各大学のプロジェクト別取組概要及び事後評価結果(徳山工業高等専門学校)

学校名

徳山工業高等専門学校

プロジェクト名

複合技術商品の導入により知識を知恵に変えるものづくり教育プラン

取組代表者

森野 数博

取組担当者

天内 和人

【事業概要】

 本取組では、各学科/専攻で修得すべき複合技術が集積した身近な商品を取り上げ、「高い付加価値を創造するものづくり」ができる技術者の育成をめざした。困難を覚悟で始めたプロジェクトではあるが、幸い企業技術者を中心に多くの方々のご支援・ご協力を得ることができ、複合技術商品の企画から設計(一部は製作まで)まで一貫して学ぶことにより、修得した知識を知恵に変える高度なものづくり教育プランをほぼ構築することができた。
          複合技術商品の導入により知識を知恵に変えるものづくり教育プラン

【育成する人材像(想定される就職先等)】
 創り出される「もの」には、多くの科学技術が集積されている。それらはますます複雑かつ高度化してきており、それに対応するには、本育成事業が目的として掲げているように、複眼的思考ができ、ものづくり過程全体が見渡せる設計技術者が希求されている。特に昨今では科学技術の融合化・複合化が著しく進んでおり、それへの対応も欠かすことはできない。幸い本校は36年前の開校以来、複合教育を継続して行ってきていることから、本取組ではそれをベースに、先に述べた社会が求めている人材の育成をめざしている。したがって、ものづくり企業における設計担当が当面の主たる進路と想定しており、最終的には設計全般を掌握しうる人材に成長することを望んでいる。

【ものづくり技術者育成推進委員会における評価】

(総合評価)
目的は十分に達成された

[実施(達成)状況に関するコメント]
 地域産業界との連携のもと、専攻科における教育方法を改善・発展させるために、総合実験、総合演習を専攻科の必修科目として正規の教育課程に組み込み、総合実験において基本的な知識を得させ、総合演習において実践的に取り組ませることで、企画から設計・製作まで一貫して学び理解を深める教育体型が構築された。
 また、フォーラムや学協会での発表を通じて他の教育機関への波及に努めたほか、これを通じて、本取組をモデルケースとして機械系設計教育の見直しを検討しようとする他の教育機関も出てきているなど具体的な波及の成果も見られた。
 さらに、補助期間終了後には、産業界等の外部講師の支援に依存することなく、学内の教員だけで授業が行える状況になり、また、本事業により教員の資質向上が図られたとのことである。
 以上のことから、目的は十分に達成されたと認められた。

お問合せ先

高等教育局専門教育課

-- 登録:平成24年06月 --