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平成22年度 帰国・外国人児童生徒受入促進事業に係る報告書の概要(太田市)

実施団体名【太田市教育委員会】

平成22年度に実施した取組の内容及び成果と課題 

1.事業の実施体制(運営協議会・地域連絡協議会の構成員等)

太田市のみの取組であるため、協議会等は開催していない。

2.具体の取組内容 

5初期指導教室(プレクラス)の実施
  初期指導教室(プレクラス)(平成20年度本事業により設置)を継続し、初期指導教室アドバイザー、初期指導教室指導員により、途中編入の児童生徒等への初期指導及び保護者へのガイダンスを行った。

(1)日本の学校への適応指導、初期日本語指導
 初期指導カリキュラムに沿った編入学児童生徒への指導(2ヶ月の初歩の日本語と教科の指導)
(2)外国人児童生徒の保護者へのガイダンスの実施
 日本の学校に初めて編入する児童生徒の保護者に対するガイダンスを実施した。多言語の資料や映像資料も交えて、保護者にわかりやすい形での説明、教育相談を行った。
(3)発達年齢別初期指導カリキュラムの改訂
 発達段階(小低・高学年/中学校)に応じたカリキュラムの改訂を指導と並行して進めた。
(4)通室修了者へのフォロー
 プレクラスでの指導を修了した児童生徒に対する必要なフォローの巡回指導を行った。
(5)外国人児童生徒教育のセンター的機能
 これまで作成、収集した外国人児童生徒教育に関連する教材、資料等を置き、必要に応じて、市内の教室へ提供、貸出を行った。
 また、市内の国際教室等で作成された教材を収集し、共有化を図った。

3.成果と課題

<成果>
○初期指導教室での指導については、通室児童生徒の欠席はほとんどなく、保護者の修了後評価アンケートでも9割以上の保護者がその指導に満足している。児童生徒の受入校からも初期指導を行うことで、円滑なその後の学習への移行が図られると評価が高い。また、保護者へのガイダンスを実施したことで、日本の学校への就学にあたっての不安を低減することができた。

○平成20年度から使っている指導計画を実際の指導に沿って改訂したことで、より適切な指導を系統的に行えるようになった。指導計画に沿った指導を行うことで、指導担当者が曜日で変わっても一貫性のある指導が実施できている。

<課題>
○本事業において、初期指導教室の設置及び受入体制の充実が図られ、初期の集中的な指導が効果的に行うことができるようになったことで、学校への途中編入の際の就学がスムースとなった。ただし、居住地によって保護者がプレクラスへ送迎できない児童生徒に対しては、初期指導ができないまま学校に就学している現状がある。今後改善策を検討したい。

○小学校段階の子どもへの初期指導については、改訂を行った指導計画で適切に行えるように なってきた。また、中学生の発達段階及び教科学習に必要な内容をふまえた初期指導教室での指導計画もほぼ完成し、実際の指導で試行を重ねているが、学力補償の面ではなかなか思うように学力につながらない点が課題である。

○編入する外国人児童生徒の国籍や言語が多様化しており、保護者への対応に苦慮する場面があった。多言語での資料の他に、簡単な日本語での資料等の必要性を感じる。

○これまで作成・収集した教材や資料を初期指導教室に集約したが、まだ十分ではない。今後も、初期指導教室が太田市の外国人児童生徒教育のセンター的機能を果たせるような改善を行っていきたい。

4.その他(今後の取組等)

○初期指導教室の継続運営、巡回フォローの実施
○保護者ガイダンスの実施
○指導計画、指導教材の改善・充実、多言語化への対応
○外国人児童生徒教育のセンター的機能の充実

お問合せ先

総合教育政策局国際教育課

-- 登録:平成23年08月 --