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2.「指導が不適切である」教諭等の定義

  •  ここでいう「指導が不適切である」教諭等とは,知識,技術,指導方法その他教員として求められる資質,能力に課題があるため,日常的に児童等への指導を行わせることが適当ではない教諭等のうち,研修によって指導の改善が見込まれる者であって,直ちに後述する分限処分等の対象とはならない者をいう。
  •  「指導が不適切である」ことの具体例は,平成19年7月31日付け,19文科初第541号の「教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律について(通知)」(以下「法律の施行通知」という。)において,次のように示しているところである。

第二 留意事項

第2 教育公務員特例法の一部改正関係

2 「指導が不適切である」ことの認定について(第25条の2第1項関係)

 「指導が不適切である」ことに該当する場合には、様々なものがあり得るが、具体的な例としては、下記のような場合が考えられること。
 各教育委員会においては、これらを参考にしつつ、教育委員会規則で定める手続に従い、個々のケースに則して適切に判断すること。

  • 1 教科に関する専門的知識、技術等が不足しているため、学習指導を適切に行うことができない場合(教える内容に誤りが多かったり、児童等の質問に正確に答え得ることができない等)
  • 2 指導方法が不適切であるため、学習指導を適切に行うことができない場合(ほとんど授業内容を板書するだけで、児童等の質問を受け付けない等)
  • 3 児童等の心を理解する能力や意欲に欠け、学級経営や生徒指導を適切に行うことができない場合(児童等の意見を全く聞かず、対話もしないなど、児童等とのコミュニケーションをとろうとしない等)

(分限処分との関係)

  •  教員として適格性に欠ける者や勤務実績が良くない者等,地方公務員法第28条に規定される分限処分事由に該当する者は,分限処分を的確かつ厳正に行うべきである。
  •  「指導が不適切である」ことの原因が精神疾患に基づく場合には,本措置の対象にならないものであって,医療的観点に立った措置や分限処分によって対応すべきものである。(ただし,認定に当たっての留意事項については,「5.「指導が不適切である」教諭等の認定の方法等」を参照のこと。)

(懲戒処分との関係)

  •  地方公務員法第29条に規定される懲戒処分事由(非違行為等)に該当する者については,指導改善研修により対処するのではなく,懲戒処分を行うべきである。

(現在の人事管理システムにおける定義との関係)

  •  「指導が不適切である」教諭等については,現在,人事管理システムを構築している各教育委員会において,それぞれ定義がなされている。教育委員会によっては,指導が不適切な状態の例として複数の項目を列挙し,そのいずれかに該当する場合と規定している例もある。
     指導改善研修は,新たに法律上設けられた制度であり,法施行後は,例示される項目が,法律の趣旨や法律の施行通知で示した具体例,本ガイドラインで示した定義に照らして適切なものとなるよう留意するとともに,具体例を挙げている場合には,当該項目が例示であることを明確にする必要がある。

(教諭等以外の職員)

  •  教特法第25条の2第1項に基づき,指導改善研修の対象範囲については,児童等に対し,直接,教科等の指導を日常的に実施する者として,「小学校等の教諭等」に限定されているが,任命権者の判断により,栄養教諭や養護教諭といった,法律上指導改善研修の実施が義務付けられていない者に対しても同様の研修を実施することは可能である。
  •  校長,教頭や,新たに設置された副校長,主幹教諭,指導教諭の職に任命された者は指導改善研修の対象ではない。こうした職の者が,その職務に関し課題が生じている場合には,速やかに当該者の能力と適性に応じた職に降任させる等の措置を検討すべきである。

(「指導が不適切である」との認定に至らない者)

  •  教科等の指導に当たって一定の課題がみられるが,教特法第25条の2第1項に基づく「指導が不適切である」教諭等であるとの認定に至らない教諭等(以下「指導に課題がある教諭等」という。)についても,児童等に対する十分な教育上の配慮を行った上で,教育委員会として必要な支援策を講じるとともに,校長等の管理職や指導主事等から指導,助言を行い,指導の改善を図ることが求められる。(詳しくは,「9.教員の指導力の維持・向上のための取組」を参照のこと。)

○教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)(抄)

第二十五条の二  公立の小学校等の教諭等の任命権者は、児童、生徒又は幼児(以下「児童等」という。)に対する指導が不適切であると認定した教諭等に対して、その能力、適性等に応じて、当該指導の改善を図るために必要な事項に関する研修(以下「指導改善研修」という。)を実施しなければならない。

○「教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律について(通知)(19文科初第541号)」(平成19年7月31日)(抄)

第一 改正法の概要

第2 教育公務員特例法の一部改正関係

  • 1 公立の小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校及び幼稚園(以下「小学校等」という。)の教諭、助教諭及び講師(以下「教諭等」という。)の任命権者は、児童、生徒又は幼児(以下「児童等」という。)に対する指導が不適切であると認定した教諭等に対して、その能力、適性等に応じて、当該指導の改善を図るために必要な事項に関する研修(以下「指導改善研修」という。)を実施しなければならないこととしたこと。(第25条の2第1項)

第二 留意事項

第2 教育公務員特例法の一部改正関係

1.総括的な事項について
(2)第25条の2及び第25条の3の措置と分限処分との関係について
  • 1 第25条の2及び第25条の3の措置が設けられたことにより、分限処分の要件には何ら変更が生ずるものではないこと。
  • 2 第25条の2及び第25条の3の措置は、児童生徒への指導が不適切な教員が指導に当たることがないよう、各任命権者が、より適切に対応することができるようにする趣旨から設けられたものであり、教員として適格性に欠ける者や勤務実績が良くない者等、分限免職、分限降任又は分限休職に該当する者(地方公務員法第28条第1項各号又は第2項各号に該当する者)については、当該処分を的確かつ厳正に行うべきであること。
  • 3 指導を適切に行うことができない原因が、精神疾患に基づく場合には、本措置の対象にはならないものであって、医療的観点に立った措置や分限処分等によって対応すべきものであること。
2 「指導が不適切である」ことの認定について(第25条の2第1項関係)

 第25条の2第1項の「指導が不適切である」ことに該当する場合には、様々なものがあり得るが、具体的な例としては、下記のような場合が考えられること。
 各教育委員会においては、これらを参考にしつつ、教育委員会規則で定める手続に従い、個々のケースに則して適切に判断すること。

  • 1 教科に関する専門的知識、技術等が不足しているため、学習指導を適切に行うことができない場合(教える内容に誤りが多かったり、児童等の質問に正確に答え得ることができない等)
  • 2 指導方法が不適切であるため、学習指導を適切に行うことができない場合(ほとんど授業内容を板書するだけで、児童等の質問を受け付けない等)
  • 3 児童等の心を理解する能力や意欲に欠け、学級経営や生徒指導を適切に行うことができない場合(児童等の意見を全く聞かず、対話もしないなど、児童等とのコミュニケーションをとろうとしない等)
3 指導改善研修について(第25条の2第1項関係)

 第25条の2第1項において、任命権者に対して、指導改善研修をしなければならない義務の対象としているのは、公立の小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校及び幼稚園の教諭、助教諭及び講師としていること。
 校長、園長、副校長、副園長、教頭、主幹教諭、指導教諭、養護教諭、栄養教諭及び養護助教諭等については、任命権者に対して指導改善研修の実施を義務付ける対象から除いているが、このことは、各任命権者において必要があれば、これらの者に対して指導改善研修を実施することを妨げるものではないこと。
 また、指導が不適切であると認定された教員が、指導改善研修を受講している期間中において、当該教員が、地方公務員法第28条第1項各号又は第2項各号に該当する場合には、当該教員に対し分限処分を行うことは妨げられないこと。
 なお、地方公務員法第29条第1項の規定による停職中の者に対して、指導改善研修の受講を命ずることはできないこと。

-- 登録:平成21年以前 --