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第3章 専門教育に関する各教科 第6節 看護

第1款 目標

 看護に関する基礎的・基本的な知識と技術を習得させ、看護の本質と社会的な意義を理解させるとともに、国民の健康の保持増進に寄与する能力と態度を育てる。

第2款 各科目

第1 基礎看護

1 目標

 看護の意義と保健・医療・福祉における看護の役割を理解させ、日常生活の援助及び診療における看護に関する基礎的な知識と技術を習得させるとともに、看護を適切に行う能力と態度を育てる。

2 内容

(1)看護の意義と役割

 ア 看護の対象の理解
 イ 看護の意義
 ウ 看護活動の分野
 エ 看護職とその倫理

(2)日常生活と看護

 ア 日常生活の理解
 イ 食事
 ウ 排泄
 エ 姿勢・体位と運動
 オ 睡眠と休息
 カ 身体の清潔
 キ 衣生活
 ク 学習、生産的な活動、レクリエーション
 ケ 病床環境の調整

(3)診療と看護

 ア 体温、脈拍、呼吸、血圧の観察
 イ 診察・検査と看護
 ウ 与薬
 エ 包帯法
 オ 罨法(あんぽう)
 カ 褥瘡(じょくそう)の予防と手当て
 キ 無菌法と院内感染の予防
 ク 救急処置

(4)看護活動の展開

 ア 疾病・障害の状態と看護
 イ 患者との人間関係
 ウ 看護の過程
 エ 看護活動の場における組織

3 内容の取扱い

(1)内容の構成及びその取扱いに当たっては、次の事項に配慮するものとする。

 ア 指導に当たっては、望ましい看護観や職業観を育成するよう留意すること。
 イ 内容の(2)及び(3)については、講義と実習の一体的な指導により、知識と技術が統合化されるよう留意すること。
 ウ 内容の(4)のエについては、学科の特色に応じて、扱わないことができること。

(2)内容の範囲や程度については、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(1)については、人間理解を基盤とする看護の基本的な概念及び保健・医療・福祉における看護の役割について理解させること。
 イ 内容の(2)については、患者の状態に応じた日常生活の援助をするための基礎的な知識と技術を習得させること。
 ウ 内容の(3)については、診療における看護の役割について理解させ、診療における看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
 エ 内容の(4)については、患者との適切な人間関係を形成し、看護の援助を計画的に実施し評価する看護活動の一連の過程を扱うこと。また、看護活動の場における組織や看護体制を扱うこと。

第2 看護基礎医学

1 目標

 看護を行うために必要な医学と保健に関する知識を習得させ、健康と疾病及びこれらと環境との関係について理解させる。

2 内容

(1)人体の構造と機能

 ア 人体とその構成
 イ 器官系の構成と働き
 ウ 生体の恒常性とその維持
 エ 人体の機能と生活行動

(2)疾病の成り立ちと回復の過程

 ア 疾病の成り立ち
 イ 回復の過程
 ウ 疾病と検査
 エ 系統別疾患

(3)栄養

 ア 栄養素と食品
 イ 栄養と生命維持
 ウ ライフステージと栄養
 エ 病態と栄養

(4)感染と免疫

 ア 病原微生物の種類と特徴
 イ 感染と免疫
 ウ 滅菌と消毒
 エ 病原微生物の検査

(5)薬物と薬理

 ア 薬物に関する基礎知識
 イ 薬物の臨床的応用

(6)精神保健

 ア 心の働きと発達
 イ 心の健康
 ウ 精神保健活動 

(7)生活と健康

 ア 生活環境と健康
 イ 人々の生活と健康

(8)保健医療と福祉

 ア 社会保障と社会福祉
 イ 保健医療福祉制度
 ウ 保健医療福祉関係法規 

3 内容の取扱い

(1)内容の構成及びその取扱いに当たっては、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(1)のエ、(2)のエ、(3)のエ、(5)のイ及び(8)については、学科の特色に応じて、扱わないことができること。

(2)内容の範囲や程度については、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(1)については、各器官系を構成する器官の構造と機能について、基本的な生活行動と関連させて理解させること。
 イ 内容の(2)については、病理及び主な疾患の病態生理について、疾病からの回復の過程を含めて理解させること。
 ウ 内容の(3)については、生命維持のための栄養の生理と食事療法の基礎的な内容について理解させること。
 エ 内容の(4)については、主な病原微生物の種類と特徴及び免疫の仕組みの基礎的な内容を扱い、病原微生物と感染症との関係及び感染症の予防法について理解させること。
 オ 内容の(5)については、薬理に関する基礎的な内容について理解させ、薬物の適用についての的確な知識を習得させること。
 カ 内容の(6)については、心の働きと健康に関する基礎的な内容を扱い、精神保健活動の概要について理解させること。また、性の発達と心の健康との関連を扱うこと。
 キ 内容の(7)については、生活環境や生活行動と健康との関連及び公衆衛生の基本的な内容を扱うこと。
 ク 内容の(8)のアについては、社会保障及び社会福祉の理念と基本的な制度を扱うこと。ウについては、看護及び看護活動と関連の深い保健医療福祉等に関する法規の概要を扱うこと。

第3 成人・老人看護

1 目標

 成人・老人の加齢、生活、保健及び疾病について理解させ、成人・老人の看護に関する知識と技術を習得させるとともに、その看護を行うために必要な基礎的な能力と態度を育てる。

2 内容

(1)成人・老人の生活と健康

 ア 青年期の生活と健康
 イ 壮年期の生活と健康
 ウ 老年期の生活と健康 

(2)慢性疾患と看護

 ア 生活と慢性疾患
 イ 慢性疾患患者の看護

(3)リハビリテーションと看護

 ア リハビリテーションと看護の役割
 イ リハビリテーションの基礎
 ウ 疾病・障害の状態に応じたリハビリテーションと看護 

(4)がんと看護

 ア がん患者の理解
 イ がんの治療と看護

(5)手術と看護

 ア 手術を受ける患者の理解
 イ 周手術期の看護
 ウ 主な手術と看護 

(6)精神看護

 ア 精神看護の特徴
 イ 精神症状と看護

(7)老人の看護と福祉

 ア 老人と保健・医療・福祉サービス
 イ 老人の日常生活の障害と看護
 ウ 老人の疾病と看護 

(8)在宅看護

 ア 在宅看護の意義と役割
 イ 在宅療養者の看護及び家族への支援

3 内容の取扱い

(1)内容の構成及びその取扱いに当たっては、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(2)から(8)までについては、必要に応じて実習を行い、成人・老人の特質に応じた基本的な看護の方法を習得させること。
 イ 内容の(2)のイ、(3)のウ、(4)のイ、(5)のウ、(6)、(7)のウ及び(8)については、学科の特色に応じて、扱わないことができること。

(2)内容の範囲や程度については、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(1)については、成人・老人の加齢に伴う身体的変化と精神的・社会的発達、生活の特徴、健康問題等について理解させること。
 イ 内容の(2)については、慢性疾患患者の看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
 ウ 内容の(3)については、看護を行うために必要なリハビリテーションに関する基礎的な知識と技術を習得させること。
 エ 内容の(4)については、がん患者の特質に応じた看護について理解させること。
 オ 内容の(5)については、周手術期における看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
 カ 内容の(6)については、心の健康の保持増進のための看護及び精神症状を有する人に対する看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
 キ 内容の(7)については、老人の看護と福祉に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
 ク 内容の(8)については、在宅療養者とその家族に対する生活の質を重視した看護について理解させること。

第4 母子看護

1 目標

 母子の特質、生活、保健及び疾病について理解させ、母子の看護に関する知識と技術を習得させるとともに、その看護を行うために必要な基礎的な能力と態度を育てる。

2 内容

(1)母子の健康と看護

 ア 母子看護の意義
 イ 母子の保健と福祉
 ウ 人間の性と生殖 

(2)母性の看護

 ア 母性の健康
 イ 妊娠・分べん・産じょくと看護
 ウ 妊娠・分べん・産じょくの異常と看護 

(3)新生児の看護

 ア 新生児の生理と看護
 イ 新生児期の異常と看護

(4)小児の成長・発達と看護

 ア 小児の成長・発達
 イ 小児の日常生活と看護

(5)小児の疾患と看護

 ア 病児の看護の基本
 イ 主な症状と看護
 ウ 感染症と看護
 エ 慢性疾患と看護
 オ 手術と看護
 カ 障害児の看護

3 内容の取扱い

(1)内容の構成及びその取扱いに当たっては、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(2)のウ、(3)のイ及び(5)については、学科の特色に応じて、扱わないことができること。

(2)内容の範囲や程度については、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(1)のアについては、母子の健康と母子看護の基本的な概念について理解させること。イについては、母子保健の現状と母子の保健・福祉に関する法規や制度の概要を扱うこと。
 イ 内容の(2)については、母性の健康及び妊婦、産婦、じょく婦に対する看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
 ウ 内容の(3)については、新生児に対する看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。
 エ 内容の(4)については、小児期の成長・発達に関する基礎的な内容と小児の日常生活、親の子どもに対するかかわり方や生活指導、育児における家族の役割等について看護との関連において理解させること。
 オ 内容の(5)については、病児や障害児とその家族に対する看護に関する基礎的な知識と技術を習得させること。

第5 看護臨床実習

1 目標

 看護に関する各科目において習得した知識と技術を臨床の場で活用し実践する経験を通して、看護観をはぐくみ、問題解決の能力を養うとともに、臨床看護を行うために必要な能力と態度を育てる。

2 内容

(1)基礎看護臨床実習

 ア 医療施設の機能と看護の役割
 イ 患者の理解
 ウ 看護におけるコミュニケーション
 エ 日常生活の援助
 オ 疾病・障害の状態と看護
 カ 看護の過程

(2)成人・老人看護臨床実習

 ア 慢性疾患患者の看護
 イ リハビリテーションと看護
 ウ がん患者の看護
 エ 手術患者の看護
 オ 老人の看護 

(3)母子看護臨床実習

 ア 母性の看護
 イ 小児の看護

(4)精神看護実習

 ア 精神保健活動の場と従事者
 イ 精神症状を現している人の理解
 ウ 精神症状を現している人の看護

3 内容の取扱い

(1)内容の構成及びその取扱いに当たっては、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(1)のオ及びカ並びに(2)から(4)までについては、学科の特色や生徒の進路希望等に応じて、扱わないことができること。
 イ 指導に当たっては、生徒が主体的に設定した看護に関する課題について、問題解決的な学習をさせるよう留意すること。
 ウ 指導に当たっては、臨床の場における学習の効果を高めるために、事前及び事後の指導を適切に行うこと。また、医療事故などの防止の指導を徹底し、安全と衛生に十分留意すること。

(2)内容の範囲や程度については、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(1)については、看護実践の基礎として必要な医療施設等の機能と看護の役割、患者の総合的な把握及び看護におけるコミュニケーションの重要性について理解させ、患者の状態に応じた日常生活の援助の方法を習得させること。
 イ 内容の(2)については、成人・老人の看護の体験を通して、成人・老人に対する看護の特質と個別性について理解を深めさせること。
 ウ 内容の(3)については、母性及び小児の看護の体験を通して、妊婦、産婦、じょく婦及び小児に対する看護の特質について理解を深めさせること。
 エ 内容の(4)については、精神保健活動及び精神症状を現している人の看護の体験を通して、精神症状を現している人に対する看護の特質について理解を深めさせること。

第6 看護情報処理

1 目標

 社会における情報化の進展と情報の意義や役割を理解させるとともに、情報処理に関する知識と技術を習得させ、看護の分野で情報及び情報手段を活用する能力と態度を育てる。

2 内容

(1)情報社会とコンピュータ

 ア 生活と情報処理
 イ コンピュータの利用分野
 ウ 情報の価値とモラル

(2)コンピュータによる情報処理

 ア コンピュータの仕組み
 イ コンピュータの活用
 ウ 情報通信ネットワーク

(3)看護とコンピュータの活用

 ア 看護におけるコンピュータ利用の目的と意義
 イ 看護援助の支援システム
 ウ 看護管理業務の支援システム
 エ 地域保健医療情報システム
 オ 個人情報の管理

3 内容の取扱い

(1)内容の構成及びその取扱いに当たっては、次の事項に配慮するものとする。

 ア 指導に当たっては、実習を通して実践的・体験的に理解させるよう留意すること。
 イ 内容の(1)及び(2)については、看護に関する題材やデータを用いることなどにより、看護の分野との関連を考慮した指導を行うよう留意すること。

(2)内容の範囲や程度については、次の事項に配慮するものとする。

 ア 内容の(1)については、生活における情報の意義や役割及びコンピュータの利用分野の概要について理解させるとともに、著作権やプライバシーの保護、情報発信者の責任など情報モラルの重要性について理解させること。
 イ 内容の(2)のイについては、生徒の実態等に応じてアプリケーションソフトウェアを選択し、その基本操作を扱うこと。ウについては、情報通信ネットワークを活用した情報の収集、処理、発信について体験的に理解させること。
 ウ 内容の(3)のイについては、看護援助を適切に行うための情報システムの活用を具体的に扱うこと。ウ及びエについては、看護管理業務及び地域保健医療を支援する情報システムの活用状況について理解させること。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い

1 指導計画の作成に当たっては、次の事項に配慮するものとする。
(1)看護に関する各学科においては、「基礎看護」及び「看護臨床実習」を原則としてすべての生徒に履修させること。
(2)看護に関する各学科においては、原則として看護に関する科目に配当する総授業時数の10分の5以上を実験・実習に配当すること。

2 各科目の指導に当たっては、コンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図り、学習の効果を高めるよう配慮するものとする。

3 各科目の内容の取扱いのうち内容の範囲や程度等を示す事項は、当該科目を履修するすべての生徒に対して指導するものとする内容の範囲や程度等を示したものであり、学校において必要がある場合には、この事項にかかわらず指導することができること。

4 実験・実習を行うに当たっては、施設・設備の安全管理に配慮し、学習環境を整えるとともに、事故防止の指導を徹底し、安全と衛生に十分留意するものとする。

お問合せ先

初等中等教育局教育課程課

-- 登録:平成21年以前 --