公民館と複合した小学校の防犯対策

11 富山市立I小学校(富山県)

小学校・公民館共通の正門

キーワード

  • 敷地内外からの見通しを確保
  • 防犯カメラ等の防犯設備を活用
  • 明確なゾーニングで緊急時には教室部分を遮断

基本方針と主な取組

敷地内外からの見通しを確保

 本校は公民館との複合施設として改築された。不特定多数の人が利用することから、防犯対策として、管理諸室から運動場や外部の様子が良く見えるように職員室、校長室及び保健室を配置しており、職員室からは1・2年生のクラスも見えるようにしている(写真2、3)。
 また、正門からの出入りは、職員が常駐する公民館から全体が見渡せるようにしている。
 さらに、外部からも学校の様子が良く見通せるよう視認性を確保したフェンスや垣根を工夫している(写真4)。

防犯カメラ等の防犯設備を活用

 児童の登校後は、全ての校舎出入口を施錠し、校内への出入りは児童昇降口横の正面玄関1ケ所のみとしている。
 来校者については、カメラ付きインターホンで確認した後に、オートロックの開錠操作を職員室で行っている(写真5)。
 また、職員室から死角となる児童昇降口・正面広場及び校舎北側の広場には防犯カメラを設置している。
 さらに、校内全ての教室及び特別教室には、校内インターホン及び非常押しボタンが設置され、緊急時には職員室へ連絡できるようにしている。
 また、夜間における安全性を確保するため、校門、アプローチ、敷地境界線及び校舎周辺に、人の行動を視認できるように外灯を設置している(写真6)。

明確なゾーニングで緊急時には教室部分を遮断

 公民館と小学校の特別教室及び普通教室はそれぞれ明確にゾーンが分かれており、緊急時には普通教室部分をグリルシャッター(金属のパイプシャッター)で遮断できるようにしている(写真7)。

防犯対策に取り組むきっかけ

 公民館との複合施設であり、不特定多数の人が利用することから、特に児童の安全確保のための防犯対策の充実を図ることとした。

評価と今後の課題

 防犯対策を考慮した施設設備は、教職員数の少ない学校にとっては大変有効であると考えており、常に施設設備の点検を行い有効活用していきたい。
 防犯対策は常に見直しが必要である。開放型施設である公民館部分と学校が十分に機能するように、施設利用者の協力を得る安全対策についても「学校施設開放運営委員会」等で検討していくことを課題としている。

  1. 配置概略図
    1.配置概略図
  2. 職員室から運動場への見通し
    2.職員室から運動場への見通し
  3. 職員室から1、2年生教室の様子がわかる
    3.職員室から1、2年生教室の様子がわかる
  4. 見通しの利くフェンス等により視認性を確保
    4.見通しの利くフェンス等により視認性を確保
  5. カメラ付きインターホン
    5.カメラ付きインターホン
  6. 校舎周辺に設置している外灯
    6.校舎周辺に設置している外灯
  7. 開放部分と教室部分を遮断するシャッター
    7.開放部分と教室部分を遮断するシャッター

お問合せ先

文教施設企画部施設企画課

-- 登録:平成21年以前 --