平成23年度から科学研究費補助金「新学術領域研究(研究領域提案型)」として新たに発足する研究領域について

 「新学術領域研究」は、既存の研究分野の枠に収まらない新興・融合領域や異分野連携などの意欲的な研究を適切に見い出し支援するために、従来の「特定領域研究」と「学術創成研究費」を発展的に見直し、学術の水準の向上・強化につながる新たな研究領域や革新的・挑戦的な学術研究の発展を促すことを目的として、平成20年度に新設した研究種目である。
 「新学術領域研究」には、従来の「特定領域研究」のメリットを活かした「研究領域提案型」と、課題単位で従来の分科・細目の範疇に収まらない挑戦的な研究提案を支援する「研究課題提案型」の2つの区分を設定している。
 このたび、「研究領域提案型」について、科学技術・学術審議会学術分科会科学研究費補助金審査部会での審査を経て、別紙のとおり20研究領域の研究を推進することとした。

新学術領域研究(研究領域提案型)の概要

1.目的

 研究者又は研究者グループにより提案された、我が国の学術水準の向上・強化につながる新たな研究領域について、共同研究や研究人材の育成等の取り組みを通じて発展させる。

2.対象

 次のいずれかに該当する研究領域であって、協同して推進する複数の研究者で構成される研究グループの有機的な連携の下に領域の学術水準の向上を図ることにより、革新的・創造的な学術研究の発展が期待できるもの。

  • 既存の学問分野の枠に収まらない新興・融合領域の創成を目指すもの。
  • 異なる学問分野の研究者が連携して行う共同研究等の推進により、当該研究領域の発展を目指すもの。
  • 多様な研究者による新たな視点や手法による共同研究等の推進により、当該研究領域の新たな展開を目指すもの。
  • 当該領域の研究の発展が他の研究領域の研究の発展に大きな波及効果をもたらすもの。
  • 学術の国際的趨勢等の観点から見て重要であるが、我が国において立ち遅れており、当該領域の進展に格段の配慮を必要とするもの。 

3.応募金額

 1研究領域の応募金額は、単年度当たり1千万円から3億円程度。

4.研究期間(領域設定期間)

  5年間(左記以外の研究期間の応募は審査に付さない)

5.審査希望区分の選定

 応募に際しては、研究計画の内容に照らし、審査を希望する区分を「人文・社会(人社)」、「理工」、「生物」、「人社・理工」、「人社・生物」、「理工・生物」、「人社・理工・生物」から必ず1つ選択。なお、「理工」については、「数物系科学」「化学」「工学」のうちから関係が深いと思われる区分を1つ又は複数選択。

別紙 新規採択研究領域一覧

お問合せ先

研究振興局学術研究助成課

-- 登録:平成23年08月 --