第1回会議(平成19年7月10日) |
平成19年7月10日(火曜日)14時30分~18時00分
さいたま市立大谷場中学校・大谷場東小学校 体育館(きむらゆういち氏ご講演)
学校図書館(子どもの読書サポーターズ会議)
きむらゆういち氏 | (児童文学作家) | |
中江 有里 氏 | (女優・脚本家・作家) | |
松田 哲夫 氏 | (筑摩書房専務取締役、ちくまプリマー新書編集長) | |
浜尾 朱美 氏 | (キャスター、エッセイスト) | |
市川久美子 氏 | (財団法人 出版文化産業振興財団(JPIC)読書アドバイザー) | |
小林 路子 氏 | (元市川市教育センター指導主事) | |
座長 | 片山 善博 氏 | (慶應義塾大学教授(大学院法学研究科)、前鳥取県知事) |
織茂 篤史 氏 | (神奈川県横浜市立日吉台西中学校校長) | |
小林 実 氏 | (山梨県甲斐市立双葉西小学校校長) | |
庄司 一幸 氏 | (読書コミュニティネットワーク代表、福島県あさか開成高等学校教諭) | |
小川三和子 氏 | (東京都新宿区立津久戸小学校司書教諭) | |
齋藤 明彦 氏 | (鳥取県自治研修所長、前鳥取県立図書館長) | |
笠木 幸彦 氏 | (社団法人 全国学校図書館協議会理事長) | |
木村 滋光 氏 | (社団法人 日本PTA全国協議会専務理事) |
今後の子ども読書の推進・学校図書館の充実について
会議公開の取扱について → 公開とすることで決定
きむら委員
主に子どもの本、児童書を中心に、ものを書いている。
中江委員
私自身、子どものころから非常に読書好きだったが、周りに読書が好きという子がなかなかいなくて、読書について会話を交わす機会がないままにずっと過ごしてきた。読書の楽しみ、喜びなどを子ども達に感じてもらい、読書に親しんで欲しい。
松田委員
学校図書館協議会等に呼ばれて話す機会が多く、学校図書館や子どもたちの読書のいろんな問題も、少しずつ勉強させていただいている。読書が進めば出版業界も潤うので、出版業界のためにも頑張りたい。
浜尾委員
子どもは、美しい言葉を原風景として持つべきだと思っている。読み聞かせボランティアの経験から、本を通じてコミュニケーションが生まれるということを実感している。本とは、ずっと一緒に歩いていける友達になれるはずである。ワーク・ライフ・バランスという観点からも、読書についての議論を進めるべき。
市川委員
私のスタートは地域の文庫であり、児童館に文庫を立ち上げた一人として、そこを拠点に活動を始めた。子育てをしていて思ったのは、自分の家庭だけでは子どもは育たないという事。そこに地域が加わっただけでも駄目。さらに学校が加わって初めて、安心して子どもを育てることが出来る。
小林(路)委員
モノだけ、場だけでは駄目。そこで働く人がどう育ち、子どもと本をどう結びつけていくかが課題。市川市では、ほとんどの小学校が週1回の「読書の時間」を設けており、そういう時間に、司書さん達から読み聞かせをしてもらっている。
織茂委員
横浜市では学校図書館活動を重視していて、司書教諭520人と小・中・特別支援の全校の校長を招集し、これからの読書活動等についての研修・説明を行っており、その一端に携わっていた。また、校長として現場に出た際、「子ども読書の日」の取組の一環として、子ども達の心を揺さぶろうと、小学校1年生の教科書に載っている話の読み聞かせを行った。今は学校現場で少しでも子ども達のためになるようにと取り組んでいる。
小林(実)委員
山梨では、子ども達に「話す・聞く・書く」という3つの力をつけてもらうために、作文コンクールや、ブックスタート、読書感想文に取り組んでいる。また、ほぼ全ての学校に学校司書が配置されている。読書生活を豊かにする、読書習慣をつけるために、教育課程の中にどのように組み込むかが課題。学校図書館が子ども達の場だけではなく、父兄の場にもなるような取組も必要。
庄司委員
読書コミュニティフォーラムと読み聞かせボランティア大賞の2つの取組。私がこの取組を始めたきっかけは、荒れた学校を建て直すための「朝読」との出会いであった。そこからさらに取組を進めて、生徒達を地域に出して読み聞かせ活動を行った。コミュニケーションとしての読書という観点から読書の広がりを考えて欲しい。作者と出会う、絵本作家と出会う、そのような機会によって子ども達に読書に関心を持ってもらい、次の担い手となってもらう。
小川委員
子どもの読書活動を推進すると同時に、学校図書館を活用して授業を行う取組をしている。読書によるコミュニケーションとPISA型の真の読解力、学力の定着を。
齋藤委員
読書とは、子どもたちが自分で人生を切り開いていく中で、必要な情報を正しく理解し、それを判断に使えるようになるためのものという視点。諸外国においては、一体性をもった図書館関係の施策をとっており、そういうことがこれからの日本において必要。学校図書館と公共図書館の相互理解が進めば、今までとは違う展開ができてくると思うし、それによって自治体を刺激することもできると考えている。
笠木委員
日本の学校図書館の標準は今日の会場よりもずっと貧しいということを知っておいてほしい。この会議では、学校図書館が抱えている機能的・物的・人的な問題に関して討議し、いい方向を出していきたいと考えている。
木村委員
この会議で唯一の素人というか、保護者の立場としてこの会議では発言させていただき、その成果を持ち帰って全国に広めていきたい。
片山委員
経験則からすると、ある一定の時期に図書館に連れて行った子どもは、成長しても本が好きである。昔に比べれば読書環境は良くなっているはずなのに読書離れが進んでいるのは、本についても飽食の時代になったからだという気がしている。改めて子どもの読書環境と、読書に対するモチベーションをどうやって上げていくかということを真剣に考えていかなければならない。それは、わからないことがあってもすぐに誰かに聞いてしまい、自分で調べて問題を解決しようとしない大人の問題でもある。子どもの時の読書環境というものがいかに重要化ということを考えさせられる。
【図書購入費の地域間格差について】
【学校図書館図書整備5か年計画について】
【司書教諭・学校司書・ボランティアについて】
【その他の意見】
【質疑応答】
以上
総合教育政策局地域学習推進課
-- 登録:平成21年以前 --