2.第82回輸送計画委員会議事の記録(案)

日時

平成28年10月19日(水曜日)14時00分~16時00分

場所

文部科学省3階 3F2特別会議室

出席者

委員

磯 一郎

株式会社城南サービス 取締役


梅村 行男

独立行政法人航空大学校 特任教授


鈴木 克幸

国立大学法人東京大学人工物工学研究センター 教授


角 洋一

国立大学法人横浜国立大学 名誉教授、放送大学 客員教授


塚本 達郎

国立大学法人東京海洋大学学術研究院 教授


原田 尚美

国立研究開発法人海洋研究開発機構戦略研究開発領域地球環境観測研究開発センター長代理

 

藤井 理行

大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立極地研究所 名誉教授


山口 一

国立大学法人東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授


宮崎 英樹

防衛省人事教育局人材育成班員(品川高浩同人材育成課長の代理)


吉田  裕一

防衛装備庁プロジェクト管理部装備技術官(海上担当)付艦船・武器班員

(三島茂徳同事業監理官(艦船担当)の代理)


中畑 正生

防衛装備庁プロジェクト管理部(航空機担当)付事業監理官補佐

(吉田孝弘同事業監理官(航空機担当)の代理)


佐久間 俊

防衛装備庁長官官房艦船設計官付 首席主任設計官


黒田 英史

防衛省海上幕僚監部防衛部艦船体系班員(大川努同装備体系課長の代理)


宮﨑 好司

防衛省海上幕僚監部防衛部運用支援課 南極観測支援班長


鉄村 幹太

防衛省海上幕僚監部装備計画部艦船・武器課 機関班長(今吉真一同艦船・武器課長の代理)


加藤 賢二

防衛省海上幕僚監部装備計画部航空機課 回転翼班長

(石田伸介同航空機課長の代理)


長屋 好治

海上保安庁海洋情報部 海洋調査課長(石井昌平同総務部政務課長の代理)


小野寺 正則

海上保安庁装備技術部航空機整備管理室長(川口修同航空機課長の代理)


野木 義史

国立極地研究所 副所長


林 孝浩

文部科学省研究開発局 海洋地球課長

オブザーバー

白石 和行

国立極地研究所長


本吉 洋一

第58次南極地域観測隊長(兼夏隊長)


岡田 雅樹

第58次南極地域観測隊副隊長(兼越冬隊長)


橋田 元

国立極地研究所 南極観測センター 副センター長(観測担当)


川崎 正幸

防衛省海上幕僚監部装備計画部 艦船・武器課 機関班員

事務局

小酒井 克也

文部科学省研究開発局海洋地球課 極域科学企画官


山口 茂

文部科学省研究開発局海洋地球課 課長補佐


議事

(1)事務局より、隊長交代の説明及び当日の議題・配付資料について確認があった。

(2)以下の議題について、各担当者より報告及び説明があった。

1.前回議事について(事務局)
2.第28回南極観測実施責任者評議会(COMNAP)の概要について(国立極地研究所)
3.第57次越冬隊の現況について(国立極地研究所)
4.(1)平成28年度「しらせ」の年次検査について(防衛省)
 (2)「しらせ」の4号主機について(防衛省)
 (3)南極輸送支援ヘリコプター3号機について(防衛省)
5.第58次南極地域観測隊行動実施計画(案)について(国立極地研究所、防衛省)
6.その他(事務局)

主な意見は以下のとおり。

(議題2)

【山口主査】
 ドロンイングモードランドでサーチ・アンド・レスキューの机上訓練をするということだが、日本は参加しないのか。
【橋田副センター長】  
これは、ドロンイングモードランドで活動する多くの国々がケープタウンを起点に砕氷船を運用しているため、そこに関わる特に設営部門の責任者がケープタウンに集まる機会が多いことを利用しての開催。日本はケープタウンを利用していないので、今回の参加は見送ることにした。
【山口主査】 
特に問題はないのか。
【橋田副センター長】
必ずしもこれが唯一の機会ではないし、COMNAPの期間中にもドロンイングモードランドで活動している国々が集まり様々な意見交換を行っているので、仮にサーチ・アンド・レスキューの必要が生じた場合でも、特に不都合が生じることはない。

(議題3)

【山口主査】
 SuperDARN短波レーダーの観測にトラブルが生じている以外は、計画どおりか。
【野木副所長】
SuperDARN観測レーダーは2基中1基が稼働を開始したが、もう1基の調整が追い付いておらず、現在、調整中。

(議題4)

【本吉第58次隊長】  
ヘリの飛行にトラブルが生じているとの話を聞いたが、どのような状況か。
【宮﨑南極観測支援班長】
整備上のトラブルは適宜発生しているが、部品交換等による対処を行っており、第58次行動への支障はない。計画どおり、91号機と93号機の運用が可能。
【藤井委員】
念願の3機体制が確立して、3機を順繰りに使用していくという計画。4年に1回の定期修理に6か月を要するとのことだが、南極で使用する予定の機体に支障が起きた場合、PARに入っているヘリを南極に急遽持ち込むことは可能なのか。
【宮﨑南極観測支援班長】
そのような事態に対応できるよう、PARは4月から9月に実施するようにしている。9月でPAR期間が終了すれば、11月の出国まで、稼働状態で、予備機として備える予定。
【白石所長】
3機体制となって部品の充足率も向上したのか。
【宮﨑南極観測支援班長】
部品の充足率は、なかなか100%まで行かないが、引き続き追求して確保する。2機搭載すると、仮に現地で1機が故障したとしても、もう1機の部品の使用等により、1機はずっと運用し続けられる確率は極めて高くなる。それに加え、艦内に予備品のストックもある。最後まで1機は運用し続けられるというメリットは非常に大きい。

(議題5)

【山口主査】
 今回、多年氷の大規模流出が発生し、昭和基地への接近に関しては大分楽になったと思うが、逆に、接岸後のパイプライン輸送と氷上輸送については、氷が薄いことによる問題は生じないか。
【橋田副センター長】
パイプ輸送ルート、氷上輸送ルートの設定は慎重に行う必要があると考えており、この点については「しらせ」側と共有できているが、パイプ輸送、氷上輸送自体ができない状況ではないという認識。
【原田委員】
12月2日の船上観測、サブボトムプロファイラーや、3月1日の船上観測、海底地形調査と記載されているが、これは「しらせ」船底に設置されている海底地形調査用の装置類の修理が成ったと考えてよいのか。
【宮﨑南極観測支援班長】
昨年と同様の装置により観測を実施する予定。マルチビームについては、来年度概算要求中。この部分は引き続き使用できない状態。
【山口主査】
ADCPも同様か。
【宮﨑南極観測支援班長】
そのとおり。
【山口主査】
 輸送シミュレーションで、対応不可能というのは、全て不可能ということではなく、765トンの輸送が無理ということか。
【宮﨑南極観測支援班長】
そのとおり。765トン運ぶために必要な日数と飛行時数で、日数的にオーバーするという計算。
【梅村委員】
例えば、15マイルのときに15日、210時間かかる。これはフライトタイムということか。
【宮﨑南極観測支援班長】
そのとおり。
【梅村委員】
CH-101のパイロットは何クルーか。
【宮﨑南極観測支援班長】
4クルー。
【梅村委員】
それなら問題ないだろう。フライトタイムが多く、クルーが少ないと懸念が生ずる。
【山口主査】
第58次行動実施計画(案)を本委員会として承認し、次回(11月10日)の本部総会に諮ることとしたい。

(委員会了承)

(3)事務局から次回の会議日程については、委員の都合を確認の上、連絡する旨の説明があった。


―― 了 ――


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