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高等学校における多様な学習成果の評価手法に関する調査研究 事業成果一覧(平成27年度)


No

団体名

調査研究課題名

調査研究概要

1

国立大学法人 福井大学

高大連携による課題研究の実践を通した大学の学びに対応できる能力・育成の評価手法の調査研究と大学入試改革

 本研究は、高大連携による課題研究の実践で培った多様な学習成果をルーブリックにより評価し、この評価結果により多面的・総合的に評価する大学入試への転換を図ることを目的にして次の三点を明らかにした。
一点目は、多様な学習成果をルーブリックにより評価した結果、この評価方法は凄(すご)く手間がかかることが分かった。しかし、評価していると「この生徒は大学で十分にやっていける。」と明らかに感じ取ることができた。
二点目は、昨年度、この課題研究の実践に参加しAO入試で合格した学生の入学後の学業成績を追跡調査した結果、中位から上位の成績を修得していることが分かった。
三点目は、総合評価結果と入学後の成績はやや相関が認められた。今後も追跡調査を行い、評価基準・方法の妥当性や信頼性について検証する。以上の結果から高大連携による課題研究の実践により高校教育の質的転換と多面的・総合的に評価する大学入試改革の糸口を掴(つか)むことができた。
[調査研究校:福井県立金津高校、福井県立武生東高校、敦賀気比高校]
<成果報告掲載Webサイト>福井大学(※福井大学ホームページへリンク)

2

新潟県

高校教育を通じて、生徒が身に付けるべき幅広い資質・能力を多面的に評価する手法の研究

調査研究校の県立小千谷高等学校では、観点別教科の評価割合を明記したシラバスをもとに「思考・判断・表現」を重視した授業実践や、アクティブ・ラーニングの要素を含む授業実践、「思考・判断・表現」を重視した学習成果の評価を実践するとともに、評価シート等の研究を行った。
また、県立加茂農林高等学校では、観点別目標準拠評価について解説する「学び方ガイドブック」を生徒に配付し授業等で活用するとともに、育むべき「6つの力」について評価の観点を整理・統合し、観点別評価活動の実践を行った。
一方、県教育委員会では、「多様な学習成果の評価手法に関する研修会」を開催し、調査研究校における研究成果を県立高等学校等に広く周知するとともに、生徒が高校教育を通じて身に付けるべき資質・能力の多面的な評価活動の改善を促した。
[調査研究校:新潟県立小千谷高等学校、新潟県立加茂農林高等学校]

3

国立大学法人 東京大学

生徒一人一人の学習変移を評価する手法の開発

本研究では、生徒の授業中の外化物をもとに一授業単位で一人一人の学習成果を評価する「学習遷移評価」の手法を開発し、72の授業実践に適用して手法の特性を実証的に明らかにした。また、手法を学校現場で効率的に活用するためのICTツールと、評価の基礎理論を踏まえた手法の活用法を学ぶ教員研修プログラムを合わせて開発し、試行した。
手法は、「授業前後理解比較」と「多面的対話分析」の2つの手続によって構成される。研究の結果、「授業前後理解比較」によって、生徒の教科内容に関する理解が深化したかを数値化して示すことができるとともに、理解深化過程における資質・能力の発現について指針を得られることが明らかになった。さらに、「複数の情報を参照しているか」「多様な解を比較検討しているか」などの観点による「多面的対話分析」を併用することで、資質・能力の育成傾向を数値化して捉えられる可能性も示され、手法の実効性を確認できた。
[調査研究校:埼玉県立浦和高等学校ほか埼玉県立高等学校24校]

4

公益社団法人全国工業高等学校長協会

工業高校生の専門的職業人としての必要な資質・能力の調査・研究

実習や課題研究など実践的な教育活動を実施している工業高校生の資質・能力を具体的に定義し、それらの向上を図るために研究校を三分類し、(1.専門科目の指導に関する評価手法の研究、2.実習・課題研究の指導に関する評価手法の研究、3.地域と連携した工業教育に関する評価手法の研究)ルーブリックを活用したパフォーマンス評価を実施した。
実施の過程で、生徒の資質能力を高める学習指導案を開発し、教員の指導方法を顕在化させ、指導過程の「声かけ」などを明確にした。また、全国10校におよぶ調査研究校の地域や生徒の状況を踏まえて、多様な評価手法と指導方法を全国の工業高校に提示することが可能になった。
この研究で得られた成果は、27年10月に公開授業を実施して周知し、更に本協会の諸事業を通して、全国の工業系学科に成果の普及と活用を推進する。
[調査研究校:北海道旭川工業高等学校、北海道帯広工業高等学校、仙台市立仙台工業高等学校、栃木県立那須清峰高等学校、神奈川県立磯子工業高等学校、静岡県立浜松工業高等学校、愛知県立刈谷工業高等学校、和歌山県立和歌山工業高等学校、岡山県立倉敷工業高等学校、熊本県立熊本工業高等学校]
<成果報告掲載Webサイト>公益社団法人全国工業高等学校長協会(※公益社団法人全国工業高等学校長協会ホームページへリンク)

5

北海道教育委員会

高校教育を通じて、生徒が身に付けるべき社会・職業への移行に必要な資質・能力や、課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力、構想力等を多面的に評価する手法の実践的研究

生徒の多様な能力や適性、進路希望等に対応するため、本校を研究指定校とし、論理的思考力や構想力など、筆記試験では評価が難しいと考えられる能力の評価手法について実践研究を行った。
総合学科の必履修科目である「産業社会と人間」において、体験的な活動に対しパフォーマンス課題を設定し、生徒にルーブリックを示すことにより、学習の目標や身に付けるべき力が明確化された。このことにより、生徒が目的意識をもって学習活動に取り組むようになり、生徒の論理的思考力、構想力、主体的行動力の質が向上した。また、評価の客観性が高まったことで、生徒の学習意欲が向上し、進路意識の高揚につながった。こうした成果が各教科に波及し、主体的な学習への取組につながり、学力の向上に結び付いた。
北海道教育委員会では、「高等学校教育課程編成・実施の手引」への研究成果の掲載や、各種研究協議会等における提言を通じて、本研究成果の普及を図った。
[調査研究校:北海道旭川南高等学校]
<成果報告掲載Webサイト>北海道教育委員会(※北海道教育委員会ホームページへリンク)

6

京都産業大学

専門課程教育による高大連携事業を用いた商業科目における定性的能力の評価手法の研究・開発

大阪ビジネスフロンティア高等学校(以下、OBF高)のビジネス基礎の学習過程に即してその学修成果を評価しようとする「ビジネス・アイ」ルーブリックと、OBF高と京都産業大学経営学部(以下、KSU)の学びの計7年間で涵養(かんよう)されるべき能力を測定するための「コミュニケーション能力」ルーブリックの活用とその評価を行った。
OBF高では、ルーブリックを使用した評価と定期試験の成績には同様の傾向が認められることやその活用上の諸問題が明らかになった。また、KSUでは、OBF高出身者のコミュニケーション能力に対する自己評価の高さや入学後の伸びが明らかとなった。
この他、基礎資料として、OBF出身1期生各人のポートフォリオの作成、行動観察の一環としてのインタビューを実施し、その内容分析を行うことにより、ルーブリックにおいて示された彼らの学修成果の背景を明らかにすることができた。
[調査研究校:大阪市立大阪ビジネスフロンティア高等学校]
<成果報告掲載Webサイト>京都産業大学(※京都産業大学ホームページへリンク)

7

ベネッセコーポレーション

社会・職業への移行に必要な資質・能力の評価手法の開発と高校の指導の質向上へ生かす方法の調査研究

高校教育を通じて生徒が身に付けるべき「社会・職業への移行に必要な資質・能力」について、海外での議論や21世紀型能力等も参考にして、論理的・批判的思考力、問題発見・解決力、メタ認知、実践力(人間関係形成力・社会参画力)のもととなる認識、態度を定義し、評価するための信頼性・妥当性をもつ評価テストが開発できた。この評価テストの結果を高校現場での指導の質向上へ生かすために、効果的な実践事例の収集や、研究校・有識者の先生方と作成した授業用素材での実践を行い、生徒の成長や変容を調査し、生徒の資質・能力育成や先生方の御指導にどのような効果があるかの研究を行った。
このような客観的な評価テストと日々の御指導での先生方の評価を併せての検証により、生徒の多面的な資質・能力や態度を可視化することができ、それらは、生徒との面談や進路指導等にも役立てられたり、学校指導の成果検証への貢献にもつながることがわかった。
[調査研究校:石川県立金沢錦丘高等学校,岡山県立林野高等学校,岡山県立和気閑谷高等学校,神奈川県立柏陽高等学校,岡山県立岡山操山高等学校,広島県立総合技術高等学校]
<WEBサイトについて>
本調査研究の報告書は、下記URLにて閲覧・ダウンロードでき、データでも御活用いただけます。ベネッセコーポレーション(※ベネッセコーポレーションホームページへリンク)

8

和歌山県教育委員会

コミュニケーション能力・主体的行動力の教育評価指標づくり

県立和歌山高等学校では、教育目標として「社会の変化に積極的に対応できる心豊かな人間の育成」を掲げ、特に、総合学科の必履修科目である「産業社会と人間」の授業を中核に据えて、学校の抱える課題解決に向けて取り組んでいる。
具体的には、コミュニケーション能力、主体的行動力を育成するため、演劇をグループで創作し発表させる「舞台芸術の教育力を活用したワークショップ型プログラム」の手法を用いて、人間関係形成力の育成効果と評価の研究を行ってきた。
また、担当した教員が共通した指導を行えるよう「指導者用手引」を活用するとともに、「ルーブリック表」と「学習評価シート」をもとに評価を行い、そして、教員による一方的な評価が生徒の主体的、意欲的学習を疎外しているのではないかという仮説のもと、生徒が元気になるような評価手法を行ってきた。
[調査研究校:和歌山県立和歌山高等学校]

9

愛知県教育委員会

課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力、主体的行動力、構想力及びコミュニケーション能力等の育成に向けての教科の特性を生かした評価手法に関する実践的研究

  1. 教科の特性を生かした評価手法の開発について
    地理歴史科の新聞作成、理科の実験レポート、英語科のスピーキングテスト等、6教科で各教科の特長を生かした課題を開発し、パフォーマンス評価に取り組んだ。学習のプロセスを含めて評価することにより、思考力・判断力・表現力等の発展的な学力や、主体性、協働性等の汎用的な力を測定することができた。また、学習到達目標をルーブリックの形で示すことにより、教員はねらいを意識しながら授業を進めることができ、生徒は明確な目標をもって意欲的に学習に取り組むことができた。
  2. 評価の妥当性、信頼性について
    評価の妥当性の面では、学びへの積極的な関与や深い理解を促すようなパフォーマンス課題を設定し、生徒に身に付けさせたい力をルーブリックで具体的に明示することにより、適切にその力を測ることができた。また、ルーブリックについて教員間の十分な共通理解を図ることにより、評価の信頼性を高めることができた。

[調査研究校:愛知県立惟信高等学校(英語)、愛知県立一宮南高等学校(理科)、愛知県立日進西高等学校(国語)、愛知県立吉良高等学校(地理歴史、公民)、愛知県立蒲郡高等学校(数学)]
<成果報告掲載Webサイト>愛知県教育委員会(※愛知県教育委員会ホームページへリンク)

10

大阪府立大学

即興型英語ディベートを活用した統合型ルーブリック評価の研究

本研究では、即興型英語ディベートを活用し、論理的思考力、コミュニケーション力、学習意欲等の筆記試験等では評価が困難な能力をルーブリックに基づき、統合的に評価する手法について調査した。
本研究で用いた即興型英語ディベートの手法が高等学校の授業(50分)で実施可能であることを示した。アンケート調査及び試験結果により、即興型英語ディベートは、英語で話す力、論理的思考力、コミュニケーション力、学習へのモチベーションの育成に効果があることが示唆された。即興型英語ディベートを用いた活動のルーブリックを作成し、評価を行った。また、活動を通じた学びを次回につなげるためのリフレクションシートを開発し、PDCAサイクルをはじめとするその効果を確認した。さらに、評価の一般化を図り、複合的な力が発揮される即興型英語ディベートにおいて、教員が評価可能な評価項目及び評価基準を学習指導要領に対応させて示した。
[調査研究校:福岡県立城南高等学校,栃木県立宇都宮女子高等学校,東京都立西高等学校,大阪府教育センター附属高等学校,清心女子高等学校,京都市立紫野高等学校,大阪教育大学附属高等学校平野校舎,札幌聖心女子学院高等学校 ]
<成果報告掲載Webサイト>大阪府立大学(※大阪府立大学ホームページへリンク)

11

三重県教育委員会

ビジネスシーンで求められる幅広い資質・能力を多面的に評価する手法の研究 -商業高校における生徒のパフォーマンスを引き出す評価基準の開発とその利用-

専門教科を核に全教科において評価手法の改善に取り組んだ。共通教科では外国語科を、専門教科では商業科を核に、質の高いパフォーマンス課題を開発するとともに、3年間を通して育成したい力を明示したルーブリック及び単元の学習を通じて育成したい力を明示したルーブリックを活用したパフォーマンス評価を実践した。生徒対象のアンケート調査から、ほとんどの生徒がパフォーマンス評価を肯定的に受け止めるとともに、評価手法の改善により、学習意欲が向上したことが分かった。情報分野の科目では、授業におけるノートの取り方や自己の理解度を分析するルーブリックの活用を通じて、自宅学習の質的向上が図られ、検定試験等の正答率や合格率が向上したことが分かった。
また、県内の研修会や公開授業、事業報告会等を活用して、ルーブリックを活用した評価に関する取組事例と生徒の変容や知識・技能の定着などの効果を伝える機会を設けることができた。
[調査研究校: 三重県立宇治山田商業高等学校]

12

特定非営利活動法人奈良地域の学び推進機構

フューチャーセンターを活用した高校生の「コア」資質・能力の育成と評価

本事業では、特別活動によって育成される資質・能力に着目し、生徒会活動を通して積極的にコンピテンシーを育成する方法と、形成的評価の方法を試行した。
仮説とした、資質・能力を積極的に育成するのに「学びのフューチャーセンター」の設置、運営が役立つことが確認できた。それは特別活動のプロセスを可視化し、各活動を結び付け、生徒や教員や学校支援人材など、多様な人との関係性を高める変化の機会を作ることがわかった。その変化を創造につなげるのに必要な活動の質の向上を促す指導方法を、肯定的探究マネジメント研修として整備した。
特別活動という集団の取り組みを、個人の評価に繋(つな)げるため「特別活動手帳AI記録ブック」という形で、生徒の自己評価と教員など助言する大人との対話をアーカイブする形成的評価のフォームができた。この手帳の運用については今後の実践検証が必要である。
[調査研究校:奈良県立桜井高等学校]

13

大阪府教育委員会

評価が難しい多面的な資質・能力についてその評価手法及び評価指標の構築

大阪府教育センター附属高等学校では、各教科において思考力・判断力・表現力等の育成を目指した授業実践例を蓄積した。学校設定科目探究ナビⅠでは、チームワークを見取るパフォーマンス評価を行い、妥当性・信頼性を検討した。府立港南造形高等学校では、構想力・計画性など専門的職業人に必要な資質・能力の評価方法を検討した。府立三国丘高等学校では、理科の課題研究で育成される科学的思考力のパフォーマンス評価に取り組み、生徒へのフィードバックの仕方等を検討した。府立大手前高等学校、府立生野高等学校、府立貝塚高等学校は、それぞれ数学の課題研究(論理的思考力等)、理数課題研究(科学的リテラシー)、産業社会と人間(プレゼンテーション力等)の育成を目指して、パフォーマンス評価に取り組んだ。大阪府教育センターが平成25・26年度の研究協力校に対して行った支援のノウハウの蓄積を活(い)かして、平成27年度においては調査研究校への支援や教員研修を行い、学習・指導方法及び評価方法の改善を促した。
[調査研究校:大阪府教育センター附属高等学校、大阪府立港南造形高等学校、大阪府立三国丘高等学校、大阪府立貝塚高等学校、大阪府立生野高等学校、大阪府立大手前高等学校]
大阪府教育センター(※大阪府教育センターホームページへリンク)

14

岐阜県

専門的職業人に必要な資質・能力の評価

加茂農林高校では、1年生の共通科目「農業と環境」のイネの栽培学習において、各科共通のパフォーマンス課題を作成することを通して、教師の力量が向上し、授業改善につながった。また、生徒作品を検討しルーブリックを再考することで、各科において共通した評価を行うことができた。
可児工業高校では、逆向き設計論をベースにして統一したフォーマット(単元計画書)を独自に作成し、普通教科や専門教科において、パフォーマンス課題を提示して生徒の能動的な学習を促すとともに、ルーブリックで評価の信頼性を高める取組を実施し、授業改善に活(い)かすことができた。
県教育委員会では、「校内研修推進リーダー研修」「多様な学習成果の評価手法に関する調査研究」合同研修会などの様々な会議において、調査研究校による実践発表を行い、普通高校、専門高校及び特別支援学校の教員に対して、研究成果の発信・普及を図った。
[調査研究校:岐阜県立加茂農林高等学校、岐阜県立可児工業高等学校]

15

国立大学法人 富山大学

クリエイティブ分野における専門的職業人に必要な資質・能力の評価

本研究の成果として、昨年度に可能性が示唆された「独自評価」と「ルーブリックを用いたパフォーマンス評価」の近似性に着目し、対象教員を変えて複数回実施した結果、どの組合せにおいても、高い近似性が見られたことから、一般評価基準の「独創性」、「課題発見・理解の言語化」、「表現力」、「論理的構成力」と課題別評価基準における「プレゼンテーション」を組み合わせることで、従来からの評価をほぼカバーできることが明らかとなった。
したがって、これ以外の指標を追加すれば、クリエイティブ分野における専門性において、「多様な学習成果の評価」を実現させることが可能と結論付けた。そして、前年度に3時間ほどかかった外部への説明については、県外での発表や講演時のフィードバックを吟味した結果、1時間程度で説明が可能であることがわかり、その手引きとして評価をする際のガイドブック的な位置付けとなるパンフレット制作を行った。
[調査研究校:富山県立富山北部高等学校 ]


お問合せ先

初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室

(初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室)

-- 登録:平成28年06月 --