冬はお肌のカサカサや関節の痛みに悩む時期です。クリームを塗ったり、体を温めたり、薬を飲んだりして対策している人も多いでしょう。そんな私たちの身の回りの悩み解決に向けた研究においても、「量子ビーム」は大いに活躍しています。
12月は、量子ビームによる美肌の秘訣や関節軟骨の診断の研究についての講演等を含む、量子ビーム関連の市民公開講座・シンポジウムが多数開催されます。お気軽に御参加ください。もちろん、全て参加費無料です。
図1:12月に行われる量子ビームイベント
文部科学省が実施している「量子ビーム基盤技術開発プログラム」における成果の他、魅力的な下記の3本の特別講演を御用意しております。
中村道治(科学技術振興機構 理事長)
わが国で行われている、震災からの復興・再生、エネルギー・環境、医療・健康などの分野における課題解決型イノベーションを目指した取組について。
百生敦(東北大学多元物質科学研究所 教授)
医療診断や非破壊検査で利用されているX線透視画像の弱点である「軟組織や高分子材料の観察」を克服した新たなX線透視技術について。
谷村 克己(大阪大学産業科学研究所 教授)
相対論的超短電子パルスにより可能となる、1兆分の1秒で変化する物質構造の解析を行う新たな技術について。
図2:リウマチの早期診断を目的として開発した装置(左)で、これまで見えなかった軟骨の観察が可能に(右)。黄色矢印で示した部分が軟骨。【特別講演2関連】
2012年12月3日(月曜日)10時~18時
秋葉原UDXギャラリーNEXT4階(東京都千代田区外神田4丁目14-1)
一般~研究者向け
下記のホームページを御覧ください。
量子ビームシンポジウム詳細(量子ビームシンポジウム詳細ページへのリンク)
国家基幹技術として整備してきたX線自由電子レーザー施設「SACRA」の供用を平成24年3月に開始しました。ナノの世界のほんのわずかな一瞬をストロボ撮影のようにくっきり映し出し、原子や分子の超高速な動きを観察することが可能なると期待されています。
本シンポジウムでは、このSACLAの現在の姿と将来計画について、お伝えするとともに、SACLAで得られる研究成果をSACLAのユーザーである株式会社東芝の佐野雄二氏から、SACLAが社会に与えるインパクト、その期待について作家・科学ジャーナリストの本田成親氏から語っていただきます。
矢橋牧名(理化学研究所 播磨研究所 放射光科学研究センター ビームライン研究開発グループ グループディレクター)
佐野雄二(株式会社東芝 電力・社会システム技術開発センター 技監)
本田成親(作家・科学ジャーナリスト)
図3:X線自由電子レーザー施設「SACLA」
2012年12月8日(土曜日)13時~17時
東京国際フォーラムB5ホール(東京都千代田区丸の内3丁目5-1)
一般~研究者向け
下記のホームページを御覧ください。
イベント【X線自由電子レーザー】(※理化学研究所播磨研究所へのリンク)
中性子ビームと美肌?中性子ビームと火星?中性子ビームとガン治療?一見つながりが無さそうですが、実は密接に関係しています。中性子ビームを利用した日本の研究や中性子ビーム施設は世界的に見てもトップクラスです。本講座は、中性子ビームを利用した研究について、わかりやすく解説していきます。是非、この機会に中性子ビームの研究に触れてみてください。
鈴木國弘(日本原子力研究開発機構 広報部 次長)
金谷利治(京都大学 化学研究所 教授)
山本哲哉(筑波大学 医学医療系 脳神経外科 講師)
図4:左の写真は中性子ビームを利用して撮影した百合の花。X線では映らない、美肌の研究に不可欠な「水分」が黒い影となって見える。右の写真は中性子ビームを利用して研究する実験装置i-BIX。水を構成する水素や酸素の原子の位置まで測定できる、究極の測定装置。【講演1関連】
2012年12月9日(日曜日)14時30分~16時30分
京都大学百周年時計台記念会館(京都府京都市左京区吉田本町)
高校生〜一般向け
下記のホームページを御覧ください。
日本中性子科学会市民公開講座詳細(※JSNS2012
in Kyoto-Seminarページへのリンク)
研究振興局基盤研究課量子放射線研究推進室
-- 登録:平成24年11月 --