三重県教育委員会 「確かな学力」の定着と向上にむけて

はじめに

 本県においては,これまでも市町教育委員会や学校と連携・協力し,児童生徒の「確かな学力」の定着と向上を図るため,さまざまな取組を展開してきた。
 昨年度,文部科学省の委託事業である「学力調査の結果に基づく検証改善サイクルの確立に向けた実践研究」を通して,平成19年6月に三重県検証改善委員会を設置し,平成20年2月末までに3回の会議を開催した。会議では,調査問題の検討をはじめ,全国学力・学習状況調査結果を踏まえた各市町教育委員会及び各学校の取組等について情報交換を行い,課題や効果的な取組を明らかにし,授業改善につなぐための方策について協議した。
 また,「授業改善支援プラン」を作成し,各小中学校に配付した。

1.都道府県・指定都市教育委員会における取組

1.事業内容について

(1)事業概要

 本年度の全国学力・学習状況調査の結果についても,三重大学と連携をしながら分析を行い,「学力向上推進会議」を開催し,課題やその解決のための方策等について協議した。さらに,各学校においても,基礎的・基本的な学力の定着を図るための指導に活用するとともに,教材を開発するうえで参考となる学習支援教材を作成した。
 また,調査活用協力校においては,地域や学校の実態に応じた課題の解決に向けた取組を進めた。

(2)実施体制

 今年度は検証改善委員会を設置しなかったが,昨年度と同様に三重大学との連携や各市町教育委員会及び各学校の取組についての情報交換を行うための学力向上推進会議を開催した。また,調査活用協力校の選定にあたっては,全国学力・学習状況調査等の結果から見られる課題の解決に向けて意欲的な取組を行う学校を中心とし,地域や学校の実態に応じた課題解決のための多様な取組を選定した。

実施体制

(3)研究成果

 本年度の全国学力・学習状況調査の結果について,三重大学と連携しながら分析を行い,「授業改善支援プラン‐増補版2008‐」を作成,配付し,その活用を推進することができた。また,県内の市町教育委員会が参加する「学力向上推進会議」を設置し,課題やその解決のための方策について協議することにより,各学校の取組に対して指導・助言を行うことができた。

研究成果

 さらに,基礎的・基本的な学力の定着を図る指導に活用できるとともに,教員が教材を開発するうえで参考となる学習支援教材を作成,配付することにより,各学校に対して授業改善のための視点を与えることができた。
 また,調査活用協力校においては,地域や学校の実態に応じた課題の解決に向けた取組を進めることにより,それぞれの地域や学校の課題の解決に向けての方向性を見いだすことができた。

2.普及啓発と今後の取組について

(1)成果の普及啓発に関する取組

 本事業の取組を広く普及するため,事業の成果については,調査活用協力校を所管する市教育委員会にも働きかけ,報告書等の配付,研究成果の発表会の開催等により成果の普及に努めた。
 調査活用協力校の取組については,三重県教育研究指定校合同発表会を開催し,その成果を発表した。

成果の普及啓発に関する取組

 事業の成果については,報告書等の配付,研究発表会の開催等により,県内の各学校に事業の成果を伝えることができた。
 また,それぞれの調査活用協力校においては,公開授業や保護者だより等により,成果を普及することができた。

授業改善支援プラン

(2)来年度以降の取組

 来年度以降についても,全国学力・学習状況調査の結果については,三重大学と連携しながら,分析を行い,「授業改善支援プラン‐増補版2009‐」の作成,配付を行う。
 そして,学力向上推進会議を開催し,各市町教育委員会及び各学校の取組について情報交換を行い,授業改善につなげるための方策について協議する。
 また,これまでに把握してきた市町や学校の状況に加え,全国学力・学習状況調査の分析結果を総合し,それぞれの市町や学校の課題を客観的にとらえたうえで,市町教育委員会と連携して効果的な指導・助言を学校に対して行うことにより,それぞれの課題解決を支援する。
 各市町が自らの課題を解決するために主体的に行う,補習機会の充実や指導力向上に向けた研修会の実施,全国学力・学習状況調査の対象外の学年や教科の学力調査などの取組を支援していく。さらに,文部科学省の行う学校支援事業を計画的・効果的に活用できるよう,県がコーディネート役となって年間を通じてサポートしながら課題の克服,学力向上を支援する。

2.調査活用協力校における取組事例

取組事例1.基礎・基本を定着させる算数科の取組 柿野小学校

(1)取組の概要

 「わかる,できる,たのしくなる授業~基礎・基本を定着させる算数科の指導を通して~」の研究主題のもと,「調査を活かしてよりよい学びへ」をモットーに授業実践を行い,個に応じた指導の充実並びに確かな学力の定着を図ることを目指した。
 昨年度より,上記の研究主題を設定し,各学年において「数と計算」「量と測定」「図形」と様々な領域で取組を進めてきた。算数科の研究の2年目である本年度は,昨年度末に実施した標準学力検査の結果から,各領域の中でも本校で基礎・基本の定着が弱いと考えられる「量と測定」の領域に絞り,学年間の系統性を考慮した指導方法の工夫・改善等について研究を進めた。

(2)取組の内容

 授業研究を核として研究実践を進めるにあたり,皇學館大学の勝美芳雄准教授を講師に招聘し指導を仰いだ。研究授業は全学年で実施し,勝美准教授を迎えての授業は次の3回である。
○5年生 「面積の求め方を考えよう」
○4年生 「角の大きさ」
○6年生 「立体のかさの表し方を考えよう」
 授業実践の際,まず各学年で昨年度末実施の標準学力検査から,「量と測定」領域におけるプラス面とマイナス面についての分析を行い,その他日々の関わりから得た資料等と合わせて個々の児童の実態及び学年全体の傾向についての把握を行った。それにより明らかになった児童の「弱み」について共通認識を持ち,教材や指導方法・学習形態の工夫等による授業改善を進めた。また,先進校視察を行い,先駆的・効果的な取組を学んで授業実践に活かした。

(3)調査結果を活かした指導の工夫

 勝美准教授に標準学力検査及び全国学力・学習状況調査についての分析を依頼し,より専門的な視点から調査結果を活かした授業づくりへの助言をいただき,実践を進めた。

1.情報整理の能力を育む

 5年生「平行四辺形の面積の求め方を考えよう」の学習では,既習の図形を使っていろいろな遊具をデザインした広場の図を提示し,その中で面積が求められそうな形を探す学習を導入に取り入れた。これは,平成19年度全国学力・学習状況調査で,算数A(主として知識)と算数B(主として活用)に出題された平行四辺形の面積に関わる問題の結果を踏まえてのことである。A「底辺と高さの記述がある平行四辺形の面積を求める」問題の正答率に対し,B「公園の地図から,長方形の形をした公園と平行四辺形の形をした公園について,面積が広い方の公園を答え,その理由を説明する」問題の正答率は本校で約90ポイントも低く,非常に大きな差が見られた。
 ここには,実生活に近づけた設問で余分な情報がある中,課題解決に必要な情報を整理して把握することの弱さが顕著に表れている。この「弱み」に対する切り口として,4年生では「誕生日ケーキを切った角」6年生では「立ち並ぶビルの体積」というように,導入段階において,児童が身近なところから算数の問題としてとらえられるよう教材提示を工夫し,そこから必要な情報を取り出す力を育成する授業を進めた。

2.量感を養う

 平成20年度全国学力学習状況調査の算数A「重さが約1㎏のもの」や「面積が約1503のもの」を選ぶ問題で,正答率に低さが見られた。このことから,量感を養っていくことの必要性も本校における課題の一つと捉え,その手だてとして,作業的・体験的な活動を積極的に取り入れた。
 6年生での実践を例に挙げると,「立体のかさの表し方を考えよう」の学習で,児童一人ひとりが立方体や直方体の箱を制作し,その中にものを詰めて大きさを比べる活動や1、3の立方体の積み木を重ねて立方体や直方体をつくる活動,グループで協力して1・3の立方体をつくる活動などを通して,生活に密着した豊かな量感を身につけることができるよう取り組んだ。

3.数学的思考力を伸ばす

 「算数が好き」と答える児童の主な理由は,「計算が速くできるから」というものが多く,学力検査においても計算力に関しては良い結果が出ている。一方で,文章題や図形に関する問題など,「なぜそうなるのか」を考えながら解いていく課題に関しては,苦手意識を持つ児童が多く,調査結果でも弱さが見られた。このことは,児童の側から言えば,いかに労力を省いて早く答えさえ見つければよいといった学習を主としているかということであり,また指導者の側からは,時間的な制約の中,教師主導の詰め込み型授業に陥ってしまいがちであったということがうかがえる。それが児童の論理的に考える必要性を弱めていたと思われる。
 そこで,「自力解決→グループ学習→集団解決」の流れによる問題解決型の授業を構成し,課題解決の過程を大事にした授業実践を進めた。課題解決にあたって児童は,既習事項を活かして考えたり,個々の生活経験などから解決の糸口を見つけて追究したりした。
 これは,一人ひとりが自分なりの考えを持ち,それを互いに出し合う中で多様な考え方に気づき,思考を深め合っていくことができると考えたからである。
 個に応じた具体的な支援としては,事前に把握した個々の児童の実態から,まず自分の考えを持つ段階での困難さが予想される児童に対して,補助教具やワークシートを準備した。

(4)成果

 「わかった」「できた」「たのしい」と児童が成就感を持てる授業づくりのためには,その教材に関わる児童の実態把握が土台となること,そこに見えてきた「弱み」に対するアプローチを大事にした授業構成や指導方法の工夫が,基礎・基本を定着させる指導につながることを全職員で共通認識し,授業づくりに取り組むことができた。「今日は楽しいから時間が経つのが早すぎる。」「何か分かったような気がする。」など,授業後に児童が発したつぶやきの声は,そのことをより確かに実感させてくれるものであった。

(5)今後の課題

 授業研究を核とした研究を進める中でいくつかの課題が見えてきた。中でも,次年度へ重点的に繋げていきたい課題は次の3点である。
○個々の児童が活躍できる場の保障を大事にし,問題解決型学習の流れを再検討する。
○算数科の授業は,自分の考えを伝えて他の人にわかってもらう時間であり,「表現するのが算数の授業」を前提に,児童の意識を変え,低学年から数学的表現力を養っていく。
○数学的な考え方の育成を重点にした発展的な扱いを授業に組み入れていく。
 本年度の研究を通して得た教材や指導方法の工夫・授業改善の視点などは,私達自身が楽しい発見や新鮮な感動を覚えるものであった。私たち教師が授業のプロとしての専門性を高めていくことの必要性を強く感じている。

取組事例2.基礎・基本を身につけ,主体的に考え,伝え合う子どもの育成 飯野小学校

1 研究課題

 日々の繰り返し学習や補充学習を通して,「読み」「書き」「計算」等の基礎・基本的事項の定着を図り,国語科と算数科において「書いて考える活動」を取り入れた主体的に考え伝え合う授業づくりに努める。
<研究テーマ>
基礎・基本を身につけ,主体的に考え,伝え合う子どもの育成
 ~「読み」「書き」「計算」と「書いて考える活動」を大切にして~

2 課題設定の理由

 本校では,「読み」「書き」「計算」「話す・聞く」といった基礎・基本的事項の定着を図るために,繰り返し学習や補充学習,学習ボランティアの活用や少人数学習によるきめ細かな指導に取り組み,日々の教育活動として定着している。しかし,基礎・基本の力に個人差があり,中には学ぶ意欲が低下している児童もいる。より効果的な取組になるよう工夫・改善が必要であると考えた。
 また,文章を詳しく読み取る力が弱く,話し合い活動では,自分の意見は言えるが人の意見と比べながらつなげて発言したり,論理的に説明したりすることができない児童が多くみられた。身につけた基礎・基本の力を土台として,自分の思いや考えを自分の言葉で効果的に伝え合いつながり合う子どもの育成をめざして,「書く活動」を授業の中に位置付け,主体的に学び合う授業について研究を行うことにした。(飛躍があるような?)

3 研究の概要及び経過

(1)確かな学力の基盤となる日常的な取組

 「読み」「書き」「計算」などの繰り返し学習と「話す・聞く」などの日常的な指導及び読書の習慣化を図る取組,並びに算数科の補充学習を行った。
○がんばるタイム(繰り返し指導)
 漢字オリンピック,百マス計算,復習プリント,1分間スピーチ
○補充学習
 ステップ学習(算数科),クラス補充学習飯野っ子タイムの活用
○日常的な指導
 聞き名人,話し名人,音読指導と音読カード,日記指導,漢字の前倒し学習,辞書の活用など
○読書指導
 朝の読書,読書郵便,お話宅配便,親子読書,図書館まつり,えほんばこなど

(2)国語科・算数科の授業研究

<国語科>
 学び合い,互いの考えを交流する楽しさを味わう授業をめざして授業研究を行った。
○考えを高めるための工夫
 ・書いて考える活動を取り入れる。
 初発の感想・疑問・友だちと考えていきたい課題・自分でずっと考えていきたいと思っていることなど

○伝え合う力を高めるための工夫
 ・理由や根拠を説明する機会を設ける。
 ・話し合いの中で,子どもから出された疑問を大切にする。

<算数科>
 個に応じたきめ細かな指導を通して,どの子も「わかる」「できる」という実感をもち,「おもしろい」「やってみたい」という意欲を高める授業をめざして研究を行った。
○指導形態の工夫
 ・習熟度別コース学習
 ・複合型コース学習
○指導法の工夫,改善
 ・丸付け法
 ・シート学習
 ・ミニテスト
 ・授業感想
○教材開発
 ・操作的な教材開発
 ・発展的な学習のための教材開発

(3)学習意欲を高める取組

 確かな学力の基盤となる学習集団作りに取りんだ。

  • 聞く意欲・態度の育成
  • 安心して発言できる学級作り
  • 一人一人を大切にした,きめ細かな指導
  • 互いに認め合う温かみのある学習集団作り

4 具体的な取組・実践例

(1)補充学習

 算数科では,「数と計算」領域の習熟確認テストを実施し,既習内容全般にわたる児童一人ひとりの習熟状況を調査し,その結果をもとに小中連携カードを作成した。月2回程度,水曜日の放課後を利用して20分間の補充学習(ステップ学習)を行った。管理職・事務職員・労務員も含め全職員で対応している。学習に遅れがちな子どもに全職員が向き合うことで,学力向上だけでなく人としての温もりを伝え,自尊感情や自己肯定感を高めていくことをめざしている。
 本年度は,ステップ学習のプリントの見直しを行った。なかなか合格できずに意欲をなくしてしまう子もいるため,各担当者が系統性を考え,基本的な問題に絞りプリントを作成した。

ステップがんばりカード

 さらに,夏季休業中5日間,4~6年生を対象に時間を拡大して(40分間,2コマ),「量と測定」「図形」「数量関係」の領域に範囲を広げてステップ学習を実施した。長期休業中にもかかわらず,自主参加者を含めてのべ434名が参加し,多くの児童が既習内容の理解を確かなものにすることができた。
 また,本年度より,月曜日の5限目を「飯野っ子タイム」と位置付け,担任がクラスの児童の弱みを丁寧に指導している。

(2)学習ボランティアの活用

 国語科・算数科を中心に,基礎・基本的事項の定着を図り,確かな学力を身に付けさせるために学習ボランティアを導入して今年で5年目である。
 本年度は,各学年の算数科の授業において,日常的にボランティアに入っていただき,励ましの言葉をかけてもらっり,丸を付けてもらったり,計算カード・九九カードの点検をしてもらったりして,一人ひとりに丁寧にかかわっていただいた。優しく,温かく接していただくことにより,子どもたちは意欲的に授業に取り組んでいる。また,昨年度までは,夏期休業中のステップ学習は,対象者と同じ教室で行っていたが,本年度は,自主参加の子どもたちの講座を設け,そこでの丸付けもお願いした。教師は,対象者を集中して指導することができるし,自主参加者は自分の進度で学習を進めることができたので好評であった。

  国語 算数 理科 生活 音楽 図工 体育 総合 合計
1年 4 120   12         136
2年 6 147   7     10   170
3年 9 120 1   2 11   7 150
4年   157 12     1   27 197
5年 5 89       10 11 6 121
6年   110           1 111
合計 24 743 13 19 2 22 21 41 885

学習ボランティア活動時間 5/8~12/1 106日間

 ボランティアとの打ち合わせの時間がなかなかとれないため,「お願いプリント」や「ミニ指導案」を活用し,授業のねらいやボランティアさんの支援内容を知らせ,授業後の感想を「ボランティア日誌」に書いていただき,教師が返事を書くことにより,教師とボランティアとの連携を深めている。

(3)書いて考える活動

 2年生の国語科「きつねのおきゃくさま」では,「書いて考える活動」として,はじめの感想や,視写ノートに自分の考えを書かせた。自分の考えを書けるように,各場面で疑問に思っていることや,みんなと話し合ったことを個票に書かせ,それらをプリントにまとめ課題とした。そして,それらの疑問について視写ノートに自分の考えを書き込ませた。授業では,子どもたちが自分の言葉で生き生きと発言していた。これも,書き込みでっかり自分の考えが深まっていたことと,発言しやすい雰囲気作りができていたからである。
 算数科では,国語科の「話す」「聞く」「書く」指導と関連させるためにシート学習を取り入れている。線分図や表を工夫しながらシートに自分の考えを整理して書き,相手にうまく伝わるように説明できる力をつけたいと考えている。
 5年生の「面積の求め方を考えよう」では,単に公式を覚えさせて,面積を機械的に求めるというのではなく,公式を導く過程で子どもたちが様々な方法を考える場面を設けた。平行四辺形の面積が,なぜ底辺×高さで求められるかということについては,一人ひとりが実際に紙を切り,操作活動をすることで,平行四辺形が長方形に変形できることを体感した。
 これまで,みんなの前で自分の解き方を説明する機会が少なかったので,自分の考えをまず班の中で説明し,班で考えをまとめて発表するという方法をとった。少人数なので,お互いに質問したり,足りないところは補い合ったりして,算数が苦手な子も話し合いに参加することができた。

5 研究の成果と課題

(1)研究の成果

 成果漢字オリンピックのプリントとステップ学習のプリントの見直しを行い,各担当者,各学年で自作のプリントを製作した。漢字オリンピックのプリントは,誤答率の高い漢字から系統的に問題を作っていったので,どこで子どもたちが「読み」「書き」でつまずいているかがはっきりしてきた。

研究の成果と課題

研究の成果と課題

 算数科では,文章題が苦手であることから,学校全体として次のことを授業で取り入れていくことにした。

  • 文章題を区切って書く。
  • 絵やテープ図,線分図を描かせる。
  • 文章題に書き込むマークを統一する。

 書くことで子どもたちの考えは深まり,積極的に発言し合うようになってきている。また,全教員が授業を公開することにより,指導方法等の改善への意欲が高まるとともに,教材解釈が深くなり,児童の実態を把握した授業展開を行うなど指導力も高まってきている。

(2)今後の課題

 「日常的な取組」の多くが長い間継続されているものであり,日々の教育活動として定着し,成果を上げている。より効果的な取組になるよう,さらにこれまでの取組を見直し,工夫・改善を行っていきたい。

お問合せ先

初等中等教育局参事官付学力調査室

(初等中等教育局参事官付学力調査室)

-- 登録:平成22年03月 --