早稲田大学演劇映像学連携研究拠点 中間評価結果

 

大学名

早稲田

研究分野

演劇、美学、美術史、教育学

拠点名

演劇映像学連携研究拠点
学長の氏名 鎌田 薫
拠点代表者 竹本 幹夫

共同研究拠点の整備状況等の概要

(共同研究拠点の目的)

演劇映像学連携研究拠点は、学外演劇研究者・演劇研究諸機関との演劇及び映像をテーマとする共同研究を行い、開放的で互恵的な研究交流を目指す。演劇博物館は、わが国を代表する演劇研究拠点として、国内外からの研究者が参集する。これらを共通テーマごとに統合すれば、大規模かつ効率的な研究が可能になり、ひいては人文科学が真に科学として機能することになる。研究成果の社会還元にも十分に留意した研究ともなろう。このような成果を目指して、本拠点を構築する。

(当該共同研究拠点における成果)

1 「演劇映像学連携研究拠点」の整備強化:初年度は拠点専用の事務・研究スペースを確保し、次席研究員、研究助手、事務補助職2名を雇用した。また拠点ホームページを開設し、備品・資料を整えた。次年度は人員構成を変更し、助手2名・嘱託職員1名・その他若干名を配属した。

2 演劇映像学の共同研究公募による拠点充実:初年度は拠点が提案するテーマ研究で6課題の事業を実施した。公募研究については、学外に広く研究課題の公募を行い、12件の応募に対し、12件すべての研究課題を採択した。参加した研究者数は年間で90名を超え、所蔵資料を利用した、大小合わせ50回を超える研究会が行われた。また次年度の公募研究についても、20件の応募があり、うち10件を採択した。次年度には、運営委員会が初年度より継続のテーマ研究6研究課題の進捗状況を検討、その結果に基づき、研究計画の部分的見直しと再編、新規研究2件の追加、研究実績評価を踏まえた予算交付を行い、研究の促進を図った。

3 「演劇映像学連携研究拠点」の成果発信:初年度は平成22年2月末に研究報告会を開催し、全研究課題の研究報告及び研究発表を行った。また各研究課題の報告は、別途電子ファイルで提出してもらい、ホームページ上に掲出した。次年度は、平成23年度初頭に、拠点内研究チーム及び研究イベントのすべてに関して、研究報告書の提出を求め、その内容をホームページ上に公開し、また拠点パンフレット・ニューズレターを創刊した。また演劇博物館紀要『演劇研究』を拠点成果発信メディアとして公開し、論文を公募・査読する体制を整えた。

4 事業の総合的推進:初年度より学外委員を主体とする運営委員会の下に、予算、人事、研究計画審査についての小委員会を設けた。全プロジェクトに関わる事項や、研究活動全体に関わる事項については、これらの委員会において審議決定のうえ業務を推進した。また研究報告会を開催し、各研究プロジェクトからの研究報告、研究発表を行った。各共同研究グループによる研究集会や研究会の他に、拠点独自の研究イベントを開催するなど、多面的な研究事業を実施し、それらのすべてを通じて演劇学・映像学のいっそうの進展をはかった。

「特色ある共同研究拠点の整備の推進事業」事業委員会による評価

(総合評価)

計画は順調に実施されており、今後も継続することによって目的達成が可能と判断される。

(コメント)

当初の計画に沿って、学外演劇研究者・演劇研究諸機関との演劇及び映像をテーマとする共同研究を行い、開放的で互恵的な研究交流を目指すという計画が着実に実施されており、今後の継続的な取組により目的の達成が期待できる。

共同研究の運営については、幅広く研究テーマを設定しており、テーマ研究の継続をはかるとともに、年度毎に公募研究を入れ替え、新たな研究者の参入を積極的に進めている。また公募研究に継続性をもたせる必要があれば、テーマ研究へ移行させる等、研究の評価を常に行っている点は高く評価できる。

また、全学的な支援も充実しており、拠点運営に対する間接経費などの学内予算の措置や拠点専用の研究スペースの確保、学外研究員に図書館等の利用の便宜を図るなど、共同利用・共同研究の促進に向けた取組が実施されている。

さらに、幅広いネットワークを構築するとともに、研究報告会やウェブサイトなどを通じた積極的な情報発信が行われていることも評価できる。

今後は、採択してきた公募研究への支援体制を継続的に工夫することで、当該分野の中核的な共同研究拠点の構築が期待できる。また、将来的には、文化政策に寄与する研究成果のさらなる発信が期待される。

 

お問合せ先

研究振興局学術機関課

機構調整・共同利用係
電話番号:03-5253-4111(4299)

-- 登録:平成24年02月 --