静岡市立清水三保第一小学校
本校は、静岡市清水区に位置し、三保半島の先端地域を学区としています。北側は造船工業地帯が広がり、南側は天女伝説が残る三保の松原を中心とする観光施設と農業地帯が広がっています。本校からは、霊峰富士や駿河湾が一望でき、自然環境に恵まれたとても風光明媚なところにあります。本校の児童数は13学級の461人で、教職員数は20人となっています。
全国学力・学習状況調査の結果については、校内検証改善委員会を設置し、10月末の公表を受けて、国語科、算数科及び学習習慣の分析を校内検証改善委員を中心に行いました。それぞれの分析結果は次の通りです。この結果を受けて、「算数の基礎学力の定着」と「学習意欲の向上」を目標として設定しました。
静岡市検証改善委員会が公募した「学力調査の結果に基づく検証改善サイクルの確立に向けた実践研究(学校改善促進事業)」に対して、応募し指定を受け、上記の分析結果等を踏まえて、実践研究を行いました。
静岡市検証改善委員会が求める校内検証改善委員会を学校の職員構成を考慮し、次のように構成しました。また、第6学年だけでなく、各学年の教務主任・研修主任を加え、各学年で成果を活用できる体制にしました。
学校責任者(校長)、調査担当者(教頭)、情報セキュリティ責任者(教頭)、教務主任、6年学年主任、研修主任
学力・学習状況調査をもとに、校内での分析を次のように進めました。
学習状況調査について、個票を基に学級の児童一人ひとりの学習状況を分析し学習環境の実態を探りました。
校内検証改善委員会を3回開催し、学力・学習状況を分析するとともに、改善目標を実現するため、改善計画を作成し、実施しました。
実施月日 | 活動内容 |
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10月9日 | 校内検証改善委員会により学力・学習状況調査分析方法の検討 |
10月24日 | 校内検証改善委員会により学力・学習状況調査の分析 |
10月26日 | 6年保護者会にて、学力・学習状況調査における本校の傾向と放課後学習システム(プリント添削指導と放課後学習支援による学力向上計画)の概要について説明。校内検証改善委員会により改善計画検討 |
11月1日 | 放課後学習システム開始 |
11月17日 | 学校評議員会にて、学力・学習状況調査における本校の傾向と放課後学習システムによる学力向上計画について説明 |
11月22日 | 「三保一小の教育を語る会」で保護者あてに、学力・学習状況調査における本校の傾向と放課後学習システムによる学力向上計画について説明 |
12月17日 | 校内検証改善委員会で、放課後学習システムについての成果と課題について検討 |
事業を実施するにあたっては、学校内の組織を活用するとともに、保護者と連携することにつとめました。
校内検証改善委員会の改善計画に基づいて、静岡市検証改善委員会より、次のような支援を受け、11月から「添削指導」「放課後学習支援」を実施しました。
添削指導と放課後支援は、「算数の学力向上と学習意欲向上」をねらいに行いました。
指導内容 | 対象 | 時間(時間帯) | 方法 | 実施回数 |
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赤マル添削指導 | 6年生全員 | 10分(帰りの会を使って) | プリント | 週3~4回程度 |
放課後赤マル教室 | 6年生全員 | 45分~60分(放課後) | プリント | 1人当たり週1回程度 |
12月初旬、6年生児童全員で、平成18年度の定着度テストを実施してみました。その結果、「分数の四則計算と最大公約数、最小公倍数」について、課題が見られました。そのため、赤マル指導では、特に、この2領域に重点をおいて指導を行いました。その結果、19年度に行われた定着度調査(20年1月実施)では、「分数の四則計算と最大公約数、最小公倍数」において、全問正答者の比率に大幅な伸びが見られました。
12月になるとプリント学習による添削指導、放課後の赤マル教室による学習支援が定着しました。12月17日に算数学習についてのアンケート調査をしたところ、児童の意識の変化が確認できました。
<赤マル教室の感想より>
…赤マル教室はABCDに分かれて行います。私が先生に「ここの問題が分かりません。」と聞くと先生は「黒板を見て。」と言って分かりやすく丁寧に教えてくれます。先生は自分にあったプリントをわけてくれます。…
…用事があるときは、誰かと交代することもできて、都合のよい日に合わせることもできます。少人数で行うので分からないところがあるとすごく聞きやすいです。復習をしているので、忘れてしまった所などがあると、最後まで教えてくれます。私は、その中でも割合が苦手でしたそこを先生はやさしく最後まで教えてくれました。私は先生の一生懸命さはすごいと思いました。…
-- 登録:平成21年以前 --