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高等学校学習指導要領並びに中等教育学校及び 併設型中学校・高等学校の教育課程の移行措置の解説(送付)

11初高第22号
平成11年6月3日
附属学校を置く各国立大学長
各都道府県教育委員会指導事務主管部課長
各都道府県私立学校主管部課長
殿


文部省初等中等教育局高等学校課長
素川富司

(印影印刷)


   高等学校学習指導要領並びに中等教育学校及び併設型中学校・高等学校の教育課程の移行措置について,平成11年6月3日文部省令第30号をもって学校教育法施行規則の一部を改正する省令の一部を改正する省令が制定されるとともに,同日文部省告示第130号をもって現行の高等学校学習指導要領の特例を定める件及び同日文部省告示第133号をもって中等教育学校並びに併設型中学校及び併設型高等学校の教育課程の基準の特例を定める件の特例を定める件が公示され,また,同日付け文初小第375号をもって文部事務次官から通知したところです。これらの移行措置の解説を,別添1(高等学校)及び別添2(中等教育学校及び併設型中学校・高等学校)のとおり作成しましたので送付します。
   なお,各都道府県教育委員会におかれては,所管の学校及び域内の市町村教育委員会に対し,各都道府県知事におかれては,所轄の学校及び学校法人等に対し,このことを十分周知されるようお願いします。


(別添1)
高等学校指導要項移行措置の解説

I   平成12年4月1日からの移行措置
【学校教育法施行規則関係】
(1) 教育課程に総合的な学習の時間を加えて編成できるようにしたこと。(附則第4項関係)
(2) 高等学校において学校設定教科・科目を設けることができるようにしたこと。(附則第5項関係)

【高等学校学習指導要領関係】
1   総則
(1) 移行措置の内容
(教育課程編成の一般方針等)
1    教育課程編成の一般方針,各教科・科目及び特別活動の授業時数等, 教育課程編成に当たって配慮すべき事項並びに指導計画の作成等に当たって配慮すべき事項については, 新高等学校学習指導要領における生きる力の育成など教育課程編成の一般方針,各教科・科目, 特別活動及び総合的な学習の時間の授業時数等(全日制の課程の週当たりの授業時数, 総合的な学習の時間の授業時数を除く。)並びに教育課程の編成・実施に当たって 配慮すべき事項によることとしたこと。(告示1の一の(1)関係)
   これにより,具体的には,次のような事項が実施されること。
   全日制及び定時制の課程における各教科・科目,特別活動及び総合的な学習の時間のそれぞれの授業の1単位時間については,50分を標準とする規定を改め,各学校において,各教科・科目等の授業時数を確保しつつ,生徒の実態及び各教科・科目等の特質を考慮して適切に定めるものとすること。
   特別活動については,全日制及び定時制の課程においては,ホームルーム活動の授業時数を,原則として,年間35単位時間以上とするものとすること。
   職業学科の設置に当たっては,現行高等学校学習指導要領の標準的な学科に関する規定によることを要しないこと。
   学校においては,あらかじめ計画して,各教科・科目の内容及び総合的な学習の時間における学習活動を学期の区分に応じて単位ごとに分割して指導することができること。
   全日制及び定時制の課程における職業教科・科目については,就業体験をもって実習に替えることができること。この場合,その時間数を各教科・科目の実習時間数の合計の10分の7以内とする現行の上限によることを要しないこと。
   教育課程の実施等に当たって,例えば,次のような事項に配慮すること。
  • ガイダンスの機能の充実
  • 別指導やグループ別指導,教師の協力的な指導,生徒の学習内容の習熟の程度等に応じた弾力的な学級の編成など,個に応じた指導の充実
  • コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段の積極的な活用
  • 家庭や地域社会との連携,学校間の連携や交流など開かれた学校づくりの推進など

(学校設定教科・科目)
2    学校においては,現行高等学校学習指導要領に示す教科について,これらに属する科目以外の科目(学校設定科目)を設けることができることとしたこと。この場合において,学校設定科目の名称,目標,内容,単位数等については,その科目の属する教科の目標に基づき,各学校の定めるところによるものとしたこと。(告示1の一の(2)ア関係)
   また,学校においては,現行高等学校学習指導要領に示す教科以外の普通教育又は専門教育に関する教科(学校設定教科)及び当該教科に関する科目を設けることができることとしたこと。この場合において,学校設定教科及び当該教科に関する科目の名称,目標,内容,単位数等については,高等学校教育の目標及びその水準の維持等に十分配慮し,各学校の定めるところによるものとしたこと。(告示1の一の(2)イ関係)
3    学校においては,学校設定教科に関する科目として「産業社会と人間」を設けることができることとしたこと。(告示1の一の(3)関係)
4    普通科においては,現行の「その他特に必要な教科」「その他の科目」及び学校設定教科・科目に係る修得単位数を,合わせて20単位まで,卒業に必要な修得総単位数に含めることができることとしたこと。(告示1の一の(4)関係)

(総合的な学習の時間)
5    総合的な学習の時間を加えて教育課程を編成する場合には,新高等学校学習指導要領総則第4款の1から5の(2)までの規定によるほか,次に定めるところによるものとしたこと。(告示1の一の(5)関係)
   全日制及び定時制の課程における総合的な学習の時間の授業時数については,卒業までに35~210単位時間の範囲内で各学校において定め,学校や生徒の実態に応じて,適切に配当するものとすること。(告示1の一の(5)ア関係)
   総合的な学習の時間における学習活動については,単位を修得したことを認定するものとすること。(告示1の一の(5)イ関係)
   学校においては,卒業までに履修させる各教科・科目及びその単位数並びに特別活動及びそれらの授業時数に加えて,卒業までに行う総合的な学習の時間の授業時数及び単位数に関する事項を定めるものとすること。この場合,卒業までに履修させる単位数の中に,総合的な学習の時間の単位数を含めることができること。(告示1の一の(5)ウ関係)
   職業学科においては,総合的な学習の時間における学習活動により,家庭,農業,工業,商業若しくは水産の各教科に属する「課題研究」又は「看護臨床実習」の履修と同様の成果が期待できる場合には,総合的な学習の時間における学習活動をもって「課題研究」又は「看護臨床実習」の履修の一部又は全部に替えることができること。(告示1の一の(5)エ関係)
   総合学科においては,総合的な学習の時間における学習活動により,「課題研究」の履修と同様の成果が期待できる場合には,総合的な学習の時間における学習活動をもって「課題研究」の履修の一部又は全部に替えることができること。(次官通知の記の第3の1(1)ウ関係)

(通信制の課程における教育課程の特例)
6    通信制の課程における教育課程の特例については,次に定めるところによるものとしたこと。(告示の1の一の(6)関係)
   各教科・科目の添削指導の回数及び面接指導の単位時間(1単位時間は,50分として計算するものとする。)数は,学校設定教科に関する科目のうち普通教育に関するものについては,各学校が定めるものとすること。
   また,面接指導の授業の1単位時間については,50分を標準とする規定を改め,各学校において,各教科・科目の面接指導の単位時間数を確保しつつ,生徒の実態及び各教科・科目等の特質を考慮して適切に定めるものとすること。(告示1の一の(6)ア関係)
   総合的な学習の時間を加えて教育課程を編成する場合,総合的な学習の時間の単位数は,1~6単位の範囲内で各学校において定め,その添削指導の回数及び面接指導の単位時間数については,各学校において,学習活動に応じ適切に定めるものとすること。(告示1の一の(6)イ関係)
   特別活動については,ホームルーム活動を含め,各々の生徒の卒業までに30単位時間以上指導するものとすること。(告示1の一の(6)ウ関係)

(2) 総則の移行措置に関する留意事項
1    移行期間中の教育課程の編成・実施に当たっては,新高等学校学習指導要領総則の教育課程編成の一般方針,教育課程の編成・実施に当たって配慮すべき事項などの規定を踏まえ,その趣旨の実現を図ること。(次官通知の記の第3の1(1)ア関係)
2    総合的な学習の時間については,移行期間中から教育課程に加えることができることとしているので,この時間の趣旨を踏まえ,その実施に積極的に取り組むよう努めること。(次官通知の記の第3の1(1)イ関係)
3    学校設定教科・科目については,その名称,目標,内容,単位数等を各学校で定めることとなるため,各設置者においては,これらの教科・科目の開設に関する取扱い等について,平成11年度中に,これまでの「その他特に必要な教科」「その他の科目」に係る定めの変更等所要の措置が必要となること。(次官通知の記の第3の1(1)エ関係)

2   各教科等
(1) 移行措置の内容
1    保健体育,芸術,体育,音楽及び美術の各教科に属する科目の指導に当たっては,その全部又は一部について新高等学校学習指導要領によることができるようにしたこと。(告示1の二の(1)(2)(8)(9)(10)関係)
2    農業,工業,商業,水産及び看護に関する各学科における原則履修科目を次に示すものに削減したこと。なお,この原則履修科目の削減については,平成12年度の1年次の入学生から段階的に適用されるものであること。(告示1の二の(3)(4)(5)(6)(7)及び附則ただし書関係)
   農業   「農業基礎」,「農業情報処理」,「課題研究」
   工業   「工業基礎」,「情報技術基礎」,「課題研究」
   商業   「課題研究」
   看護   「基礎看護」,「看護情報処理」,「看護臨床実習」
3    特別活動の指導に当たっては,新高等学校学習指導要領によることとしたこと。(告示1の二の(11)関係)

(2) 各教科等の移行措置に関する留意事項
1    保健体育,芸術,体育,音楽及び美術の各教科に属する科目の指導に当たっては,生徒の実態等を考慮してできるだけ新高等学校学習指導要領により指導するよう努めること。なお,必修科目など各教科・科目の単位数は現行高等学校学習指導要領によること。(次官通知の記の第3の1(2)ア関係)
2    各教科・科目等の指導に当たっては,観察・実験,調査・研究,実習,課題学習,ボランティア活動や就業体験など体験的な学習や問題解決的な学習を積極的に取り入れるとともに,コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を積極的に活用すること。(次官通知の記の第3の1(2)イ関係)
3    農業,工業,商業,水産及び看護に関する学科の指導計画の作成に当たっては,平成12年度の1年次の入学生に係る教育課程から,原則履修科目の削減を図っていることを考慮し,生徒の興味・関心,進路等に応じた多様な選択履修が可能となるよう配慮すること。(次官通知の記の第3の1(2)ウ関係)
4    特別活動については,心の教育を充実する観点等から,移行期間中から新高等学校学習指導要領によることとしているので,その趣旨の実現を図ること。特に,将来の進路について考えることができるよう,ボランティア活動や就業体験など体験的な活動及びガイダンスの機能の充実を図り,人間としての在り方生き方に関する指導の一層の充実を図るようにすること。(次官通知の記の第3の1(2)エ関係)


II   平成14年4月1日からの移行措置
平成14年度から,完全週5日制が実施されることに伴い,以下の移行措置を講じたこと

【学校教育法施行規則関係】
高等学校の卒業に必要な修得総単位数を74単位以上に改めたこと。(附則第1項,第2項及び第3項関係)

【高等学校学習指導要領関係】
(1) 移行措置の内容
1    卒業までに履修させる単位数及び卒業に必要な修得総単位数を,74単位以上に改めたこと。(告示2の(1)(2)関係)
2    専門学科においてすべての生徒に履修させる専門教科・科目の単位数を,25単位以上に改めたこと。また,商業に関する学科において,上記の単位数の中に含めることができる外国語に属する科目の単位を5単位までに改めたこと。(告示2の(1)関係)
3    全日制の課程(単位制の課程を除く。)における週当たりの標準授業時数を,30単位時間に改めたこと。(告示2の(1)関係)
4    総合学科においては,「産業社会と人間」及び専門教科・科目を合わせて25単位以上設けるものとしたこと。(告示2の(3)関係)
(2) 留意事項
1    平成13年度以前の入学者についても,平成14年度から完全学校週5日制が実施され,上記(1)の移行措置が適用されることを踏まえ,その入学の段階から3年間を見通した適切な教育課程を編成することに配慮すること。なお,修業年限が4年の定時制課程に現在既に在学中の生徒(平成11年度入学生)に係る教育課程の変更を行う場合には,残りの修業年限における教育課程を見通してできるだけ早く変更を行うことに配慮すること。(次官通知の記の第3の2ア関係)
2    総合学科においては,「産業社会と人間」及び専門教科・科目を合わせて25単位以上設けるものとしているが,新高等学校学習指導要領が適用されるまでの間においては,平成5年3月22日付け文初職第203号文部省初等中等教育局長通知により,総合学科の原則履修科目を「産業社会と人間」,情報に関する基礎的科目及び「課題研究」の3科目とする取扱いは変わらないので,情報に関する基礎的科目及び「課題研究」については,上記の単位数とは別に開設し,履修させる必要があること。ただし,「課題研究」については,総合的な学習の時間における学習活動をもって,その履修の一部又は全部に替えることができること。(次官通知の記の第3の2イ関係)


(別添2)
中等教育学校及び併設型中学校・高等学校の移行措置の解説
(平成12年4月1日からの移行措置)

1   中等教育学校の移行措置
   中等教育学校の移行措置については,下記(1)及び(2)の事項をはじめ,中学校及び高等学校の移行措置に準じること。

(1) 前期課程
【学校教育法施行規則関係】
1    教育課程に総合的な学習の時間を加えて編成できるようにしたこと。(附則第6項関係)
2    総合的な学習の時間を加えて教育課程を編成するときの総合的な学習の時間に充てる授業時数は,各学校が定めることとしたこと。(附則第7項関係)
3    特別活動の授業時数の一部,選択教科等に充てる授業時数の一部を総合的な学習の時間に充てることができるようにしたこと。(附則第8項関係)

(2) 後期課程
【学校教育法施行規則関係】
   教育課程に総合的な学習の時間を加えて編成できるようにしたこと。(附則第9項関係)

2   中等教育学校の後期課程及び併設型高等学校の教育課程の基準の特例の移行措置
【中等教育学校並びに併設型中学校及び併設型高等学校の教育課程の基準の特例を定める件の特例を定める件関係】
   中等教育学校の後期課程及び併設型高等学校の普通科においては,現行の「その他特に必要な教科」「その他の科目」及び学校設定教科・科目に係る修得単位数を,合わせて30単位まで,卒業に必要な修得総単位数に含めることができることとしたこと。

-- 登録:平成21年以前 --