第3章 専門教育に関する各教科 第11節 音楽

第1款 目標

 音楽に関する専門的な学習を通して、創造的な表現に必要な知識や技術を習得させるとともに、音楽に対する豊かな感性と音楽文化の発展に寄与する態度を育てる。

第2款 各科目

第1 音楽理論

1 目標

 音楽に関する基礎的な知識及び法則を習得させる。

2 内容

(1)楽典、楽式など
(2)和声法
(3)対位法

3 内容の取扱い

 内容の(1)については、理論の学習のみにならないよう、具体的、実践的に学習させるようにする。

第2 音楽史

1 目標

 音楽の歴史を考察させるとともに、音楽の文化的意義を理解させる。

2 内容

(1)西洋音楽史
(2)日本音楽史

3 内容の取扱い

 内容の(1)及び(2)については、相互の関連を図るとともに、著しく一方に偏らないよう配慮するものとする。

第3 演奏法

1 目標

 音楽に関する知識、技能に基づき、創造的な表現方法を習得させる。

2 内容

(1)時代的、様式的背景などに基づく表現方法
(2)音楽の解釈の仕方
(3)習得した知識や技術に基づくアンサンブル等による演奏法の工夫

3 内容の取扱い

 総合的、客観的に視野の拡大を図るため、主として専攻して履修する内容について、広範な資料に基づき、幅広く多角的な方法によって指導するものとする。

第4 ソルフェージュ

1 目標

 音楽を構成する諸要素を正しくとらえ、音楽性豊かな表現をするための基礎的能力を養う。

2 内容

(1)聴音
(2)視唱
(3)視奏

3 内容の取扱い

 内容の(1)、(2)及び(3)の相互の関連を図り、幅広く多角的な方法によって指導するものとする。

第5 声楽

1 目標

 声楽に関する基礎的な技術を習得させ、音楽性豊かな表現の能力を養う。

2 内容

(1)独唱
(2)重唱
(3)合唱

3 内容の取扱い

 我が国の伝統的な歌唱も扱うことができる。

第6 器楽

1 目標

 器楽の演奏に関する知識や技術を習得させ、音楽性豊かな表現の能力を養う。

2 内容

(1)鍵盤楽器の独奏
(2)弦楽器の独奏
(3)管楽器の独奏
(4)打楽器の独奏
(5)和楽器の独奏
(6)重奏
(7)合奏

3 内容の取扱い

(1)内容の(1)については、ピアノ、チェンバロ、オルガンのうちから選んで行うものとする。
(2)内容の(2)については、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、ハープのうちから選んで行うものとし、その他の弦楽器については必要に応じて扱うことができる。
(3)内容の(3)については、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、サクソフォーン、ホルン、トランペット、トロンボーン、チューバのうちから選んで行うものとし、その他の管楽器は必要に応じて扱うことができる。
(4)内容の(5)については、箏(そう)、三味線、尺八、鼓などのうちから選んで行うものとする。

第7 作曲

1 目標

 作曲に関する知識や技術を習得させる。

2 内容

 作曲に関する多様な技法

3 内容の取扱い

 我が国の伝統的な音楽の素材を生かした声楽及び器楽の作曲についても扱うことができる。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

1 音楽に関する学科における指導計画の作成に当たっては、「音楽理論」、「音楽史」、「演奏法」、「ソルフェージュ」及び「器楽」の内容の(1)については、原則として、すべての生徒に履修させるものとする。ただし「音楽理論」の内容の(3)については、必要に応じて扱うものとする。

2 内容の取扱いに当たっては、次の事項に配慮するものとする。
(1)「声楽」の内容の(1)、「器楽」の内容の(1)から(5)まで及び「作曲」の内容の中から、生徒の特性等に応じ、そのいずれかを専門的に履修させること。また、これに加えて、「声楽」の内容の(1)、「器楽」の内容の(1)から(5)までのいずれかを履修させることができること。
(2)1及び2の(1)に示す科目については、原則として、3年間にわたって履修させること。ただし、「音楽理論」の内容の(2)については、生徒の実態等を考慮して、3年間のうちに適宜履修させることができること。
(3)各科目の指導に当たっては、生徒の特性、学校の実態等に応じて、コンピュータや情報通信ネットワークなどを指導に生かしたり、地域の文化財、文化施設、社会教育施設等の活用を図ったりするよう留意すること。

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