大学改革GPナビ-Good Practice-(第100号)

●INDEX●
◇[大学改革GPナビ 創刊第100号]
◇[平成23年度新規選定事業について]
◇[中央教育審議会が「グローバル化社会の大学院教育」を答申]
◇[文部科学省公式Twitter 3アカウント開設のお知らせ]
◇[「就活」トークライブ開催のお知らせ]
◇[当事者就活熟議 アンケート実施中]
◇[関連記事掲載について]
◇[編集後記-編集部編集長(大学改革推進室長)樋口 聰]

●[大学改革GPナビ 創刊第100号]

 平成17年より、国公私共通の支援事業や選定された取組等についてお知らせして参りました本大学改革GPナビは、今回で100号を迎えました。
 大学教育改革を推進していくための“Good practice”を大学関係者の皆様にご認識いただき、各大学における今後の教育改善のための取組につなげていくことを目的として進めてきましたGP事業も、創設より7年の年月が経過し、新たな変革の時を迎えております。
 創刊第100号を記念しまして、平成15年のGP創設時に高等教育局主任大学改革官としてGP事業を担当致しました、小松親次郎(現 大臣官房審議官高等教育担当)より、これまでのGP事業の歩みを振り返ってコメントを読者の皆様へお届けします。

 「「大学改革GPナビ」が100号を迎えて」  大臣官房審議官(高等教育局担当)小松親次郎

 「大学改革GPナビ」が100号になりました。
 この「ナビ」は、GP事業の創設間もない頃、「大学改革の流れ全体の中でGP事業を捉えて活用するための情報が欲しい」という声が各大学から挙がり、また、文部科学省の大学改革推進室の若手職員達もそのお役に立ちたいという思いを持ち、それらをもとに発刊されたのが始まりです。

 GP事業は初めは手探りでした。国公私別に大学運営を支援する「基盤的経費」や各学生さんへの「奨学金貸付」以外の国の大学教育支援、つまり国公私を越えた教育プロジェクトへの支援事業は初めての経験だったからです。既に厳寒の国家財政の中、新規の枠組創設は困難でしたが、単なる新手の国庫補助というのでなく、弱いと言われる日本の大学教育が世界的に高く評価されるようになっていくために、各大学で学長さんのリーダーシップを中心に全学的視野で検討を加え、他大学にも資する優れた取組を開発、公開し、大学全体の共有財産の充実を図る、いわば各大学の自主性の下に大学改革の根幹に迫る支援事業なら、ということで社会の大方の理解を得ていったのでした。この「ナビ」の正式名称が単なる「GPナビ」でなく「大学改革GPナビ」なのは、以上のようなことのためです(短く言うために「GPナビ」と通称されることは構わないと思うのですが)。

 実際の事業では、素晴らしい取組が次々出され、教育現場で重ねられている地道な努力の量と質に眼を見張る思いでした。さらにその後の事業推進を経て今日、「GP事業に採択されたのがきっかけで」という教育取組の成果を本当に多く伺います。「GPに応募して採択されず、見直しをしたことがきっかけで」という例さえ少なからず伺い、豊かな成果に担当者として感謝の気持ちで一杯です。しかし、日本の大学教育全体のパワーとしては、なお潜在力に留まっており、グローバルな高度知識基盤社会が到来している今、その発現と展開を急がねばならない、というお話も依然、内外の方々から聞くところです。

 他方で、最近、幾つかの批判や懸念もお聞きすることがあります。
 例えば、GP事業の活用に関する学内検討の密度は薄くなっていないか、構想がマンネリ化していないか等。(応募に当たっての検討自体を外部に相当委ねている所もあるのでは、といった声も・・。)これらは要するに、単なる資金調達やPR効果の獲得のための手段視されがちな風潮が強まっていないか、という警鐘でしょう。 また、事業に伴う応募手続き等が教員の多忙化要因になっているのでは、等の言葉も伺うことがあります。(これには教育現場からの反論も沢山あります。)実は行政の現場でも、競争的な環境に対応する作業が増える中で似た気分は見かけられます。ただ、新しい挑戦への公的支援は、必要性や目標、見通しを表現し、訴えて行かなければ実現しない環境や文化が強まる中で、前向きな工夫に取り組んでいくことが重要だと感じています。
 教育の改善充実は大学の本来業務“なので”そもそも公的支援は不要だという類の意見もあります。これに関しては、各方面から大変多くの強い批判があります。

 いずれにしても、求められる大学教育改革の推進にとって、これはと思う取組を各大学自ら出し合い、選定と公的支援を経て得られた成果を大学全体に還元し、一段高い次元での切磋琢磨に進む、そういうための政策支援は必要かつ有効だと考えます。そして、こうした事業は、参加される大学の皆さんと事業を構想し提供する行政の共同作業として形成され、鍛えられてこそ成長していくものだと思います。
 「大学改革GPナビ」がこれらのことを通じて大学改革全体の進展のお役に立てばこんなに嬉しいことはありません。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

●[平成23年度新規選定事業について]

 GPナビ第98号にて、平成23年度予算案についてお知らせしたところですが、平成23年度に新規選定を行う、国公私立大学を通じた大学改革プログラムは以下の5事業です。(括弧内は新規選定予定件数)

  • 博士課程教育リーディングプログラム(17件)
  • 大学の世界展開力強化事業(20件)
  • 大学・大学院における専門医療人材養成機能強化事業(6件)
  • 大学病院人材養成機能強化事業(7件)
  • 口蹄疫等家畜伝染病に対応した獣医師育成環境整備事業(2件)

 各事業共に、平成23年度予算成立後の公募開始を予定しております。公募スケジュール等が決まり次第、GPナビでもお知らせいたします。

 また、平成23年度は学部全般を対象とした事業の新規選定はありません。大学教育質向上推進事業(大学教育・学生支援推進事業)、地域・社会の求める人材を養成する大学等連携事業(大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム)については,昨年11月の事業仕分け第3弾の評価結果を踏まえて、新規公募を見送り、既に選定された取組に対する継続支援のみを実施致します。

高等教育局主要事項-平成23年度予算(案)はこちら(国公私プログラム関係は16ページ以降)

【本件担当】大学振興課大学改革推進室 03-5253-4111(内線3321)

●[中央教育審議会が「グローバル化社会の大学院教育」を答申]

 平成23年1月31日(月曜日)に開催された、第74回中央教育審議会総会において、「グローバル化社会の大学院教育~世界の多様な分野で大学院修了者が活躍するために~(答申)」が取りまとめられました。
 本答申は、平成17年の「新時代の大学院教育(答申)」で掲げられた、大学院教育の実質化等の進捗状況や課題について、中央教育審議会大学分科会、及びその下の大学院部会において検証作業が行われ、それをもとに、今後の大学院教育の改善方策について取りまとめられたものです。
 答申本文は、文部科学省ホームページにアップされております。
 今後、文部科学省といたしましても、本答申を踏まえ、平成23年度以降の新たな大学院教育振興施策要綱を策定し、予算措置や制度改正の検討等を行うとともに、引き続き、各方面との対話を重ねながら、大学院教育改革を推進していく所存です。 

【本件担当】大学振興課大学改革推進室 03-5253-4111(内線3312)

●[文部科学省公式Twitter 3アカウント開設のお知らせ]

 文部科学省では、一層積極的な情報発信を推進するためTwitterアカウントを開設しました。これから原則毎日、施策情報やイベント情報などをツイートし、文部科学省の動きを国民のみなさまにお知らせします。

1.文部科学省公式Twitterアカウント(mextjapan)
 毎日、ホームページの新着情報から施策情報やイベント情報などを5~6件ピックアップしてツイートします。 

2.ライブ配信用チャンネルアカウント(mextlive)
 広報室が行うトークライブやイベント情報などをツイートします。

3.情報ひろば用アカウント(mexthiroba)
 文部科学省庁舎内ミュージアム「情報ひろば」から、展示物の紹介や、イベントの情報などお知らせをします。

【本件担当】大臣官房総務課広報室事業第一係 03-6734-2171

●[「就活」トークライブ開催のお知らせ]

 本日3月8日(火曜日)「就活」をテーマに、行政、大学、企業、メディア関係者が集まり、「就活」をめぐる諸問題の解決に向けてメッセージを発信するトークライブを開催します。
 このライブの模様は、インターネット上の文部科学省ライブチャンネル(※国立国会図書館ホームページへリンク)別ウィンドウで開きますにてライブ配信し、パネラー等の発言内容の要約は、リアルタイムでツイートします。
 また、Twitter上で就職活動に思うことや疑問などを募集し、番組後半でピックアップしますので、上記で2.ライブ配信用チャンネルアカウント(mextlive)よりご参加ください。

 日時 平成23年3月8日17時30分~18時45分
 場所 文部科学省庁舎内ミュージアム「情報ひろば」1階ラウンジ
 「就活」トークライブ開催のお知らせ(※国立国会図書館ホームページへリンク)別ウィンドウで開きます

 【本件担当】大臣官房総務課広報室事業第一係 03-6734-2171

●[当事者就活熟議 アンケート実施中]

 文部科学省では「アイディアボックス 当事者就活熟議」において、学生・企業・学校・地域や保護者等の幅広い当事者の方々に、就活に対する「本音」を伺うアンケートを実施しています。
 アンケート結果から見える、多様な当事者の考えの傾向や、当事者間の認識のギャップ等を確認することで、就活問題の解決への糸口を探していきますので、ご協力頂ければ幸いです。

 期間:3月3日(木曜日)~3月31日(木曜日)24時
 当事者就活熟議

【本件担当】生涯学習政策局政策課地域政策室 03-5253-4111(内線3279)

●[関連記事掲載について]●

 文部科学時報(発行 株式会社ぎょうせい 毎月10日発行)3月号では、これまでに国公私共通プログラムで選定された取組の活動状況等について、以下の大学からの報告を紹介しています。

<3月号>
(報告1)京都外国語大学
「ホームステイを活用した首都圏就職支援」
(平成21年度 大学教育・学生支援推進事業学生支援推進プログラム選定)

(報告2)岡山大学
「EBN志向の次世代看護職教育システム開発」
(平成21年度 看護職キャリアシステム構築プラン選定)

●[編集後記]●

◇[編集後記-編集長(大学改革推進室長)樋口 聰]
 冒頭にてお知らせしましたように、大学改革GPナビも今号で遂に、第100号となりました。1万5千人を越える登録者の皆様の期待に沿える内容を書いていこうと、編集部一同身の引き締まる思いです。これからも、大学改革やGPに関する情報をタイムリーにお届けできるようにしたいと考えております。
 今後とも、我が国の大学等が発展していくために、このGP事業の更なる充実に努めるとともに、その状況をGPナビを通じてお知らせしていきたいと考えています。皆様の御指導・御協力をよろしくお願いいたします。

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◇文部科学省高等教育局大学改革推進室からGPに関する情報等を随時お届けしています。
 「GP」とは「優れた取組」を表す「Good Practice」の頭文字をとった通称です。

◇ご登録いただいている各大学・短期大学・高等専門学校から学内の関係部署や希望者に転送する際は、お手数ですが担当の方は、転送メールであることを示した上で転送してください。

◇GPをはじめとする「国公私を通じた大学教育改革の支援」についての質問や提言などありましたら、daikaika@mext.go.jpまでメールを送信してください。
 お送りいただくメールの件名はセキュリティの関係上、必ず「大学改革GPナビ(件名)」の形式でお願いします。
 なお、ご質問等に関しては、個別にお答えしてまいりますが、皆さま方にご紹介することが適当と思われるものなどについては、ご質問をいただいた方に確認の上、大学改革GPナビ「GPに関するQ&A」などで回答する場合もあります。

★このメールは送信専用メールアドレスから配信されています。 
このままご返信いただいてもお答えできませんのでご了承ください。

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編集長:文部科学省高等教育局大学改革推進室長
発行:文部科学省高等教育局大学改革推進室
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
03(5253)4111(内線:3319、3321)

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高等教育局大学振興課大学改革推進室

(高等教育局大学振興課大学改革推進室)

-- 登録:平成23年03月 --