5‐3 侵入監視

(1)目の届かない場所への外部からの人の出入りや人の存在の有無を把握するといった設置目的を明確化した上で、室内や敷地境界等にセンサーを導入することも有効である。

(2)防犯カメラを導入する場合は、モニター、記録装置等が必要であり、その設置目的に応じて、設置場所、監視・運用体制等を総合的に勘案することが望ましい。

  • 侵入監視システムは、外部からの侵入を検知し、通報、モニターへの表示、あるいは録画の機能を持つもので、設置目的や学校施設の状況に応じて適切なシステムを導入することが有効である。
  • 侵入監視のためには侵入者を十分認識できるように、防犯カメラの取付位置及びレンズの機能を設定することが重要である。
  • 敷地内への侵入を検知するセンサーは、屋外仕様の機器とする必要がある。高いフェンスが設置できない箇所には、赤外線センサーが有効であり2段ビーム以上が望ましい。

表5‐3‐1 侵入監視の機能比較

侵入監視のタイプ 機能 メリット デメリット
センサー パッシブセンサー
(受動赤外線センサー)
校舎入口に設け、移動する不審者を体温で検知。 約5メートルのエリア内の侵入者を簡便に検知。 小動物の侵入にも反応。
赤外線センサー 屋外の外周に設け、赤外光線が遮断されると検知。 200メートルまでの距離を検知。 物体などで遮断された場合に反応。
トラップセンサー 柵にワイヤーを設置し振動があると検知。 フェンスなどの長い距離に対応。 風・雪・いたずらで反応。
ガラス破壊センサー 窓ガラスに貼り付け、破壊される際の振動を検知。 大きいガラス面でも有効。 ガラスを強く叩く等、強い衝撃に反応。
マグネットスイッチ 窓枠に取り付けて窓やドアの開閉を検知。 取付配線も簡単で安価に設置。 窓の隙間が多いと風などで反応。
防犯カメラ 固定カメラ(屋外) 建物の死角を監視。 逆光から薄暮まで対応可能。 監視されていると判る。
ドームカメラ 主に校舎入口に設け目立たずに監視。 意識されないで全方位を監視。 レンズ交換に手間がかかる。
センサーライト付カメラ 人が近づくとセンサーで照明を点灯させ監視。 一体型のためコンパクトで簡便に設置。 画素数が少ないため多少不鮮明。

図5‐3‐1 センサーとカメラの例

赤外線センサー

 赤外線センサー

  • 投光器と受光器から構成され、赤外線を遮断すると検知する。塀を乗り越える人の検知や、扉のない広い開口部などに設置する。

センサーライト付カメラ

 センサーライト付カメラ

  • 防犯カメラにセンサーを内蔵したもので、人体等から発せられる熱線(遠赤外線)に反応した時だけ監視でき便利である。
  • 屋外用、屋内用、またライト付など幾つかのタイプがある。

図5‐3‐2 無線式のセンサー及び通報装置のシステムの例

 図5‐3‐2 無線式のセンサー及び通報装置のシステムの例

  • 正門と裏門に設置されたワイヤレス(無線式)センサーが侵入者を検知して、職員室に自動通報する。
  • 教室からはワイヤレス押しボタン、校庭やプールからはペンダント型押しボタンによって職員室へ緊急通報することができる。
  • 職員室では、受信器(レシーバー)がチャイムを鳴らして知らせ、外部へ自動通報することができる。

図5‐3‐3 人の検知と防犯カメラの例

 図5‐3‐3 人の検知と防犯カメラの例

  • 正面のカメラ1及び裏門のカメラ2は、動き検知付カメラを使うと検知エリアへの侵入者を知らせることができる。
     また他のセンサーを併用し、侵入を検知した時に通報し、記録する。  
  • 門から学校の外に向けてカメラを設置する場合、隣接住宅等のプライバシーに気を付け、画面の一部を消すマスキング機能付(次ページ参照)を設けることが望ましい。
  • 校舎入口にはドームカメラ3 4等を天井付近に取付け、赤外線センサーと連動させ、通過する人を撮影し、記録する。

図5‐3‐4 防犯カメラ撮影の側面図

図5‐3‐4 防犯カメラ撮影の側面図

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