静岡県教育委員会 教育委員長(浜松学院大学短期大学部教授) 金子 容子 氏
・学習や社会貢献活動に対する意欲・関心が低い高校生の増加 |
【具体的な状況】
・学びへのモチベーションが低下している。
・将来の夢や学校生活での目標を見出せない。
・自己肯定感が低く、内にこもる傾向がある。
・積極的に社会にかかわり、社会に貢献しようとする意欲が低い。
「PISA(2006)」 |
日本 |
OECD加盟国平均 |
科学について学ぶことに興味がある |
50.0 |
63.0 |
「高校生の学習意識と日常生活調査報告書(2005)」 |
日本 |
米国 |
中国 |
私はリーダーシップをとるのが好きだ |
32.9 |
73.7 |
39.1 |
先のことを考えず、いまをエンジョイするほうだ |
58.5 |
46.7 |
28.0 |
一人でいるのが好きだ |
57.6 |
40.8 |
45.7 |
よく勉強をするほうだ |
14.1 |
74.4 |
62.9 |
(1) 授業等における学ぶ意義を実感させる工夫
授業改善を推進し、分かる授業、興味・関心を引き起こす授業の実現を図るとともに、自己の将来とのかかわりを考えさせる授業や体験活動、集団で課題を解決する活動等を充実させることにより、学習意欲や集団への帰属意識を向上させる。
(2) 学習規律の確立、安心して学べる学習集団の醸成
良好な学習環境を確保し、個に応じた学習指導を充実するとともに、生涯にわたる自己の在り方生き方について広く考えさせることにより、学習意欲の向上や学習習慣の確立を図る。
(3) 高校生が社会とつながる機会の設定
部活動を単位としてボランティア活動を行うなど、高校生が社会とつながる機会を設定し、将来にわたって社会に積極的にかかわる態度を育成する。
また、外部から感謝される体験や活動における達成感を得ることにより自己有用感を高める。
(4) キャリア教育の充実
自己の個性を理解し、主体的に進路を選択する能力・態度を育てるキャリア教育を充実させることにより、自己肯定感を高めるとともに、人間関係形成能力、将来設計能力を育成する。
初等中等教育局初等中等教育企画課教育制度改革室
-- 登録:平成23年05月 --