大学改革GPナビ-Good Practice-(第97号)

●INDEX●
◇[「元気な日本復活特別枠」の評価結果について]
◇[行政刷新会議事業仕分け第3弾の結果について]
◇[平成22年度大学教育改革プログラム合同フォーラムについて]
◇ [GP等選定取組の実施状況レポート(九州大学)]
◇[国立教育政策研究所・国際シンポジウムのご案内]
◇[関連記事掲載について]
◇[編集後記-編集部(補助金執行担当)大学改革推進室改革支援第二係 中嶋龍矢]

●[「元気な日本復活特別枠」要望事業の評価結果について]●

 12月1日(水曜日)に「元気な日本復活特別枠に関する評価会議」が開催され、各省庁が要望した平成23年度予算の「特別枠」189事業の、4段階(A~D)評価が決定されました。
 「博士課程教育リーディングプログラム」、「大学の世界展開力強化事業」など、国公私立大学を通じた大学教育改革支援プログラムを含む要望事業「「強い人材」育成のための大学の機能強化イニシアティブ」はB評価とされています。
 今後、今回行われた政策の優先順位付けを受け、最終的には総理大臣によって配分額が決定されることになります。
 評価会議webサイト(評価会議資料

●[行政刷新会議事業仕分け第3弾の結果について]

 11月18日(木曜日)に行政刷新会議による事業仕分け第3弾が実施され、国公私立大学を通じた大学改革支援プログラムのうち7事業が仕分けの対象となり、下記のとおり評価結果が示されました。
 A-25:大学関係事業(その1)
 (1)グローバルCOEプログラム
    評価結果:事業仕分け第1弾の評価結果の確実な実施
 (2)博士課程教育リーディングプログラム
    評価結果:見直しを要する
 A-26:大学関係事業(その2)
 (1)大学教育質向上推進事業(大学教育・学生支援推進事業)
 (2)大学生の就業力育成支援事業
 (3)地域・社会の求める人材を養成する大学等連携事業
   (大学教育充実のための戦略的大学連携支援プログラム)
    評価結果:「国の事業として廃止」(継続事業についても相当メリハリをつけて早期に廃止)
 A-27:大学関係事業(その3)
 (1)国際化拠点整備事業
    評価結果:一旦廃止し、組み立てなおす
 (2)大学の世界展開力強化事業
    評価結果:見直しを要する

 これらのうち、特に今回廃止との判定を受けた、大学関係事業(その2)の大学教育質向上推進事業(大学教育・学生支援推進事業)など3事業は、厳しい就職情勢にある新卒者の雇用に関する緊急対策として、現在、政府一体となって支援を行っているものです。
 今後、文部科学省としましては、年末の平成23年度予算編成まで、必要な予算額の確保に努めてまいる所存ですので、御協力のほどよろしくお願い申し上げます。
 行政刷新会議事業仕分け第3弾webサイト

●[平成22年度大学教育改革プログラム合同フォーラムについて]

 文部科学省では、「大学教育改革プログラム合同フォーラムを平成23年1月24日(月曜日)、25日(火曜日)に「アキバスクエア」、「秋葉原UDX」及び「秋葉原ダイビル」の3会場にて開催いたします。
  基調講演をはじめ、各プログラムの分科会やポスターセッションなどの実施を予定しておりますので、是非多くの方にご参加いただければと考えております。
 なお本フォーラムの開催に先立ち、文部科学省が支援するwebサイト『GPポータル』にて、10月4日より事前登録が開始されております。
 事前登録頂いた方には、合同フォーラムに関する情報(予約受付開始やプログラム内容等)を随時ご案内致します。
 まだの方は是非お早めにご登録ください。基調講演や分科会への参加予約のご案内やフォーラム内容の最新情報などををお届けさせていただきます。
 その他、本フォーラムに関する詳細は『GPポータル』をご覧ください。
(参考)前回の合同フォーラムの様子

●[FP等選定取組の実施状況レポート(九州大学)]●

 GP選定取組について、編集部が直接大学等を訪問し、取組内容などのお話を伺ってきました。
 今回は、九州大学の現代的教育ニーズ取組支援プログラムの取組について紹介します。

九州大学「医療コンテンツプロデューサー育成事業」
(平成19年度現代的教育ニーズ取組支援プログラム選定取組)

 九州大学では患者の権利を守り、不利益にならないように、医療従事者教育に不可欠な患者の写真(静止画)や動画などの患者視覚情報コンテンツを作成できる人材を育成する、医療コンテンツプロデューサー育成プログラムを実施しています。
 その背景としては、医療従事者教育においては患者の写真や動画などの患者視覚情報コンテンツを用いた教育が必要不可欠である一方、患者にとっては個人を特定される可能性があるコンテンツの流布は最も避けられるべき内容であるにもかかわらず、医療基盤とコンテンツ創造能力、不特定化処理を含む権利処理能力をあわせ持つ医療コンテンツプロデューサーは育成されていないという現状がありました。
 プログラムは主に次の3つから構成されています。
(1)患者の不特定化等に関する法的根拠の学習
(2)患者の視覚情報を基盤とする単純な医療コンテンツ作成に関する講義と実習
(3)患者が全く特定されない医療コンテンツの作成
 また、互いに模擬患者となりコンテンツ収集及び不特定化処理を行う、相互実習を行い、患者の視点からコンテンツ創造の経験をさせることで、不特定化処理や権利処理の重要性を実感させることを図っています。
 取組に参加した学生からは、「これだけ充実した機器を自由に使いながら学べる機会はなかなかない。後輩にも是非勧めたい。」「学んだスキルは卒業してからも多用するだろう。」といった声があり、参加学生の満足度も非常に高い様子でした。
 今後は理解しやすい医療コンテンツの開発にも教育工学的視点からアプローチしていくことを課題とし、さらに取組を継続、発展させていく計画とのことです。今後より一層の国民が求める医療従事者・医療教育者の育成が期待されます。

●[国立教育政策研究所・国際シンポジウムのご案内]

「大学院教育の実質化‐工学分野における世界の取り組みを例に考える‐」
(共催:国立教育政策研究所・東京工業大学)

 知識社会における知識の創造。国際的リーダーシップを発揮できる人材の育成。これらの役割を日本の大学院教育はいかに担えばよいか。高等教育研究や工学の専門家をお招きして、中央教育審議会、企業、国内外の大学や研究機関などの多様な視点からこの問題に迫ります。

○日時: 平成23年1月14日(金曜日)  10時~17時30分
○場所: 東京工業大学蔵前会館(くらまえホール)
○講演者: 有信睦弘(東京大学監事)、塚原修一(国立教育政策研究所)、潮木守一(名古屋大学・桜美林大学名誉教授)、水野哲孝(東京大学)、谷口研二(大阪大学)、神成文彦(慶應大学)、佐藤勲(東京工業大学)、中村俊雄(ニューヨーク州立大学)、曽我健一(ケンブリッジ大学)、水田博(サザンプトン大学)、冨山哲男(デルフト工科大学)
○指定討論者:金子元久(国立大学財務・経営センター)、木村孟(文部科学省顧問)、徳永保(国立教育政策研究所長)
○その他: 入場無料

詳細については、国立教育政策研究所ホームページからご覧ください。

●[関連記事掲載について]●

 文部科学時報(発行 株式会社ぎょうせい 毎月10日発行)12月号では、これまでに国公私共通プログラムで選定された取組の活動状況等について、以下の大学からの報告を紹介しています。
<12月号>
(報告1)同志社女子大学
     「一年間の留学を基軸にした高度総合英語教育」
     (平成20年度 質の高い大学教育推進プログラム選定取組)      
(報告2)東京医科歯科大学
     「医師不足、診療科偏在の解消に向けたママさんドクター・リターン支援プログラム」
     (平成20年度 社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム選定取組)       

●[編集後記]●

◇[編集後記-編集部(補助金執行担当)大学改革推進室改革支援第二係 中嶋龍矢]
  この10月から補助金執行担当となりました中嶋と申します。よろしくお願いいたします。
 直接GP事業に携わるのは初めてであり、日々の業務において、とても興味深い取組の数々を目の当たりにし、GP事業のおもしろさを実感しています。特に明確な目的をもって、社会や周辺地域へ貢献している取組には、高等教育機関が持つ使命を改めて実感させられます。
 冒頭でも紹介しましたように、年が明けた来年1月24日、25日には大学教育改革プログラム合同フォーラムが開催されます。是非、ご来場いただけることを心よりお待ち申し上げております。
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 「GP」とは「優れた取組」を表す「Good Practice」の頭文字をとった通称です。

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-- 登録:平成22年12月 --