換気扇等のファンの性能は、P‐Q特性というもので示されています。Pは換気扇の前後の圧力差、Qは風量です。これは、図2‐1に示すように大きな部屋(チャンバー)にファンを取り付け運転した場合の風量(Q)と部屋間の圧力差(P)の関係を示したものです。
同じ換気能力の換気扇の場合、圧力差(P)が小さくなると風量(Q)は大きくなります。
図2‐1 P‐Q特性の設定モデル
図2‐2にファンのP‐Q特性の例を示しています。ファンを選定する際は、その能力である圧力差(P)と風量(Q)がこのP‐Q特性の曲線より下の範囲にあるものを選定する必要があります。
Pが0の時の風量はファンに全く抵抗が無い場合の風量です。また、Qが0の時のPは締切静圧と呼ばれ、ファンが空回りしている状態を示します。従って、換気扇等のファンによる風量は、換気経路に沿った圧力損失とファンのP‐Q特性が分かれば計算できることになります。ファンのP‐Q特性と換気経路の圧力損失を計算して、必要換気量に見合ったファンを選定することが重要です。
図2‐2 ファンのP‐Q特性の例
P‐Q特性は、換気扇の機種等により異なりますが、メーカーのカタログ等により確認できます。
図2‐2の矢印は、風量の切替え(強中弱の運転)ができるタイプで、静圧(ダクトやフードによる抵抗)が150立法メートルで強運転の場合に、8立方メートル毎分(480立方メートル毎時)の風量が得られることを示しています。
プロペラファン<エクストラファン>
シロッコファン
斜流ファン
図2‐3 ファンの種類の例
文教施設企画部施設企画課
-- 登録:平成21年以前 --