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大阪商業大学JGSS研究センター 事後評価結果

大学名

大阪商業大学

研究分野

社会学

拠点名

JGSS研究センター

学長の氏名

谷岡 一郎

拠点代表者

岩井 紀子(JGSS研究センター長)

1.共同研究拠点の概要

[共同研究拠点の目的]
JGSS(日本版総合的社会調査Japanese General Social Surveys)プロジェクトが平成11年から蓄積してきた総合的社会調査に基づく共同研究を支援するとともに、社会科学諸分野の研究者から研究課題を公募し、その課題を集約して、総合的社会調査を実施する。これにより、日本社会の変容及び東アジアとの比較に関する計量分析研究を推進・支援し、そのデータセット及び調査関連資料を整備・公開することで、公開利用データに基づく調査分析研究の発展を推し進める。具体的には、各調査について次の3つの段階に分けて業務を遂行する。1 社会科学諸分野の研究者から公募した課題を集約し、総合的社会調査に基づいて課題を追求・検証するためのデータを収集する業務。2 収集・蓄積したデータをもとに分析研究課題を公募し、研究水準の向上と研究成果の公表を支援する業務。3 収集・蓄積したデータを整備し、国内外のデータ・アーカイブに迅速にデータを公開する業務。各調査についてのこれらの業務を並行的に推進し、設計から分析までの過程を包括的に公開し、公募を主体とする共同調査研究の基盤を確立する。

[共同研究拠点における成果及び目的の達成状況]
当初の目的は、予定を上回るペースとスケールですべて達成した。共同研究課題は、調査を実施する1年前に募集し、新規採択および遂行中の共同研究課題は、平成20年度57件、平成21年度33件、平成22年度21件、平成23年度21件、平成24年度8件である。これらの研究課題を集約し、海外の共同研究機関との交渉を重ね、平成20年10月にJGSS-2008/EASS(※東アジア社会調査East Asian Social Survey) 2008(東アジアの文化とグローバリゼーション)を、平成21年1月にJGSS-2009ライフコース調査を、平成22年2月にJGSS-2010/EASS 2010(東アジアの健康と社会)を、平成24年2月にJGSS-2012/EASS 2012(東アジアの社会的ネットワークと社会関係資本)を実施した。各調査の有効回収数と回収率は、4,220(59%)、2,727(51%)、5,003(62%)、4,667(59%)である。本拠点では、調査票設計会議を開催し、研究課題の洗練と海外共同研究機関との交渉を支援した。さらに、データ整備・クリーニングを行い、分析の補助となる『基礎集計表・コードブック』7冊を刊行し、分析力の向上を図る分析研究会(設計研究会と合わせて41回)、統計分析セミナー(5回)、計量分析セミナー(2回)、リサーチセミナー(9回)を開催した。共同研究の成果は、国際シンポジウム(2回)、EASSカンファレンス(14回)、研究発表会(3回)で報告し、『研究論文集』(6冊92論文)に収録した。本拠点の共同研究者は、国内外の197学会(社会学をはじめ、経済、心理、教育、統計、政治、コミュニケーション、言語学、地学、農学、環境、医療疫学等)に所属し、各学会の研究課題を持ち込み、その成果を学会で報告した。
本拠点が国内外のアーカイブに寄託したデータに基づく「公開データ利用研究」を含めると、国内外の研究報告や論文は、この4年半で638件に上る。「JGSS累積データ2000-2010」を作成し、EASSデータについては、日韓中台の回答分布を図示・解説したデータブックを編集し、日本語と英語でシリーズとして刊行した。本拠点による寄託データは、東京大学社会科学研究所SSJDA(社会調査データアーカイブ)が所蔵する約800のデータで最も利用が多く(平成22年度利用件数1,444件の84%はJGSS)、ICPSR(米国ミシガン大学を中心に運営されている社会調査データ・アーカイブ)においても所蔵する8,000のデータのうち、最もよく利用されるデータの10位以内に常に位置している。本拠点は、(1)2次分析の拡大による実証研究、(2)短期間反復横断調査による時系列分析、(3)地点情報を生かしたマルチレベル分析、(4)東アジア諸地域との比較分析、(5)国際比較研究、(6)日本人のライフコースの変容の研究、(7)リモート集計システムの活用による統計分析を促進し、(8)社会調査の方法の改善を図り、(9)政策提言の資料作成を支援し、社会学分野全体の研究水準を向上させただけでなく、多領域の研究者による共同研究を通して、異分野融合を推進した。

2.評価結果
(評価区分)
S:設定された目的は十分達成された。

(評価コメント)
信頼できるデータの継続的な蓄積により、全国規模の質の高い総合的社会調査研究に係る研究基盤を構築するとともに、広く関連分野の発展に寄与したことから当初の目的は十分達成されたと評価できる。
具体的には、運営委員会が十分に機能していることに加えて、外部評価を効果的に実施し、開かれた体制のもとで活動の改善に努めてきた。また、共同研究者の所属学会数が197にのぼるなど、多様な研究者コミュニティへの貢献が認められる。加えて、データの分析を通じて、日本社会の現状と変容や東アジアにおける位置付け等に関する研究成果をあげるとともに、国際シンポジウムや研究発表会、論文集の発行等、多様な方法で積極的に情報提供が行われ、学生や国外も含めて多くの研究者から利用されている。なお、本拠点の活動には、研究者コミュニティのみならず、政府やメディア等からも大きな期待が寄せられている。
今後は、新しいデータの分析・公開に関する手法の開発を進め、より質の高い研究成果の創出を図るとともに、国際比較調査研究の中核機関として、欧米や東アジア以外の地域にもネットワークを拡大し、国内外の研究者コミュニティの多様な要望を満たすことを期待したい。

お問合せ先

研究振興局学術機関課

機構調整・共同利用係
電話番号:03-5253-4111(内線4085)

-- 登録:平成25年03月 --