ここからサイトの主なメニューです

専修大学「KS(川崎・専修)コミュニティ・ビジネス・アカデミー」

1 取組を始めた経緯

 専修大学生田キャンパスの立地する川崎市では、定年退職を迎える大量の団塊の世代や子育てを終えた主婦が地域で活躍することが求められている。これら市民の第二の人生における活躍の場・職業獲得や起業支援のために、都市型コミュニティ・ビジネスを創出していくための社会的起業への参画の場を創造することを目的として、KS(川崎・専修)コミュニティ・ビジネス・アカデミーの取組が始められた。

2 これまでの取組の概要

ア プログラムの概要とポイント

 カリキュラムは、初めてコミュニティ・ビジネスに取り組む人から自ら起業しようとする人まで、いずれの方々にも習得してもらえるような系統的な学習システム、事例研究・体験実習を豊富に取り入れ、初歩から応用・実践まで学ぶことができるように構築された。

 入門編となる基礎科目を揃えた「オープニング・ステージ」と「導入ステージ」から、「共通ステージ」を経て、より専門的な科目群となる「応用ステージ」、実践的な現場就業研修へとつながる「実践ステージ」の5段階の課程を用意した。これによって、コミュニティ・ビジネスに関わる諸分野を体系的に網羅できるようバラエティに富んだ講義を展開させた。

イ 受講者数

 平成20年から平成23年3月まで、全5期開講し、それぞれの期の定員は、30名であった。選考試験の結果、第1期31名(内女性14名)、第2期31名(内女性11名)、第3期29名(内女性12名)、第4期36名(内女性17名)、第5期35名(内女性17名)の受講生が入学した。

専修大学    専修大学

ウ 教育体制

 当事業は、大学院経済学研究科に設置されたことを受けて、大学院経済学研究科委員会さらに全学的な大学院委員会の下に置かれた。また、具体的な事業運営方針の決定については、学内専任教員による運営委員会の下で行われた。当事業は徳田賢二(経済学部教授)がアカデミー長として事業全体を統括するとともに、神原理(商学部教授)が副アカデミー長としてカリキュラム全般を統括した。さらに実務面ではプログラムコーディネーターや事務全般を大学院事務課員が司った。

 また、外部の評価機関として、運営委員会から2名(本学教員)、講座講師(学外者)から2名、川崎市職員から2名、コミュニティ・ビジネス担い手(NPO代表等)から2名、平成21年度より本プログラムに関わる見識を有する川崎市職員OBから1名、合計9名からなる評価委員会を設置した。

エ 産業界や自治体との連携

 実質的な共同運営者としての川崎市役所、川崎市産業振興財団とは、計画運営だけでなく、その将来の発展形の検討を含めて、絶えざる意見交換を行った。また、課程修了後の修了生の就職、指導などのフォローアップは川崎市が引き継いで行った。更に、川崎商工会議所とは広報の面で協力をいただいた。

3 取組の成果と今後の課題

 最終的には全5期で、151名に及ぶ修了者を輩出した。受講者は既に社会経験を有する幅広い年齢層の社会人だが、アカデミー修了後には、NPO起業、企業創設など新規起業に進んだ例、副市長就任、地方自治体への就職、市民委員就任など地方公共団体と関連を持つようになった例、更に、市民活動参加、NPOマネジメント参加、企業役員・企業就職、大学教職員就職等々,多くの修了生がアカデミーでの教育成果を基に新たな就業の場を見出している。

また、講師陣で共同執筆し、地域社会の再生、活性化、住民の生きがい作りなどをビジネスの手法で取り組む「コミュニティ・ビジネス」を入門篇から基礎、実践まで事例を上げながら説く「市民のためのコミュニティ・ビジネス入門~新たな生きがいプラットホーム作り~」(専修大学出版局)が刊行された。

市民のためのコミュニティ・ビジネス入門  

 現段階では、コミュニティ・ビジネス部門は未だ社会的認知度が不足しており、特に企業にとっては、広範な可能性があるにも関わらず、本業との関わりが未開拓である。また、現役社会人の参加が十分ではなかった。時間帯を考慮するなど便宜を図ったが期待ほどの参加は見られなかった。更に、履修証明書は受講成果の対外的な証ともいえ、その意義は大きいものがあるが、まだ導入されてからそれほど経っていないこともあり、その社会的な普及が十分でない等の課題がある。

4 今後の予定

 平成20年から平成23年3月の5期に渡って展開されたKS(川崎・専修)コミュニティ・ビジネス・アカデミーの実績を土台に、川崎市を共同主催者として平成23年10月よりKS(川崎・専修)ソーシャル・ビジネス・アカデミーを開講する。市内唯一の人文・社会科学系総合大学として長年にわたり企業とビジネス人材の育成に携わってきた専修大学の実践経験と、さまざまな社会的課題の解決に取り組んできた川崎市の都市政策の実践経験を結合させ、川崎市と本学が官学共同で本講座を運営する。

お問合せ先

高等教育局大学振興課