福島県の皆様へ
平成23年3月11日に発生した東日本大震災は死者1万5千8百名、行方不明者3千8百名(10月20日現在)を超える未曾有の大惨事となりました。特に、この震災により、原子力発電所から放射性物質が放出される事態となった福島県におかれては、避難が必要とされた地域において学校での教育活動が行えなくなっているのみならず、放射線の影響への不安や除染に向けた取組等について、非常にご苦労されていることと存じます。
政府としては、8月26日に原子力災害対策本部において決定された「除染に関する緊急実施基本方針」において、子どもに関する線量低減に優先して取組む方針(チルドレン・ファースト)を示したところです。
教育及び科学技術を所管する文部科学省としても、学校及び放射線に関する知見をいかし、学校、通学路、公園等、子どもの生活環境の除染が優先的に行われるよう、独立行政法人日本原子力研究開発機構と協力し、現地での除染にあたるチームに専門家を派遣することを検討しています。
なお、派遣は福島県、市町村教育委員会及び市町村等からの要請に基づき行い、専門的見地から除染計画策定や除染作業を連携して実施することを予定しています。
地域の除染が容易ではないことは十分承知しておりますが、復興を進めていく上で、子どもの生活環境を速やかに除染することにより、子どもや保護者の方々が安心して生活をおくることが可能になり、被災地全体の復興の牽引力になっていくことができると考え、子どもの生活環境に関する優先的な除染のための連携策をここに提案いたします。
平成23年10月21日
文部科学大臣
中川 正春
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-- 登録:平成23年10月 --