選定取組の概要及び選定理由(広島大学 他)

大学等名 ※3 整理番号 34111
テーマ番号 4 テーマ名 他大学との統合・連携による教育機能の強化
取組名称 大学間連携によるフィールド教育体系の構築
―中国・四国地域の農学系学部をモデルとして-
取組担当者名 鈴木 寛一(広島大学)
(取組の概要)
 本取組は、中国・四国地域における農学系学部を有する6国公立大学が連携して、人的、物的資源を相互補完しながら、生物資源を基にした食と環境に関わる総合的なフィールド教育の体系化を図るものである。取組では、各農学系学部の1、2年次生を対象に、自大学にはないフィールド(山、里、海)分野について、受講、体験、調査、発表、学生間交流を行う。各分野の教育は、複数大学からの担当教員が共同してオムニバス形式で担当する。これらによりフィールド科学に関する学生の基礎的能力を高め、地域環境に対する総合的視野を持たせ、課題探求心を涵養させる。また、相互評価による教育能力の向上と成績評価法の改善を目標としている。得られる成果が農学の全般的教育機能の改善に連動することが期待される。
(選定理由)
 農学系学部には、社会的関心事である食料・環境に関する問題点を主体的に解決する能力をもつ学生の養成が期待されており、実験科学や理論科学に加え、自然や産業の現状を体で感じることのできるフィールド科学を通じた人材育成が必要とされています。
 本取組では、フィールドにおける実習を重視し、大学連携により各大学が所有する実習施設・船・設備を利用し、フィールド教育を通じて農学に対する学生のモチベーションを高めることを目的として計画されており、教育機能の充実と強化を図る新たな取組として評価することができます。この連携プログラムでは、学生は他大学が提供するフィールド実習を履修することとされており、幅広い経験が得られる工夫がなされています。施設を相互に補完する形で有機的に使用するシステムは、各大学の特長が十分に発揮できる形で取り組まれています。この取組は農学教育を担う教員間の共通意識の下に新たなプログラムを構築するとともに、農学部系のフィールド体験教育を実施する上でのモデルとなり得るものです。
 農学系学部を持つ大学の連携によってつくられる本取組は、各大学が担う役割も明確になっており、実現性も高く農学の新しい展開が期待できる取組となっています。

※3 広島大学・鳥取大学・岡山大学・山口大学・愛媛大学・広島県立大学

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高等教育局大学振興課大学改革推進室

(高等教育局大学振興課大学改革推進室)

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