平成26年度「国費外国人留学生の優先配置を行う特別プログラム」公募要領(大学院)

1 目的

 我が国の大学が相手国・地域のニーズ、留学生のニーズ等を把握し、実効的に優秀な留学生の獲得に取り組み、特色ある教育研究サービス等を提供するとともに、学生の募集・採用からフォローアップまでのケアを行うために、文部科学省は各大学に国費外国人留学生を優先的に配置する。
 また、各大学における方針と仕組みの構築によって、我が国の留学生の受入れの拡大と高等教育における国際競争力の強化を目指す。

2 概要

(1)募集の対象

 我が国の国公私立大学の大学院において実施する、優秀な留学生にとって魅力があり、特色あるプログラムであること。
 募集するプログラムは大学院の専攻単位での取組(教員個人の取組は不可)とし、連合大学院など複数の大学が連携して行うプログラムも募集の対象とする。
 平成27年9月又は10月開始(秋入学)のプログラム以外の申請は認めない。

(2)申請者等

 本事業の申請者は、当該プログラムの代表者としての研究科長とし、大学や研究科をまたがった複数組織の組合せによる申請の場合は、代表者を決めて申請すること。
 なお、申請に当たっては、1プログラムごとに申請書類をとりまとめ、学長名にて文部科学省高等教育局長宛に提出すること。

(3)申請分野・申請件数

 申請分野は、人文学・社会科学系、自然科学系、総合・複合系の3分野とする。(プログラムの内容がどの分野に相当するかについては、日本学術振興会の平成27年度科学研究費補助事業「系・分野・分化・細目表」(※日本学術振興会ウェブサイトへリンク)等も参照すること。)
 申請可能件数は各大学2件までとする。(大学をまたがった複数組織の申請もそれぞれの大学で1件と数える。)

(4)プログラムの要件

 申請するプログラムは次に掲げる各要件を考慮した内容のものとする。
 審査・採択にあたっては、国費外国人留学生を優先的に配置するにふさわしいプログラム候補を選定するため、申請内容の実現可能性も踏まえながら審査を行う。
 また、プログラムの多様性と留学生の受入れの効果を確保していく観点から、実施機関の地域配置や機関の設置形態のバランスに配慮するとともに、「世界の成長を取り込むための外国人留学生の受入れ戦略」(平成25年12月18日)で整理されている重点分野、重点地域を重視し、採択プログラムを決定する。

[1]優秀な留学生の獲得に当たり、募集・採用から修了後まで見据えた明確な方針や首尾一貫性があるか

  • 対象となる地域と分野が戦略的な関連性を踏まえたものとなっているか
  • 地域や大学独自のリソースを活用し、特色や独自性を打ち出しているか
  • 相手国の政府や、我が国の大学、企業などのニーズ等を把握し、適切に踏まえた教育研究活動となっているか
  • プログラムの実施、評価等に際して学内外の体制が整備されるか
  • 私費外国人留学生を継続的に獲得する方策が確立されているか
    (付与される優先配置の国費外国人留学生数に対して、少なくとも私費外国人留学生は同数以上とする。)

[2]相手国・地域にとって、有益な人材の育成や人的ネットワークの形成につながるか

  • 課程を修了した後の継続したフォローアップ体制が確立されるか
  • 分野によるものの、基本的に日本人学生との共同学習・研究を目指すプログラムであるか

[3]明確な留学目的と意欲のある優秀な留学生にとって魅力あるプログラムであるか

  • 優秀な留学生を引きつける魅力を持ち、かつアピールしたい点が明確か
  • プログラムの趣旨に見合った使用言語であるか
  • 修了後の進路についてのビジョンが、プログラムの目的に適うものであるか
  • 標準修業年限内に留学生に学位を取得させるものであって、かつ留学生の研究能力の向上につながる指導体制が整備されているか

(5)プログラムの形態

 プログラムの形態は、次の大学院の正規課程のいずれかとする。
 なお、申請後のプログラムの形態の変更は認めない。
[1]修士課程又は博士前期課程
[2]専門職学位課程
[3]博士後期課程
[4]博士前期課程(又は修士課程)+博士後期課程
[5]博士課程(一貫制)

 優先配置の採用は正規課程に在学する期間であり、非正規生は含まない。

(6)優先配置を行う期間

 優先配置を行う期間は、最初の大学推薦特別枠の国費外国人留学生の受入れ以降の3年間とし、受け入れた外国人留学生に関しては、標準修業年限内の期間を国費外国人留学生として在学することができる。

(7)実績報告書の提出

 優先配置期間終了後は、留学生(国費外国人留学生及び私費外国人留学生を問わない)及び日本人学生の応募・受入れ状況、プログラムに在籍した学生の学位取得状況、修了後の進路等について報告すること。報告書の記入内容、様式等については、文部科学省から、別途、周知する。

(8)優先配置人数

 優先配置希望人数は最大10名までとし、配置される国費外国人留学生数と少なくとも同数以上の私費外国人留学生等を獲得することを優先配置の最終年度までの達成目標として掲げること。
 ただし、優先配置期間(3年間)において、採用人数が優先希望人数より下回った場合は、翌年以降、優先配置希望人数から下回った人数を差し引くことに留意すること。

(9)その他

 本事業で採択したプログラムを有する大学のみが、大学推薦特別枠により、留学生を推薦することが可能となる。

3 審査方法

 本プログラムの採択に向けた審査は、別添の審査要項に基づき、文部科学省に設置される「国費外国人留学生の優先配置を行う特別プログラム審査委員会」において行う。
 審査方式は書面審査とヒアリングを予定している。

4 採用予定件数

 今回の公募により採択するプログラム数は10~20件程度を予定している。

5 申請方法

(1)提出書類

 本事業の目的等を十分にご理解のうえ、所定の様式にて提出書(様式1)、申請書(様式2)、申請基本データ(様式3)を作成し、学長名にて高等教育局長宛に提出すること。なお、「平成26年度『国費外国人留学生の優先配置を行う特別プログラム』申請書等作成・記入要領」は文部科学省のホームページに掲載する。

(2)提出方法

 提出書類は、郵送とE-mailにより下記まで提出すること。詳細は上記の「作成・記入要領」を必ず参照すること。

 提出期間  平成26年11月25日(火曜日)~11月28日(金曜日)

 提出部数 1プログラムにつき、

  • 提出書(様式1):1部
  • 申請書(様式2)(カリキュラム概要(様式自由)添付):15部
  • 申請基本データ(様式3):1部(E-mailによる提出のみで可)  

 提出先
(郵送の宛先)
100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
     文部科学省高等教育局学生・留学生課留学生交流室国費留学生係
        
(E-mailによる送付先)
toku2012@mext.go.jp

(3)その他

 提出された申請書等の差し替え及び訂正は認めない。また、本公募要領に従っていない場合や不備がある場合、審査対象としない。
 また、提出された申請書等は返還しない。

6 採択結果の通知・公表

(1)採択結果の通知

 応募のあった大学に対し、学長あてに結果(採択・不採択)を通知する。

(2)採択結果の公表

 合否の結果は各大学宛に通知する。

7 今後のスケジュール(予定)

(1)プログラムへの応募関係

  • 書面審査の結果通知         平成26年12月末頃
  • 面接審査期間              平成27年1月
  • 大学への採択・不採択の通知     平成27年1月を予定

(2)平成25、26年度に採択されたプログラムにおける大学推薦(特別枠)への研究留学生の応募関係スケジュール(予定)

  • 文部科学省からの2015年度大学推薦の募集通知 平成26年12月頃
  • 文部科学省への推薦の申請期限               平成27年4月頃
  • 文部科学省からの採用結果の通知              平成27年5月頃

8 本事業の実施期間における制度の運用について

(1)文部科学省は大学推薦の募集要項に照らして形式要件上、不備がない限り、各プログラムが文部科学省に対して推薦する者を国費外国人留学生として採用する。
(2)各プログラムにおいて、その実施の中心的な役割を果たす者をプログラムマネージャーとして登録し、文部科学省が実施する面接審査等への参加を義務づける。
(3)優先配置を行う期間(3年間)において、文部科学省として本プログラム全体の進捗を管理する。

お問合せ先

高等教育局学生・留学生課

-- 登録:平成26年10月 --