コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)

基調講演「コミュニティ・スクールの意義、現状、近未来」

岡山大学教育学部 有吉 英樹 氏

1.社会の急激な変化と学校の新たな課題

(1)地域社会の変化と指導生徒・保護者・地域住民の意識の変化
(2)今、学校が直面している課題

2.特色ある学校づくりの方策

(1)教育関係法令のもとでの特色ある学校づくり - 例として
・「きのくに子どもの村学園小学校・中学校・専修学校」(私立)
・「吉備高原のびのび小学校・希望中学校」(私立、不登校児の全寮制学校)
・「京都市立郁文中学校」不登校児高齢者・在日コリアンが共に学ぶ。19年度開校

(2)教育特区による特色ある学校づくり - 例として
・朝日学園朝日塾中学校(株式会社立中学校)
・倉敷市全域 「国際文化都市倉敷」英語教育推進特区

(2)学校運営協議会の制度化によるコミュニティ・スクールの誕生
・地教行法の改正(平成16年6月)による制度化 17年度~ 推進事業

3.コミュニティ・スクールの意義

(1)全国の公立学校運営の大変革

(2)学校運営協議会の組織
・教委が保護者・地域住民から委員を任命。 
・委員の意見を学校運営・教育活動に反映。 
・学校運営の基本方針を承認。
・教委へ教職員人事に関して意見。

4.コミュニティ・スクールの現状

(1)17年度「推進事業」委嘱校 29都道県、2指定都市(小46、中16、高6、幼1、養1)計70校

(2)18年度「推進事業」委嘱校 35都道府県、3指定都市(小89、中29、高8、幼3、養4)計133校 17年度からの継続校を含む

(3)実践校について 例として
・岡輝中学校区(保・幼・小・中、シニアスクール)
・岡山県立岡山東商業高校(全県学区の実業高校の特色)

(4)課題として
・教育課程 
・教職員人事 
・財政 
・委員、教職員の多忙化

5.コミュニティ・スクールの近未来

(1)学校と保護者・地域住民が協働して学校・地域づくりを全国的に展開していく
(2)学校(教職員)による状況把握の的確さと先見性、リーダーシップ
(3)地域に潜在する教育力の活用と、多様な教育ニーズへの対応
(4)安全・安心で、誰もが生涯を通じて学ぶことのできる社会へ。 

-- 登録:平成23年11月 --