2)  都道府県教育委員会は、教育委員会等から提出された別紙様式1について、別紙様式2の「「拡大教科書」需要数集計報告書」により取りまとめの上、教育委員会等から提出された別紙様式1と併せて、所定の期日までに文部科学省教科書課に提出する。
(3)  文部科学省は、別紙様式1に記載された拡大教科書発行者と「拡大教科書購入契約」を締結し、当該発行者より購入した拡大教科書を給与対象者が在籍する学校の設置者に無償で給付し、当該学校の設置者は、国から給付された拡大教科書を給与対象者に無償で給与する。
(4)  給与対象者が転学したことにより、拡大教科書の再給与を行う必要がある場合の手続き等については、上記(1)、(2)及び(3)の手続きを速やかに行うものとする。

5. 拡大教科書の納入及び給与
 
(1)  拡大教科書発行者は、「拡大教科書購入契約」の定めるところにより、給与対象者が在籍する学校の設置者が別に指定する場所へ拡大教科書を納入するものとし、納入時期による区分は、検定教科書に準じ以下のとおりとする。
1  前期用(4月1日から4月15日までに納入した拡大教科書(転学した給与対象者に対し下記(4)の場合において給与すべきものを除く。)をいう。以下同じ。)
2  後期用の拡大教科書(9月1日から9月15日までに納入した拡大教科書(転学した給与対象者に対し下記(4)の場合において給与すべきものを除く。)をいう。以下同じ。)
3  前期転学用(4月1日から8月31日までに納入した拡大教科書(前期用の拡大教科書を除く。)をいう。以下同じ。)
4  後期転学用(9月1日から2月末日までに納入した拡大教科書(後期用の拡大教科書を除く。)をいう。以下同じ。)
(2)  拡大教科書の給与対象者への給与は、検定教科書の給与に準じ、給与対象者が在籍する学校の校長を通じて拡大教科書の納入後速やかに行うものとする。
(3)  給与対象者が転学したことによる再給与に係る取扱についても(1)及び(2)に準じて取り扱うものとする。
(4)  給与対象者が転学し、使用する拡大教科書が異なることとなった場合を除き、同一拡大教科書の再給与は行わない。

6. その他の事務処理
 
(1)  教育委員会等は、拡大教科書発行者から拡大教科書を受領したときは、拡大教科書の名称及び冊数その他必要事項を記載した書類(以下「受領報告書」という。)を前期用、後期用、前期転学用及び後期転学用ごとに別紙様式3により作成し、これを都道府県教育委員会に提出するとともに、これらの事項を記載した受領証明書(以下「受領証明書」という。)を前期用、後期用、前期転学用及び後期転学用ごとに別紙様式4により作成し、これを当該拡大教科書発行者に交付するものとする。
(2)  拡大教科書発行者は、上記(1)の受領証明書を受け取ったときは、これに基づき、都道府県ごとに拡大教科書の納入冊数を集計した書類(以下「納入冊数集計表」という。)を別紙様式5により作成し、受領証明書を添えて当該都道府県教育委員会に提出するものとする。
(3)  都道府県教育委員会は、上記(1)の受領報告書を受け取ったときは、これに基づき、当該都道府県内の拡大教科書の受領冊数を集計した書類(以下「受領冊数集計報告書」という。)を別紙様式6により作成するものとする。
 都道府県教育委員会は、受領冊数集計報告書と拡大教科書発行者から提出のあった上記(2)の納入冊数集計表とを照合し、拡大教科書ごとに冊数が同一であることを確認したときは、受領冊数集計報告書を文部科学省に提出するとともに、納入冊数集計表及び受領証明書を当該拡大教科書発行者に返付するものとする。
(4)  教育委員会等は、上記4.(3)による拡大教科書の給与が完了したときは、給与を受けた児童及び生徒の名簿を別紙様式7により作成するとともに、給与を受けた児童及び生徒の総数を都道府県教育委員会に報告するものとする。
 都道府県教育委員会は、上記の報告を受けたときは、当該都道府県内の給与を受けた児童及び生徒の総数を文部科学省に報告するものとする。
(5)  この要領に定めるものの他、拡大教科書の無償給与に関し必要な事務処理については、検定教科書における教科書無償給与事務に準じて行うものとする。

7. その他
   文部科学省は、必要に応じ、拡大教科書の給与に係る事務処理状況等について実態調査を行う。

-- 登録:平成21年以前 --