CLARINETへようこそ

平成20年度帰国・外国人児童生徒受入促進事業に係る報告書の概要 兵庫県南あわじ市

実施団体名【 南あわじ市教育委員会 】

平成20年度に実施した取組の内容及び成果と課題

1.研究事項(テーマ)

1.地域連絡協議会 2.就学支援 3.受入体制の整備 5.指導補助者 

2.事業の実施体制(地域連絡協議会の構成員等)

南あわじ市外国人児童生徒受入支援連絡協議会
(兵庫県立大学教授、南あわじ市小学校校長会長、南あわじ市中学校校長会長、南あわじ市教育委員会学校教育課長、南あわじ市教育委員会学校教育指導主事、南あわじ市教育委員会人権教育課指導員、南あわじ市立湊小学校長、南あわじ市立松帆小学校長、南あわじ市国際交流協会 2名、外国人児童生徒支援教諭2名、関連企業 (淡路ブロイラー)、関連企業 (昭和窯業)、南あわじ市ALT)

3.研究内容 〈具体の取組内容〉

1.地域連絡協議会
南あわじ市に近年増加しつつある外国人児童生徒の受入体制の充実を図るとともに、日本語指導、適応指導のあり方・方法をはじめ、保護者も含めた学校・日常生活の支援体制の調査研究を行う。

2.就学支援
◎就学リーフレットとして、「外国人のための就学ガイド」を作成、配布。
◎外国人児童のための教材として、「私たちの市の様子」というテーマで社会科の翻訳教材を作成、配布。

3.受入体制の整備
◎  日本語教室指導者研修会の開催
◎日本語教室の開催(2小学校)
・湊小学校:1名(年間34回、1日1~2時限、延べ61時限)
・松帆小学校:1名(年間20回、1日2~4時限、延べ72時限)

5.指導補助者

◎ 外国人児童の母語がわかる指導補助員の配置(2小学校)
・湊小学校:ポルトガル語1名。(年間37回、1日4~6時間、延べ198時間)
・松帆小学校:スペイン語1名。(年間30回、1日6時間、延べ180時間)

4.成果と課題

1.地域連絡協議会
成果:学校だけの問題から、教育委員会、地域としての問題と位置付けられ、今後の方向性を見出すきっかけになった。また、地域のボランティアや関連企業との面識ができ、協力が得られやすくなった。
課題:今後、外国人支援教諭の配置が可能かどうか問題となってくる。

2.就学支援
成果:就学リーフレットについては、通訳がいなくても統一した説明が可能となった。また教材については、外国人児童に興味を持たせながらの日本語指導が可能になった。
課題:個々に応じた教材作成には多くの時間を要する。

3.受入体制の整備
成果:今回の取組により、本格的なレベルに応じた日本語指導が可能になった。担任教諭の負荷の軽減が図られた。
課題:今後、学習言語の理解を伸ばす必要があり、子ども達の努力が鍵となる。

5.指導補助者
成果:母語による支援により、児童の不安を解消し心の安定が得られた。また保護者との信頼関係もでき、個別懇談会により欠席日数が大幅に減った。PTA活動やブラジル料理の講習会も開催できるようになった。
課題:児童の自立には保護者の自立が大切であり、保護者の自立を啓発する機会を母語サポーターの協力で進めていくことも大切である。

5.その他(今後の取組等)

1.地域連絡協議会
◎中学校に進学する生徒の成長度のチェックや、中学校で問題が起こった時の小学校の教諭の関わり方(相談方法)についても、今後この協議会で相談していく必要がある。

2.就学支援
◎外国人個々の児童に応じた既存教材のリストアップをする必要がある。

3.受け入れ体制の整備
◎授業内容において、分担と統合的指導が必要であり、支援者の人員確保も必要となってくる。
◎外国人児童は、楽しく学んでいるので、日本語教室の開催は今後とも必須である。

5.指導補助者
◎子ども達への日本語指導は行ってきているものの、細かい表現、ニュアンスの違い等があり、母語の話せるサポーターの配置は必至である。

お問合せ先

総合教育政策局国際教育課

-- 登録:平成21年以前 --