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平成27年度 「公立学校における帰国・外国人児童生徒に対するきめ細かな支援事業」に係る報告書の概要(新潟市)

平成27年度に実施した取組の内容及び成果と課題

1.事業の実施体制(運営協議会・連絡協議会の構成員等)

事業の実施体制(運営協議会・連絡協議会の構成員等)

※日本語指導協力者連絡協議会構成員…日本語指導協力者(11名),教育委員会担当指導主事
 派遣対象校日本語指導担当教諭(管理職)
 ※27年度日本語指導協力員登録者(11名)
 …対応可能言語(英語,中国語,スペイン語,ロシア語,ネパール語,ウルドゥ語)
 …教員免許を有する支援員5名

2.具体の取組内容

[1]運営協議会・連絡協議会の実施

 日本語指導協力者連絡協議会

 日時:平成28年3月11日

 参加者:日本語指導協力者,協力者派遣校担当職員,担当指導主事

 実施の目的:

  • 各校における日本語指導の状況及び成果と課題を共有し,効果的な支援の在り方を探る。
  • 情報交換の場を通して,協力者間の連携を図る。
  • 28年度以降の事業の実施についての共通理解を図る。
[3]日本語能力測定方法の活用
[4]「特別の教育課程」による日本語指導の導入に向けた協議会の実施

 日本語指導にかかわる研修会の実施

 日時:第1回 平成28年2月 8日

 第2回 平成28年3月11日

 参加者:第1回 日本語指導協力者(6名),協力者派遣校担当職員及び管理職(8名)

 第2回 日本語指導協力者(9名),協力者派遣校担当職員及び管理職(18名)

 実施の目的:

  • 日本語能力測定方法(DLA)について周知を図る。
  • 個別の指導計画のフォームを検討し,新潟市で活用しやすいフォームを作成する。
  • 28年度以降の事業の実施(個別の指導計画の作成,日本語能力測定方法(DLA)の活用)についての共通理解を図る。
[5]日本語指導ができる支援員の派遣
  • 編入学時に初期日本語指導が必要な児童生徒に対して支援員(日本語指導協力者)を派遣する。
  • 日本語使用能力に応じて,日本語指導協力者を派遣する。
[6]児童生徒の母語が分かる支援員の派遣
  • 編入学時に初期日本語指導が必要な児童生徒に対して支援員(日本語指導協力者)とともに母語が分かる支援員を派遣する。
  • 日本語指導が必要な児童生徒に対して,生活への適応や授業への参加を支援するために,必要に応じて母語が分かる支援員を派遣する。

3.成果と課題

[1]運営協議会・連絡協議会の実施
  • 各学校の日本語指導実践の状況を共有できた。
  • 短期集中型派遣,曜日指定型派遣など,いろいろなスタイルの派遣の仕方があることや,児童の実態に応じて,それぞれの利点を生かした指導を行うことを確認できた。
  • 28年度の事業(個別の支援計画及びDLAを含む)について,派遣を予定している学校に周知することができた。
[3]日本語能力測定方法の活用
  • 実際にDLAを活用して評価した事例をVTRで視聴してもらうことで,おおよその進め方や評価の仕方の理解を図ることができた。
  • 各学校でDLAを活用していくためには,今後もさらに研修を重ねる必要がある。
  • DLAの活用に当たって,誰がいつ測定するのか,測定した結果をどのように活用するのかを明確にした上で取り入れる必要がある。
[4]「特別の教育課程」による日本語指導の導入に向けた協議会の実施
  • 個別の指導計画の作成について,意図や今後の取組について共通理解を図ることができた。
  • 個別の指導計画は児童生徒を受け入れる際や指導を行っていく際に必要となる情報であるので,取り入れることはよいが,保護者の日本語能力など情報収集する上で課題も多い。
  • 29年度の「特別の教育課程」による日本語指導実施に向けての体制の整備を図る必要がある。
[5]日本語指導ができる支援員の派遣
  • 派遣を希望する学校には,日本語指導協力者をすることができた。派遣した学校ほとんどから,高い評価を得ている。継続派遣の希望も多い。
  • 本人だけでなく,保護者や担任からも高評を得ている。
  • 日本語能力の向上だけでなく,学ぶ意欲や生活力の向上などにもつながっている。
  • 派遣回数基準を終えても,教室での学習に参加できない児童生徒が多い。継続指導を希望する学校が増えている。
  • 28年度は,来日2年目の日常会話ができるようになった児童生徒にも必要に応じて派遣する。
  • 可能な限り,母語が分かる日本語指導協力者を派遣したが,すべての希望に添えなかった。「[6]児童生徒の母語が分かる支援員の派遣」とも調整しながら,対応していく必要がある。
[6]児童生徒の母語が分かる支援員の派遣
  • 派遣を希望する学校に,児童生徒の母語が分かる支援員をすることができた。派遣した学校から,高い評価を得ている。
  • 本人だけでなく,保護者や担任からも高評を得ている。
  • 生活の落ち着き,登校する意欲や生活力の向上などにもつながっている。
  • 可能な限り,母語が分かる支援員の派遣に努めたが,対応できない言語や人数や地域に偏りがあるために母語が分かる支援員を派遣できない場合もあった。

4.その他(今後の取組等)

[3]日本語能力測定方法の活用

 日本語能力測定方法の研修を継続し,各校での実践を進めるとともに,測定結果を生かした支援の充実を図る。

[4]「特別の教育課程」による日本語指導の導入に向けた協議会の実施

 「特別の教育課程」の編成・実施に向けて体制づくりを行う。28年度は,「個別の指導計画」の作成を進める。

[5]日本語指導ができる支援員の派遣

 定期的に情報交換会を設け,指導力の向上を図る。

[6]児童生徒の母語が分かる支援員の派遣

 関係機関との連携を図り,母語が分かる日本語指導協力者を派遣及び母語が分かる支援員の派遣に努める。

お問合せ先

総合教育政策局国際教育課

電話番号:03-6734-2035

-- 登録:平成29年02月 --