平成19・20年度JSLカリキュラム実践支援事業実施報告書【ワークショップ】
実施団体名【姫路市教育委員会】
名称 | (1)姫路市日本語指導担当教員等研修会(平成19年度) (2)日本語指導担当者等研修会(平成20年度) |
研修目的 | (1)姫路市日本語指導担当教員等研修会 【1】JSLカリキュラムを活用した指導方法の普及・充実 【2】外国人児童生徒への日本語指導の役割を担う教員等の資質向上 (2)日本語指導担当者等研修会 【1】日本語指導の役割を担う教員等を対象に,JSLカリキュラムを取り入れた公開授業・授業研究 【2】外国人児童生徒にかかわる教員等の授業力,指導力の向上 |
受講対象受講者数 | (1)姫路市日本語指導担当教員等研修会(延べ80名) ・姫路市で外国人児童生徒が在籍する小・中学校の日本語指導担当者,管理職,学級担任,及び希望者 ・該当校以外の希望者,(県内と中国四国地区) (2)日本語指導担当者等研修会(延べ116名) ・児童生徒支援教員,日本語指導研究推進担当 ・外国人児童生徒の学級担任,兵庫県子ども多文化共生サポーター,姫路市スタディサポーター,学習支援者 ・日本語指導やJSLカリキュラムに興味関心のある希望者 |
開催期日 | (1)姫路市日本語指導担当教員等研修会 ・平成19年8月1日(水曜日)〜8月3日(金曜日)(計3日間) (2)日本語指導担当者等研修会 ・平成20年6月4日(水曜日)11月11日(火曜日) ・平成21年2月17日(火曜日)(計3日間) |
実施内容及び講師 | (1)姫路市日本語指導担当教員等研修会 【8月1日】 演題:「JSLカリキュラムとは」 講師:東京学芸大学国際教育センター准教授高木光太郎(参加者27名) 【8月2日】 班別演習1(情報交換)と実践発表 講師:東京学芸大学国際教育センター准教授高木光太郎 講師:文部科学省国際教育課近田由紀子 講師:世田谷区立京西小学校教諭盛永裕一 講師:東京学芸大学附属大泉中学校講師菅原雅枝 実施内容:各地域、各校における取組について成果や課題を協議し,指導を受けた後,講師の日本語指導の取組等について実践発表を聞いた。 班別演習2 講師:文部科学省国際教育課近田由紀子 講師:世田谷区立京西小学校教諭盛永裕一 講師:東京学芸大学附属大泉中学校講師菅原雅枝(参加者28名) 実施内容:各地域,各校における課題解決について協議するとともに,JSLカリキュラムを活用した指導案を作成した。 【8月3日】 演題:「外国人児童生徒の受入体制」 講師:群馬大学教育学部准教授結城恵(参加者25名) (2)日本語指導担当者等研修会 【6月4日】 第1回公開授業(国語:教科志向型取り出し授業) 公開授業についての協議,各校や地域での外国人児童生徒の在籍状況や取組,課題等について情報交換(参加者25名) 【11月11日】 第2回公開授業(化石のレプリカ作り:トピック型取り出しTT授業) 演題:「JSLカリキュラムの実践と日本語指導の必要性について」 講師:東京学芸大学国際教育センター准教授臼井智美(参加者45名) 【2月17日】 第3回公開授業(○○科:教科志向型取り出し授業) 講師:東京学芸大学国際教育センター准教授臼井智美 実施内容:授業後,授業検討会を行う。(参加者○名) |
ワークショップを行う上で工夫した点や留意点 | ○「JSLカリキュラム」を幅広く多くの関係者に周知させた。 ○3日間の連続研修でJSLカリキュラムについて概論から,授業実践の基礎となる指導案作成までをねらった。 ○幅広い分野からの参加者の交流により,ネットワークを広げた。 ○JSLカリキュラムを取り入れた授業を知り,どのように取り入れられているか研究した。 ○教科志向型,トピック型の授業を公開し,それぞれの授業の特徴について参加者の理解促進を図る。 ○日頃の授業においても,JSLカリキュラムを取り入れた授業実践に取り組もうとする意識を高める。 ○幅広い分野からの参加者の相互交流により,ネットワークを広げた。 |
成果 | ○JSLカリキュラムについての基本的な概念・理論等についての理解が深まり、指導者にとっては,実践の基礎となる指導案作成についてスキル向上が図られた。 ○外国人児童生徒の受入体制等についても,広域の視点からの研修・情報交換ができ,参加者の視野が広まった。 ○市内外からの参加者もあり,参加者相互の実践の交流や課題解決へ向けての協議もでき,「参加できてよかった」という声が多く聞かれ,充実した研修会となった。 ○平成19年8月に東京で開催された外国人児童生徒等に対する日本語指導指導者養成研修の参加者から,「今回の内容が事前研修となり大変役に立ち,理解の促進が図れた」との声が届いた。 ○平成20年度は平成19年度以上に、幅広い分野から多くの参加者が得られ、ネットワークの幅が広げられた。 ○教育委員会内で,担当指導主事以外の者が,研修会やワークショップに参加することにより,課内で,JSLカリキュラムや外国人児童生徒教育について理解を深めることができた。 ○2年間の取組で、「JSLカリキュラムの概要・概論」から,「具体的な指導案作成・授業実践」まで系統的な研修会を開催することができた。 ○学習者である児童が,多くの方に見守られ,指導者や参加者と交流することができ,成就感・達成感を味わうことができた。 |
課題 | ○研修内容をさらに工夫充実させる。 ○講師陣を早期に決定する。 ○外国人児童生徒の在籍する学校からできるだけ多く参加者を募り,JSLカリキュラムや外国人児童生徒教育について理解を深める。 ○姫路市では,外国人児童生徒の在籍する学校が約70%あり,それぞれの学校で全教職員が,JSLカリキュラムを活用した実践に取り組めるまでには時間を要する。 |
総合教育政策局国際教育課
-- 登録:平成22年01月 --