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核融合について

 現在、我が国が研究開発を進めている核融合は、エネルギーの長期的な安定供給と環境問題の克服を両立させる将来のエネルギー源として期待されています。

(1)核融合反応とは

 核融合反応は、太陽が光輝きエネルギーを放射している原理であり、世界の科学技術を結集して取り組んでいる核融合研究は、「地上に太陽をつくる」研究とも例えられます。
 核融合の燃料としては、軽くて燃えやすい水素の同位体である重水素と三重水素(トリチウム)を用います。重水素と三重水素の原子核を融合させると、ヘリウムと中性子ができます。このとき、反応前の重水素と三重水素の重さの合計より、反応後にできたヘリウムと中性子の重さの合計の方が軽くなり、この軽くなった分のエネルギーが放出されるのです。
 また、核融合反応では、少量の燃料から膨大なエネルギーが発生し、例えば、1グラムの重水素−三重水素燃料からタンクローリー1台分の石油(約8トン)に相当するエネルギーを得ることができます。

核融合の原理

  • 核分裂との違い
     現在運転されている原子炉では、核分裂反応を利用しています。核分裂では、ウランやプルトニウムなどの重い原子核が中性子を吸収して軽い原子核に分裂する際に発生するエネルギーを原子炉で取り出して発電します。
核分裂の原理

(2)核融合エネルギーの特徴

・豊富な資源

 燃料となる重水素と三重水素を生成する原料となるリチウムは海中に豊富に存在するため、地域的な偏在がなく、資源の枯渇の恐れがない。
 少量の燃料から膨大なエネルギーを取り出すことができる。

・固有の安全性

 核融合反応は暴走せず、核分裂と比べて安全対策が比較的容易である。

・高い環境保全性

 発電の過程において、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を発生しない。
 高レベル放射性廃棄物が発生しない。

(3)核融合反応を起こす方法

 核融合反応を起こすためには、重水素、三重水素の2つの原子核同士を毎秒1,000キロメートル以上のスピードで衝突させることが必要となります。この状態を生み出すため、加熱装置を用いて1億度以上の高温プラズマ(注)を作ります。また、核融合反応を維持するためには、核融合反応の結果出てくるエネルギーがプラズマ自身を加熱し、1億度以上に保っていなくてはなりません。そのためには、重水素、三重水素の原子核を高い密度で、長時間、一定の空間に閉じ込めておく必要があります。主な閉じ込め方式としては、磁場閉じ込め方式であるトカマク型とヘリカル型、さらにレーザー方式があります。

  • (注):プラズマ
     固体、液体、気体につぐ物質の第4の状態。
     核融合炉におけるプラズマは、すべての原子や分子が電子とイオンに分かれ(電離)、電子とイオンがばらばらに動き回っている。また、電気的には全体として中性になっている。

核融合反応を起こす方法の図

(4)核融合エネルギーの段階的研究開発

 最も研究開発が進展しているトカマク型では、原理実証(科学的実証)を終了し、工学的実証段階に入っています。現在、このトカマク型を採用したITER(イーター)計画を国際協力により推進中です。ヘリカル型も原理実証を終え、工学的実証を目指す段階です。レーザー方式については、現在、原理実証を目指しています。工学的実証を終えると、核融合発電に向けて、発電実証段階を迎えることとなります。

核融合エネルギーの段階的研究開発の図

お問合せ先

研究開発戦略官(核融合・原子力国際協力担当)付

電話番号:03-6734-4163
ファクシミリ番号:03-6734-4164

(研究開発戦略官(核融合・原子力国際協力担当)付)

-- 登録:平成21年以前 --